コラム

ポメラニアンがかかりやすい病気

この記事は2016年8月31日の記事を再編集しました。

ポメラニアンは丈夫で病気に強い犬種と言われてきました。しかし、小型犬は一度病気になってしまうと進行が早く、飼い主さんが気付かないうちに病状が悪化してしまうケースが少なくありません。

病気は早期発見、早期治療が大切です。ポメラニアンがかかりやすい病気と、その症状を知り、いざという時にすぐ気づけるようにしましょう。

ポメラニアンがかかりやすい病気

目の病気

流涙症

流涙症とは、涙管が詰まることで起こる病気です。犬の涙は、通常鼻涙管という管を通り、鼻の中に排出されます。しかし、鼻涙管が詰まったり、狭くなってしまうと流涙症となってしまうのです。

流涙症となると、涙が鼻涙管へ流れなくなるため、常に涙を流している状態となり、涙の量が増える症状がみられるようになります。症状が長引くと、常に涙で濡れた状態になるため、茶色く変色した涙やけがひどくなります。

遺伝によって先天的に鼻涙管が狭いことも考えられますが、結膜炎や角膜炎、鼻炎やまつげ異常が原因となることもあります。

処置方法とケア方法

生まれつき鼻涙管が細く狭かったり、ひどい症状がみられる場合は、動物病院で鼻涙管洗浄という治療によって、鼻涙管をきれいに掃除します。症状が良くならない場合には、外科手術をする必要が出ることもあります。
また、目の病気が原因の場合は、まずその治療から始めます。

涙やけが定着してしまうと、皮膚炎を起こす原因となります。そのため、目の周りはいつも清潔に保つことが第一です。涙が出ているときは、やさしく、こまめにふき取ってあげるようにしましょう。
また、フードが原因で流涙症が起こることもあります。フードを変えてから流涙症になった場合は、元のフードに戻すことで改善されることもあります。

白内障

目の水晶体部分が白く濁って見える病気です。多くの場合は加齢が原因となりますが、遺伝的要素が原因となる場合、若い年齢でも発症します。ケガが原因で発症することもあります。
また、糖尿病が原因の場合、進行が速いことでも知られています。

目が完全に白くなると失明してしまうので注意が必要です。

処置方法とケア方法

白内障になると目が見えにくくなるため、視野が狭くなり、大きな音にも敏感になります。話しかけるときは、大きな声は控え、生活範囲には歩行の障害となる物を置かないようにし、家具の配置を変えることがないように配慮することが必要です。

進行を遅らせるためには、点眼や服薬で対処することもありますが、根本的な治療には外科手術が必要となります。

チェリーアイ

瞬膜と呼ばれる第三目瞼が炎症を起こし、外に飛び出してしまう病気です。飛び出した瞬膜がサクランボのように見えることからチェリーアイと名付けられました。

チェリーアイの原因は先天性と後天性とあります。後天性の場合、ケガをしたり腫瘍ができていることで発症することがあります。また、飛び出した瞬膜によって目が傷つき、角膜炎や結膜炎を併発することもあります。

処置方法とケア方法

1日に数回、抗炎症薬の点眼が必要となります。また、再発を繰り返したり、瞬膜が大きく突出している場合は、外科手術が必要となります。

予防が難しい病気のため、瞬膜がおかしいと感じた場合には、すぐに病院を受診するようにしましょう。

喉の病気

気管虚脱(きかんきょだつ)

空気を肺に送り、送り出す器官でもある「気管」が押しつぶされ、呼吸困難や呼吸による体温調整ができなくなる病気です。命の期間もある病気です。

最大の特徴は、ガチョウのような変な咳をすることです。肥満や老化が原因と言われていますが、はっきりした原因が解明されていないのが現状です。

処置方法とケア方法

一度気管がつぶれると元に戻ることがなく、外科手術をしても、生涯犬が苦しむことになることが多いのが、気管虚脱の怖いところでもあります。

気管虚脱の子は、興奮したり首に刺激を与えることが良くないため、首輪の使用は止め、ハーネスにする工夫が必要です。また、適正体重の維持、高温多湿の環境も良くないので、夏場の散歩は涼しい時間帯(早朝や夕方以降)に行くなど、予防対策が必要となります。

その他の病気

アロペシアエックス(脱毛症)

アロペシアエックスとは、原因不明の脱毛症です。特にポメラニアンに発症することが多いことから、「ポメハゲ」と呼ばれることもあります。

命に係わるようなことはほとんどありませんが、強いかゆみや痛み、発熱を伴う膿皮症になることもあるため、湿疹などが認められた場合には治療が必要となりますが、積極的な治療はあまりしないようです。

処置方法とケア方法

胴体や尻尾などの被毛がごそっと抜けて生えてこなくなってしまうため、見た目にも悲壮感が漂ってしまうアロペシアエックスは、原因がわからないことから予防をすることが困難です。
一部ではサマーカットが引き金になっているケースが多いとも言われています。

投薬にて治療ができるので、初期段階で見つけてあげることが肝心と言えるでしょう。

低血糖症

低血糖を起こす原因は、犬の年齢によって異なります。
子犬は冷えや空腹、成犬は空腹の他に過度な運動や興奮、老犬は肝臓機能の低下などが挙げられます。

初期症状は運動をしなくなる、元気がなくなるなどがあります。重篤になると痙攣を起こしたり、失明をし、生命の危険もあります。

どういうわけか、低血糖は新しく家族の一員として迎えた日から一週間以内に起こるケースが多いようです。この原因として考えられるのが、ストレスです。
ストレスを感じることで、血液中の血統濃度が急速に低下してしまうことによって低血糖症が起こると考えれています。
特に幼い犬は環境の変化によるストレスを受けやすく、この原因が一番濃厚であると考えられています。

処置方法とケア方法

一番大切な糖分の摂取は、食事の種類と時間、そして量が大切です。
食が細い子には、少量のフードをこまめに与えたり、フード自体を変えるなどの工夫が必要です。特に子犬の場合は、症状も進みやすいため、動物病院でブドウ糖液の投与を同時に行うこともあります。

どのような場合でも、獣医さんに相談しながら進めるようにするのが良いでしょう。まずは病院を受診するようにしましょう。

レッグ・ペルテス病

レッグ・ペルテス病は、レッグパーセス病、大腿骨壊死症などとも呼ばれます。大腿骨への血流が突発的に滞ることで、股関節が硬直したり、壊死する病気です。

症状は、犬の歩き方がいつもと比べるとおかしいというところから始まります。はじめは足を引きずるように歩く、歩幅が小さいなどという異変がみられ、次第に悪化していきます。放置してしまうと、満足に歩けなくなってしまいます。
さらに症状が進行すると、一生涯疼痛に苦しむことになるので、早期発見が重要です。

血流不足の詳しい原因は不明なのが現状ですが、何らかの遺伝的要素に外傷や内分泌異常などの原因が組み合わさって発症するものと考えられています。

処置方法とケア方法

予防が難しく、さらに初期段階での発見も難しい病気です。歩行に異変を感じたら、すぐに病院を受診することが早期発見に繋がります。

進行してしまった場合は、壊死した部分の骨を取り除く外科手術を行うことがほとんどです。しかし、壊死や変形の症状が少ない場合は、犬を可能な限り動かさない「安静療法」が選択されることもあります。

生後4ヵ月~12ヵ月の子犬がかかることが多い病気です。この頃の子には特に注意してあげましょう。早期発見・早期治療が大切な病気です。

水頭症

水頭症とは、簡単に言うと頭の中に脳脊髄液が溜まることで、神経機能に障害が起こる病気です。

ポメラニアンの場合、発育不良やウイルス感染による脳炎、頭のケガ、脳内出血によって発症することがあります。命の危険は少ないですが、生涯介護が必要となるケースもあります。

処置方法とケア方法

予防は難しいですが、日頃から頭部をケガしないようにすることが大切です。また、頭がぽっこり膨らんでいたり、普段とは異なる行動をするようになった、しなくなった、というような変化が見られた場合には、血液検査や脳波検査、MRI検査などを受けることが早期発見に有効です。

クッシング症候群

副腎皮質機能亢進症とも呼ばれます。副腎皮質ホルモンが過剰に分泌されることで、脱毛や筋肉萎縮、腹部膨張といった症状、および甲状腺機能低下症、糖尿病の併発も懸念される病気です。

薬による治療が可能で、主にシニア犬に多くみられる病気です。

処置方法とケア方法

予防が難しく、血液検査と尿検査にて早期発見することが重要になります。

多飲多尿の傾向が出やすく、脱水には注意することが必要です。また、フードは低脂肪&適度なタンパク質のあるものが好ましいですが、良い環境を維持することが大切なので獣医さんと連携し、相談をして決めるのが良いでしょう。

甲状腺機能性低下症

細胞の代謝を上げる働きのある、甲状腺ホルモンの機能が低下して起こる病気です。投薬で改善ができます。

多種多様な症状がみられます。腹部が左右対称に脱毛する、皮膚が黒ずむ、フケが多くなる、全身のむくみ、体温が低くなるなどです。

処置方法とケア方法

小型犬にはあまり発症しないとされていますが、上記症状がみられ、他の病気ではないと判断された際には、甲状腺機能性低下も疑われます。そういった場合は、血液検査をしてもらうことで分かるので、知識として覚えておくのが良いでしょう。

ポメラニアンを健康に育てるために

基本的にポメラニアンは丈夫な犬種で育てやすいと言われています。先天的な病気がなければ、若い年齢の時期は病気に気を遣うこともあまりありません。
しかし、中年期を過ぎる頃から人間同様に病気を発症する可能性があります。

ポメラニアンの平均寿命は12~16歳と言われていますが、健康管理をきちんとしていけば、それよりも長生きする可能性が高いです。

小型犬のため、室内用の愛玩犬として飼育されることが多いため、散歩をさぼってしまったり、おやつを少し多く与えてしまったりして、太らせてしまいがちな傾向があります。
しかし、ポメラニアンは太りやすい犬種というわけではありません。ポメラニアンが肥満になってしまう場合、それは飼い主の責任が大きいのです。

体調だけではなく、食事管理や運動も積極的に行うことで健康で長生きを目指しましょう。

おわりに

動物は病気になっても飼い主に気づかれないようにする傾向があります。そのため、発見が遅れてしまうこともあります。ペットとは日頃からスキンシップを取り、その際にしっかりと観察することで、普段とは違う行動や微妙な変化に気づくことができるようになります。

嘔吐や下痢をしてしまった際、食べ過ぎなどの消化不良や傷んだものを食べてしまっただけと見過ごしてしまいがちですが、実際には寄生虫症であったり、消化器官に腫瘍ができていたり、腸に異物が詰まってしまっていたり、病気などが隠れていることもあります。

こういったことも日頃から排泄物を確認する癖をつけておくと、「普段とは色が違う」など、小さい変化に気づくことができます。

ペットであるポメラニアンと戯れることは、日頃からの観察で病気発見をするためだけではなく、さらなる魅力を見つけることもできるので、ぜひ実践してください。

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