コラム

老犬との暮らし方

ペットも高齢化、介護問題がたびたび話題に上がります。平均寿命が長くなり、家族と共に過ごすことが出来る時間が長くなった反面、高齢期にはそれまでと違ったお世話や環境整備が必要になります。いつか迎える愛犬の高齢期の過ごし方ついて考えてみましょう。

老犬との暮らし方

犬に見られる老化現象とは?

犬の平均寿命は10~13年ほどです。この平均寿命はこの20年ほどで倍近くまで伸びています。
犬は人間の7倍のスピードで加齢が進むので、平均寿命を人間に換算した場合70歳~91歳となります。
中には15歳を超える長寿犬もいて、今後さらに平均寿命が延びると予想されています。
犬の年齢でみた高齢期とは6,7歳ごろがその始まりです。
人間で50代、60代ですからまだまだ元気に自力で生活が出来るものの、若いころに比べると心身の衰えを実感し始めるころです。

犬が高齢期を迎えるとみられる変化は

  • 白髪が増える
  • 食欲が減少する
  • 筋肉量が減り、体形が変化する
  • 運動量が減る
  • 昼寝の時間が増える

このように緩やかな変化が起こります。
さらに年齢を重ねると

  • 被毛の量が減少する
  • 歩行時にふらつくことがある
  • 白内障や緑内障を発症する
  • 聴力が低下する
  • 硬い物を食べにくくなる
  • 慢性的な便秘、下痢が続く

などの症状も気になり始めます。

年齢に合わせた生活スタイルの見直しを

足の弱った犬高齢期を迎えてからの生活の変化は中、大型犬の場合大変顕著に感じることが出来ます。しかし小型犬の場合、犬種本来の特性もあり高齢と呼ばれる年齢になってもまだまだ元気いっぱいで活発に動き回る犬種もいます。
ただいずれの場合も内臓機能や骨格、関節などは年齢相当に機能低下が起きているので、年齢にあったケアをしてあげる必要があります。

高齢期を迎えた時に見直すべき点は

      ・散歩の所要時間やルート
      ・食事の内容
      ・室内の段差の移動
      ・シャンプーの所要時間

などです。
日々の生活の中でこれらの項目は全般的に分量を減らし、体への負担を軽減するよう工夫をしてあげましょう。
例えば健康維持のためにと若いころと同じ距離、同じ内容の散歩を毎日させることで、すり減った関節は痛みを感じていることがあります。
高齢になると胃腸機能は低下し消化吸収が若いころのようにスムーズには進みません。穀物や脂肪分、添加物の多いドッグフードは胸やけ、消化不良を起こす原因になり慢性的な下痢を起こすことがあります。
それまで軽々と移動していた室内の段差や階段も移動の度に足腰に痛みが走ることもあるでしょう。
自宅でシャンプーをする場合、想像以上に体力を消耗し、心拍は上昇しています。
このように若く健康な頃に家族が考え実行していた生活習慣が高齢になってからは体力に合わず負担になっていることをまずは気づいてあげましょう。

ご飯やお散歩などサポートが必要になったら

高齢になるとそれまで当たり前に利用してきたペット関連サービスの見直しもしる必要が生じることがあります。
トリミングショップやペットホテルは高齢犬の利用を健康上の理由からお断りすることもあるためです。
しかし高齢になった愛犬の世話を全て家族だけで賄う事は現実的には難しいものです。

近年、高齢犬の増加を受け

  • ペットシッター
  • ペット介護士
  • 動物病院の往診
  • トリミングカーでの自宅訪問型トリミング

なども増えつつあります。
必ずしも全てを家族で担うと気負わずに様々なサービスを活用し無理のない高齢期を過ごしましょう。

高齢になり消化機能や口内の問題が理由でそれまで同様にドライフードを食べることが出来なくなることもあります。そのような場合は

  • ドッグフードをふやかし与える
  • 白米や肉、魚を用い手作り食を与える

という方法がおすすめです。
食べやすいからと考えウエットフードを選択すると過剰に使用されている添加物でかえって歯の問題が悪化することがあります。
またウエットフードは脂肪分が多く含まれているので消化不良を起こすこともあります。犬も人間同様で高齢になれば油っこい食事よりもあっさりとした食事を好むように変化するものです。

また高齢になると足腰の筋力、機能の低下も目立つようになります。特に肥満体形の場合はより丁寧なケアが必要になります。高齢になってからのダイエットや散歩は過剰な運動をさせるとかえって症状を悪化させてしまうので、現状維持に努める程度に収めましょう。
ハーネスを付けた犬

歩行時にふらつきがある場合は、腰部分を吊り下げ支える市販のハーネスを活用すると上手に手助けをしてあげることが出来ます。市販のハーネスの代わりの細長く折ったタオルを腰部分に通し吊り上げる方法でも代用が出来ます。

高齢になり歩行が困難になってからも毎日の散歩は日課としてあげましょう。年齢にあった筋力の維持をするためと体内時計を正常に保ち、内臓機能を稼働させるために大変有効だからです。散歩に出かけずに屋内だけの生活が長くなると次第に覇気がなくなり、食欲も減退し始めます。体内時計も狂い始め昼夜逆転生活が起こることもあります。短時間でもよいので自力で屋外へ出るよう習慣づけてあげましょう。

寝たきりになった時の介助について

これまで犬の寝たきり症状と言えば骨格の大きな大型犬に限られた問題とされていましたが、ここ数年小型犬の寝たきりも増加傾向にあります。この背景には

      ・ヘルニアの増加
      ・肥満の増加
      ・長寿化
      ・若いころからの運動不足
      ・高度医療による延命措置

などを挙げる事が出来ます。
愛犬が寝たきりになった場合は

      ・被毛を短く切る
      ・トイレシーツを常備する
      ・床ずれ防止のために適度な柔らかさのある寝場所を用意する
      ・タイマー時計を用意する

という準備を済ませましょう。
寝たきりになるとまずトイレの問題が生じます。
排泄物で体が汚れてしまっても頻繁にシャンプーをすることが出来ないので、被毛は短く切りそろえておくと安心です。
またたとえ小型犬でも長時間同じ姿勢で眠っていると床ずれを起こします。定期的に体勢を変え、床ずれを予防してあげるためにタイマーがあると便利です。
食事は姿勢を支えることで自力で食べることが出来るならあえて変えずにそれまでと同じ物を与えてあげましょう。もし飲みこみが難しい場合は状態に合わせて柔らかい物を準備します。
ただ水分が多い流動食を与える場誤嚥には十分注意しましょう。
流動食など介助法が難しい場合はペットシッターや老犬介護の専門家の指示を仰ぎましょう。

かかりつけ医との協力体制を

愛犬が寝たきりになった時に動物病院へ通院することも相当な負担になります。特に中大型犬の場合、横たえたままで車に乗せることが出来ない、車まで搬送できないという課題もあるでしょう。このような場合を見据え、あらかじめ往診対応が可能な動物病院を探しておくと安心です。
往診の場合、愛犬の心身への負担も軽減でき寝たきりでも安心して医療を受けることが出来ます。ただし往診の場合、診療時間が限られた時間枠のみとなることが多い事は承知しておく必要があります。

近づくお別れ。心の準備

愛犬が高齢になり次第にお別れの時が近くなった事を感じるでしょう。
なかなか現実問題として受け入れがたく、事務的な作業に取り掛かることに躊躇を感じてしまいますが、あらかじめ準備を済ませておくことで穏やかに見送ることが出来るものです。
愛犬が亡くなった時は葬儀をどうするのか?

  • 専門業者に依頼する
  • 自治体が運営する火葬場へ依頼する

などの方法があります。
近隣で利用でき、家族の納得できるサービスをあらかじめ調べておくと安心です。

ペット保険を探そう!
  • Facebookでシェア
  • Twitterでシェア
  • Google+でシェア
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加