コラム

第84話 猫道の餌やり苦情問題 その2

2011年の2月に里親として龍馬と凜子を迎えたところから始まった私の猫ライフ(第1話第2話第3話)。その後に自分の不注意で龍馬を脱走させてしまい(第5話から第26話)、その捜索中に出会った沢山の野良猫の避妊去勢手術に関わったことで、猫ボランティアを予定外に始めることになる。最初のきっかけは、2013年11月に、猫道と呼ばれる場所にて偶然猫の大群を見かけ(第26話)、人馴れした子猫の保護譲渡や、保護できない猫の不妊去勢手術をしたことだった(第28話から第35話)。その後もその猫道とパンジー公園の2か所の餌場で餌やりをしているそれぞれの餌やりさんからの依頼があれば捕獲、手術を手伝い、色んな事件に遭遇するのだった(第36話から第78話)。

2014年の秋、猫道の餌やりのイチゴさん(第29話)から久しぶりに連絡があり、餌やりに苦情が来た、もう餌やりができないと相談された(第83話)。
     
前号にも書いたが猫道は公道である。マンション内ならともかく、外でしている行為について、他人にとやかく言う権利があるのか疑問に思ったが、餌やり問題について、私には詳しい知識はなく、相談されてもどうしたものかわからなかったし、当時は、とにかく猫ボランティア活動をそこまで広げたいという思いはなく、不幸な猫を増やさないためのTNR活動(Trap=捕まえる、Neuter=不妊手術する、Return=元の場所に戻す)のみにしよう、そこで人馴れしすぎていて外に戻すと悪い人に連れて行かれてしまう危険のある猫に出会った時のみ保護、里親募集しようと思っており、人間同士のトラブルに介入することは真っ平ごめんだと思っていた。 

猫の餌やりは日本全国どこでもトラブルになっている。今では地域の差はあるものの、行政も殺処分ゼロに向かって動き始めており、そのために地域猫活動を(詳しくは後日)を推進してきている。今の私はその方針に沿って餌やりトラブル対応にも少しは対応している。正直、対人間の活動はごめんだ。対猫の活動に集中したいと思う、とは言え、野良猫は人間社会に生息しているため、野良猫問題にかかわると対人間の活動もどうしても不可欠になるのだ。詳しくはまた後日。

話をイチゴさんに戻す。沢山の猫が毎日イチゴさんの餌やりを待っているのに、いきなり止めると不憫なので、私も知らん顔はできない。何とか解決する方法を模索してみた。行政に仲裁してもらう方法はイチゴさんが拒否。私も行政に電話で相談してみたが、正直、解決になりそうな回答はなかった。

以前 パンジー公園で捕獲を手伝ってくれた近所の住人ハワイさん(第77話)に相談してみた。丁度その頃 猫道に新しい猫2匹が餌を食べに来るようになり、ハワイさんに捕獲を手伝ってもらったのでその機会に話してみたら、ハワイさんも何度かは行ってはくれたが、あんなに沢山の猫を養えないと言われた。確かに10匹以上に毎日餌をやろうとすると出費もかなりなものになる。無理強いするわけにはいかない。

猫道は猫スポットとして知られていることもあり、昼間は猫を見に人がやってきて、気まぐれに餌をやっていく人もいるが、その人は自分が餌をやらないときに猫達がちゃんと食べているのかどうか気にはしてくれない。それに以前紹介した連日通ってくるオヤジ(第35話)もいるが、オヤジは自分の気に入った猫にしか食べさせないので、あてにはできない。

仕方なく、時々私が通ったが、仕事で行けない日には猫達が気になって気になって、胃が痛くなってきた。餌やりというのは毎日のことだ。猫は正確な腹時計を持っていて、餌の時間になるとどこからともなくわらわらと集まり、餌やりが来るまで待っているのだ。雨が降ろうが大雪だろうが、猫が待っていることがわかっているので、餌やりさんは何があろうと毎日通っている。どうしても行けない日は心配で胸が痛むだろう。
以前は餌だけやっていて手術代を出さない餌やりに腹が立ったりしたが、餌やりもやってみると辛いものだ。餌やりと手術とどっちがよいかと言われたら、私には絶対手術の方がいい。だからと言って、餌だけやって手術をしないのは間違っている。外猫の面倒を見るのなら、餌やり、片付け、糞尿掃除、そして不妊手術まで全てセットでやらなければならない。しかし、それを全部一人でやるのは無理がある、だから、地域全体で野良猫問題に対応しようという地域猫活動を行政も最近は推進している。この話は長くなるので、また後日。

話を元に戻そう。イチゴさんが餌やりできなくなってから暫く経ったある日、マスクをして帽子を被り顔を隠した怪しげなおばさんを発見。よく見るとイチゴさんだった。 
やはりね、心配でたまらず様子を見にきたのだ。たまに遊びにきて気まぐれに餌を与える無責任な人とは違う。本当に猫のことを心配してくれている。 

イチゴさんはその後、やはりじっとしていられず、家族にも内緒で、顔を隠して、自宅から遠回りをして別の経路で猫道にたどり着き、場所をずらして餌やりに復帰することになった。私はほっとし、本当にイチゴさんには感謝した。私には餌やりは絶対できない。せめて手術をしたり、餌やりおばあさんが困った時には相談にのるなどして、餌やりを続けてもらえるようにサポートをしよう、と決めた。

それから暫くは平和だった。イチゴさんも変装せずに餌場に通うようになった。ところが、猫嫌いの意地悪はそれだけではなかった。
続く。

コラムニスト:Candy (キャンディ)
ネコジルシ:保護猫日記
猫の里親募集:勝気で甘えん坊の三毛/スコミックスのメイちゃん

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