コラム

第77話 パンジー公園の新入り親子の切ない話 その1 新ボランティア出現か

里親として龍馬と凜子を迎えたところから始まった私の猫ライフ(第1話第2話第3話)。その数年後に自分の不注意で龍馬を脱走させてしまい(第5話から第26話)、その捜索中に出会った沢山の野良猫の避妊去勢手術に関わったことで、猫ボランティアを予定外に始めることになる。最初のきっかけは、脱走した龍馬を発見した半年後の2013年11月に、猫道と呼ばれる場所にて偶然猫の大群を見かけ(第26話)、人馴れした子猫の保護譲渡や、保護できない猫のTNR(=捕まえて、不妊去勢手術をし、元も場所に戻すこと)をしたことだった。(第28話から第35話)多忙な毎日なので、本格的なボランティア活動はできないが、その猫道と、近所のパンジー公園で野良猫に餌をあげているシマコさん(第26話)の依頼があればTNRにかけつけることだけ続けていた。(第36話以降)。

時は2014年秋。
シマコさんから連絡があり、パンジー公園に子猫3匹を連れて親猫がご飯を食べに来ているというのだ。親猫は子猫が2か月くらいになると、自分の餌場に子猫を連れてくると聞いたことがあったが、そのパターンだったようだ。シマコさんの餌やりの時間は人目を避けて午前4時。この時間に捕獲を手伝ってくれるボランティアが居ないというので、私が手伝うようになったのだが、この時は、この親子がシマコさんの餌時間以外、夕方にも同じ公園に現れるらしかった。大きな公園にはだいたい、複数の餌やりさんが居て、それぞれ勝手に自分の都合のよい時間に餌やりをしていることが多い。パンジー公園もそうだったらしい。夕方に来る餌やりさんは、シマコさんによると、不妊去勢手術反対派、そして、いつも餌を公園内の複数個所に置きっぱなしで片付けもしない、いわゆる迷惑な無責任餌やりだ。私はその時は知らなかったが、昔から餌やりをしているおじさんらしかった。手術反対派だから捕獲に協力は望めない。そのおじさんが餌をやりに来る時間の前に捕獲しないと、猫はお腹が一杯になって捕獲器に入ってくれない。夕方捕獲するなら早目に出動する必要があった。

シマコさんは、いつも朝4時に捕獲に付き合う私に依頼してくるたびに、ごめんね、申し訳ないと言う。確かに忙しい毎日、その予定を組むのは簡単ではないし、特に真冬は寒くてつらい。しかし、シマコさんが悪いのではない。全ては無責任に捨てた人の罪だ。どんなにつらくても未手術の野良猫を見たら、手術をしないとあっという間に50倍になるので放置できないのだ。

そのような遠慮もあってか、シマコさんは夕方なら手伝えるという別の人を手配したとのことだった。 
私はそれを聞いて飛び上がるほど嬉しかった。この近隣に捕獲をしてくれるボランティアがいたとは知らなかった!!できるなら、その人に今回会って、今後も是非協力してやっていきたいと思った。とにかく当時の私は近隣の野良猫の手術を全て終え、早くこの活動を終わりにしたい思いがとても強かったからだ。子猫3匹と親猫で合計4匹なら、一人では大変だろうし、私も手伝うと申し入れた。その人を仮称ハワイさんと呼ぼう。ハワイさんに連絡してみると、ボランティア活動をしているというよりも、自分の自宅の周りにいる野良猫の捕獲手術を時々しているだけだとのことだが、シマコさんから時々相談を受けていたが、どうしても朝4時は無理と断っていたと。しかし、今回は夕方だとういうので手伝うことにしたと。
4匹の手術代は大変だろうから手術代も割り勘でカンパすると。

いや、もう、それでも充分にありがたい人だと私は思った。この近所は、猫問題など見て見ぬふりや、見ようともしない人ばかりだと思っていたので、一人でも地域での連携ができる人がいるのだということに驚き、嬉しく思った。そして私も捕獲の手伝いと手術代のカンパの輪に入ると申し入れた。
ハワイさんが保健所から捕獲器を2台借りてきているとのことだったので、私がもう1台、別のボランティアさんから借りてきたが、狙いは4匹だ。できれば一気に捕まえたい。どの程度人馴れしているのかわからないので、捕獲器以外で捕まえる事が可能かどうかはわからないが、私がキャリーとケージを持って行った。

指定された計画実行の日程に現場に行きハワイさんに会う。私より少し年上のようだ。猫ボラ界ではかなり若い方。この人が今後また活動してくれるとよいなと勝手に思いながら捕獲へ現場へ。
見たところ子猫は3か月にはなっていた模様。子猫2匹はすぐに捕獲器に入りすぐに捕まる。親猫は警戒して逃げてしまったが、見たことない大人猫が予定外に捕獲器で捕まった。そしてもう1匹子猫が警戒なくケージに入ったので、シマコさんに近づいて扉を閉めてもらう。見ず知らずの私が近づくと逃げ出すだろうと思い、餌をいつもあげているシマコさんに扉をしめてもらったのだ。残るは警戒心強い黒の子猫1匹。残っている道具はキャリー1個。警戒心の強い黒猫を手で捕まえてキャリーに入れることは不可能だった。そこでは諦めて、またシマコさんの餌場に現れたら、再度捕獲に向かうことになった。

ハワイさんの指揮のもと子猫4匹中3匹と、予定外の大人猫1匹、計4匹を捕獲して、とりあえずこの日は終了。ハワイさんとシマコさんが病院へ搬送、手術を終え、後日もとの場所に放したと連絡をもらい、手術代をハワイさん、シマコさん、私で3分割した。

一件落着とその時は思ったその事件、実はあとから考えたら、沢山の反省点があった。まず、逃げたとされる親猫と黒の子猫はシマコさんの餌場にその後現れることはなかった。そして数年経過した去年、その近辺で、私は大量の黒猫を発見し、捕獲にとても苦労したのだ。かつて逃がした黒猫の子孫だったかどうかはわからないが、その後の経験を積んだ今振り返ってみると、もっと捕獲器を沢山持って行き、全頭捕獲できるよう準備していくべきだった。当時のハワイさんにも私にもそこまで考えが及ばなかった。

そして手術後、元の場所に戻した子猫3匹も、そのうち2匹は人馴れしている、里親探しできそうだと病院では言われたのだそうだ。それを私が聞いたのはすでにハワイさん達が猫を外に戻したあとだったのでどうしようもなかった。数年後、その3匹は全て悲しい結末を迎えたのだった。 続く

なお、この話は、不幸な野良猫を減らすために何かしたいと思っている人がいたら是非参考にしてほしい。本格的にボランティアをして名乗りを上げ、相談を受けるということなど誰でも躊躇するだろうが、TNRだけなら最短で一日で終わる。近所に野良猫を見つけ、手術しないと大変なことになるとわかっていても、どうしたらよいかわからないという人は、是非、近隣で餌場や餌やりさんを探し、保健所に相談して捕獲器を借り、捕獲、手術してあげてほしい。ある程度若い人なら捕獲器も難しくない。手術代も助成金もあるし、何人かで割り勘すれば高額でない。躊躇して1年放置したら50倍になる。是非お願いしたい。

コラムニスト:Candy (キャンディ)
ネコジルシ:保護猫日記
猫の里親募集:勝気で甘えん坊の三毛/スコミックスのメイちゃん

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