コラム

第62話 忽然と消える外猫達

【これまでのストーリー】
2011年2月に里親として龍馬と凜子を迎えたものの(第1話第2話第3話)、その数年後に自分の不注意で龍馬を脱走させてしまい(第5話から第26話)、その捜索中に出会った沢山の野良猫の避妊去勢手術に関わったことで、悲惨な野良猫生活の実態を知る。
その後2013年11月に猫道と呼ばれる場所にて偶然猫の大群を見かけ(第26話)、それ以来、猫ボランティア活動に足を踏み入れることになる(第28話第29話)。 具体的には、野良猫を保護して引き取ったり、里親募集をしたり、保護出来ない猫の避妊去勢手術をしてその場に戻す(=TNR)ことなど。その間、頭の良い猫との知恵比べに負けて捕獲に苦戦したり、避妊手術反対論者に捕獲の妨害をされたり、捕獲にてこずり妊娠出産されてしまったり(第34話第35話)、里親募集では想定外のケースに遭遇したりで、苦労の連続だった(第29話から第36話第43話から第61話)。

時は2014年7月。猫道の猫達を全て手術して、ほっと一息ついたものの、人馴れしそうであったシロミケを保護してやれなかったことはなかったことが私の中でひっかかっていた。馴らすつもりで保護した真央とミクが、結局人馴れせずにうちに残ってしまった経験から、その時は既に、馴らさなくてもべた慣れになっている猫以外は保護しないと決意していた、それでもシロミケが気になったのは、猫採りと思われる事件が頻発していたからだ。

近所の餌やりのシマコさん(第26話)は数十年近隣数か所で猫に餌をやっているが、私と知り合う前に、あるところにいた15匹程度の猫がごっそりいなくなったと言っていた。ごちそうになりにくる野良猫が数匹入れ替わることは珍しくないが、そんなにごっそりいなくなるのは不自然である。その同じ場所で、毎日餌を食べにくるメス猫を捕獲して手術する手伝いをしてほしいとシマコさんに頼まれ、私が出向き数回捕獲しにいったが、その子は捕獲出来る前に突然消えた。
そして、その近くのプールの周りでもシマコさんにご飯をもらっていた猫がいた。その子達も時々異常な怯え方をしていたことがあったとシマコさんは言う。それは決まって、そのそばに、10本以上のたばこの吸い殻が落ちている時なのだそうだ。たばこの吸い殻がそんなに沢山落ちているということは、そこで長時間待機していた人がいるということだ。推測ではその時間は深夜だ。深夜に何の為にそこに待機するのだろう。どう考えても不自然だ。

その頃、猫道でもどんどん猫がいなくなっていった。猫道に毎日来るオヤジ(第35話第59話)のブログを読むと、猫道にいた白猫の兄妹のアレキサンダーが、この齢の5月に、妹の白ちゃんが7月に忽然と消えたらしかった。アレキサンダーは、うちの猫の龍馬が脱走し捜索している時に、私が仕掛けた捕獲器に入り、その中で暴れたため傷だらけになってしまった猫だし(第14話)、妹の方も私の捕獲器の中に仔猫と共に入った白ちゃんだった(第13話)。私にとっても愛着のある猫達だ。猫道のオヤジは、10匹以上いる猫道の猫たちの中でも、この2匹は特に可愛がっていたので、とても悔しかったらしく、この子達が殺されたとブログで騒いでいた。勿論殺されたかという証拠はないが、猫道の周囲には猫嫌いが多く、それ以前にもいやがらせや、確実に虐待と言えるような行為をした人もいるようだった。生まれたばかりの子猫をほおり投げたようなことは聞いたことがあるが、大人猫を捕まえて殺害までするだろうか。第一、そう簡単に猫嫌いの人間に捕まるような猫達ではない。
それより、猫さらいや猫採り業者の仕業ではないかと思われた。
確固たる証拠はないが、猫採り業者なるものはいると先輩ボランティアに聞いた。昔は三味線にするのに、猫がさらわれるという話をよく聞いた。今では目的は三味線ではなく、動物実験や安物のファーに猫の毛を使うという話もある、そのため、猫採り業者は夜な夜な町で野良猫を捕まえ、1匹2,000円で闇業者に売り、そこから動物実験やファー製品の業者に買い取られるらしいという話を聞いた。証拠はないが、ありうる話だと思う。聞きながら恐ろしくて身震いがした。
猫に限らず動物が毛皮を剥がされる時は、生きたまま剥がされるのだそうだ。
何も知らないで、毛皮を着、革製品を持つことがおしゃれだと思っている方たちに、真実を知ってもらいたい。良識的な人ならば、残酷な方法で命を殺してまでおしゃれをしたいなどと思わないだろう。

最近では、かなり啓蒙も進み、有名人が毛皮を着ない宣言をしたり、ある有名は化粧品会社が、動物実験をしない宣言をしたりしている。良い傾向だ。

話を猫道に戻そう。猫さらい疑惑はその後も続いた。2014年11月に三毛猫(以前私が捕獲手術をした猫で、保護した大輔と幸太の母親)が突然消え、翌年2015年12月にシロミケ(第59話から第61話)が消え、そして、この猫道の番猫でいつも階段の上で見張りをしていた竹千代が、非常に不自然な形で消えた。
交通事故なら誰かが目撃しているはずだが、情報はない。どの子も見目麗しくもないし、子猫でもない、簡単に抱いて連れていける子ではないので、拾われて飼い猫にしてもらったとは思えない。
シロミケについては、保護してやるべきかどうか悩んでいながら、しなかった事実があるので、私は慙愧の念に堪えなかった。ごめんね、シロミケ。でもその時は保護場所もなく、どうしようもなかったのだ。
そして竹千代は、オヤジがものすごく可愛がっていた子だ。猫道の餌やりのイチゴさんは、朝10時に竹千代を見たという。お昼にも見たと。いつもそこにいるのだ。それから数時間後オヤジが遊びに来たらいなかったと。そして夕方の餌の時間には何があろうと絶対に食べにくるのに、その日は食べに来ず、それ以来、姿を見せることはなかった。
竹千代のケースでどう考えても不自然だ。さすがにこの時は、私も警察に通報したが、野良猫が居なくなったということだけでは事件性の証拠がないので動いてくれなかった。

私が実際に関わっている現場だけでもこんなに危険なのだ。飼い猫を出入り自由にしている読者の人がいたら、是非考え直してほしい。猫は完全室内飼いにすべきだ。外に出せば誰に何をされるかわからない。事故や感染症のみならず、連れて行かれ虐待されたり、売り飛ばされて実験に使われたりする可能性もあることを心してほしい。
続く。

コラムニスト:Candy (キャンディ)
ネコジルシ:保護猫日記
猫の里親募集:
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大田区のメイちゃん

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