コラム

第61話 猫道の猫達 その21 シロミケのその後と猫さらい事件

【これまでのストーリー】
2011年2月に里親として龍馬と凜子を迎えたものの(第1話第2話第3話)、その数年後に自分の不注意で龍馬を脱走させてしまい(第5話から第26話)、その捜索中に出会った沢山の野良猫の避妊去勢手術に関わったことで、悲惨な野良猫生活の実態を知る。
その後2013年11月に猫道と呼ばれる場所にて偶然猫の大群を見かけ(第26話)、それ以来、猫ボランティア活動に足を踏み入れることになる(第28話第29話)。具体的には、野良猫を保護して引き取ったり、里親募集をしたり、保護出来ない猫の避妊去勢手術をしてその場に戻す(=TNR)ことなど。その間、頭の良い猫との知恵比べに負けて捕獲に苦戦したり、避妊手術反対論者に捕獲の妨害をされたり、捕獲にてこずり妊娠出産されてしまったり(第34話第35話)、里親募集では想定外のケースに遭遇したりで、苦労の連続だった(第29話から第36話第43話から第59話)。目撃した猫の手術が全て終わったと思ったら、猫道に新入りのシロミケが現れ、また捕獲へ。避妊去勢手術反対の猫道おやじ(第35話)との戦いながらの捕獲であった(第59話第60話)。

時は2014年7月。避妊去勢反対の猫道オヤジには何とか見つからずにシロミケの手術を終えたものの、その時連れて行った病院が何故か耳カットをしない主義だったと聞いたのは、シロミケを術後もとの場所に放したあとのことだった。
耳カットは避妊去勢手術をしたというしるしだ。それがないとまた私のようなボランティアが捕獲して、麻酔かけられお腹を切られてしまう可能性がある。それは何とかして避けたかったが、どうしたらよいのか思いつかない。また捕まえて耳だけ切るために麻酔をかけるのも酷な話だし、そもそもそう簡単に何回も捕まらない。
猫坂オヤジが書いているブログを覗くと、シロミケがそろそろ子どもを産むのではないかと楽しみにしている様子だった。また馬鹿なことを、と腹立たしく思ったが、オヤジへの感情より大事なのはシロミケだ。せめてオヤジにだけでも、シロミケが手術済みであることを知らせておかねばと思った。面と向かって捕獲して手術をしたなどとは話せない。そうだ、ブログに匿名でコメントを入れよう。自分が捕獲したと言うと面倒なことになりそうなので、匿名でコメントを入れることにした。
これで猫道には今後出産できるメス猫はいない。猫のことより、自分の楽しみの方が大事なのだろうか、オヤジは今後猫道に子猫が産まれないことをとても悔しそうにブログに書いていた。
この人は何があっても考えを変えることはないだろう。残念な話だが、こういうタイプの人は各地域にいるらしく、沢山のベテランボランティアさんが活動の邪魔をされて苦労している。最良の対処方法は無視するしかないとのことだ。いくら外で猫を懐かせても、自分で飼っているわけではない。野良猫だ。増えたら近隣に迷惑であり、生まれても過酷な外猫生活を強いられるくらいなら生まれる方が可哀想だという考えはなく、自分が猫と楽しみたいという全くもって自己中なのだから、議論するまでもないという考えに私も賛成だ。黙ってやるしかない。

何とか避妊去勢手術を終わらせ、安心と言っても、前回書いたように、シロミケを保護してやらなかったことがどうしてもひっかかっていた(第60話)。人馴れしそうな感じもなきにしもあらずだったが、万一人馴れせず、そして馴れても里親が見つからなかったら、と思うと怖くて手がだせなかった。うちはそもそも1匹だけ飼うつもりだったのに、あっという間に5匹になってしまったのだから。どうあってもこれ以上は無理。自分が保護する基準を再定義する必要があった。
ベテランボランティアさんは、すでに多くを抱えているので、どんなに人馴れしていても、全く保護しないという人、または確実に里親さんが見つかる子猫しか保護しないという人もいる。
私は、人慣れした猫は外にいては虐待の危険があるため、保護するべきだと思っている。が、相当人懐こい子でないともう手が出せないと思っていた。シロミケは私がすんなり触れるわけではなかったので、とりあえずは保護を見合わせたのだ。しばらくは他の猫達の仲間入りをして楽しくやっているように見えた。

しかし、それを大きく後悔することになる事件が起きたのはそれから2年ほど後のことだった。詳しくはこれから書いていくが、2017年7月の今現在、シロミケの姿はない。
幸せになったとは思えない。猫道オヤジは、シロミケは殺されたとブログで騒いでいた。
何があったのかはわからないが、2014年当時から、あちこちでごっそり野良猫が消えると、近所で餌やりをしているシマコさんが言っていた。私が知っている猫ではなかったが、シマコさんが餌をやっていた桜公園には合計15匹ほどいた猫がどんどん減ってゼロになったと。野良猫だから移動する可能性や事故で亡くなる可能性もあるが、そんなにごっそり消えるのは不自然だ。シマコさんは、猫さらいがいると言っていた。桜公園以外にもそのような現象があったらしい。シマコさんは餌場で自分に懐いた猫が狙われていると恐怖を感じていた。何十年も餌やりをしていると、猫が突然怯えてご飯を食べなくなることがあり、それが誰かに何か怖い思いをさせられたからだというようなことがわかるのだそうだ。実際に猫さらいではないかと疑わしいような男が深夜に公園で猫をじっと見ていたりすると言っていた。警察にも通報したが、野良猫が居なくなったというだけでは、事件性を立証できないので、動いてくれない。
ベテランボラさんに相談すると、やはり猫さらいは居る、あちこちで不自然に野良猫が居なくなると言っていた。そしてそれが猫道にも起こるようになっていた。
続く。

コラムニスト:Candy (キャンディ)
ネコジルシ:保護猫日記
猫の里親募集:
かわいい甘えん坊の櫂くん
大田区のメイちゃん

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