コラム

第4話 猫の災害対策

まずは熊本、大分をはじめ九州地方の地震の被害に遇われた方々に心からお見舞い申し上げます。人も動物も含む全ての命が無事でありますよう願って止みません。

本コラムでは、第1話から私が猫を飼い始めてからボランティアをするようになるまでの経緯を時系列で書いてきたが、今回は話題を変えて、猫の為の災害対策を考えてみたい。

5年前の東日本大震災の時は私もSNSをやっておらず、情報源は主にテレビのニュースだった。
ペットと同伴では避難所には入れず、車の中で犬と共に過ごす人が多い様子だった。猫はどうしたのかわからない。
当時考えた我が家の地震対策としては、警戒心の強い保護猫を複数抱えているので、避難所には連れて行けない、猫と共に自宅に残る、うちは鉄筋のマンションだから倒壊しない、人間と猫の両方の備蓄を十分しておけばよかろう、というものだった。

そして5年。状況は随分変わった。
今はマスコミによる報道だけではなく、SNSで個人の生の声が直接入ってくる。自分の地震対策も考え直さねばならないと思い始める。
まず、うちの環境も変わった。
保護猫が増えた。私ですら触れないほど警戒心の強い子もいる。
地震の被害も、最初の大きな揺れでもちこたえれば良いというわけではない。大規模な揺れが複数回起こり、自宅倒壊するか、倒壊せずとも部屋の中に居られないほどぐちゃぐちゃになり、避難せざるを得ない可能性もありそうだ。
避難所も、今ではペットも一緒に避難できるようになったと思い込んでいたら、少なくとも最初はそうではなかったり、同行はできても建物の中に同伴することはできなかったり、ケージもフードも用意されていなかったりということもあったようだ。

そして今回SNSの威力には驚いた。
個別にSOSを求める声が上がり、それに迅速に対応するボランティアさんが多くいた。
フェイスブックのある猫好きグループでは、地震発生直後に管理人さんが被災地域の方に投稿を呼びかけ、その猫ともども安否確認をされた。
ある熊本の方が、自宅が倒壊し避難することになったが、揺れで開いた窓から飼い猫が逃げてしまい、心配でたまらないと書き込み、それを見たグループの人達が情報シェアし、現地入りされたボランティアさんにうまく繋げ、見事その飼い猫と世話をしていた野良猫を救出、保護先まで見つけてさしあげた、というエピソードもあった。
またある避難所でペット同伴を断られたという書き込みや、同伴できてもケージやフードがないという情報もすぐに拡散され、現地の動物病院が受け入れたり、他県からペット用品やテントまで個別に搬送された人や団体が多くいた。
他にも感動的な話は枚挙にいとまがない。

私自身も今、自分の猫の災害対策を再検討している。
まだ結論は出ていないが、ただ備蓄をして自宅に残るという対策だけでは不十分であることはわかった。それを皆さんにもシェアするので是非各々考えて頂きたい。

  1. 大きな揺れは一度とは限らず、何度も続いたらどんな建物でも絶対安全とは限らない。自宅に残るつもりでも避難せざるを得ないこともあると自覚すべし。どのタイミングでどこに避難するのか、ペットは同伴するのか、どこの施設が受け入れてくれペット用の備蓄があるのか事前に調べておくべき。同行はできても、建物に同伴できない事もあるようだ。猫を犬のように外に繋いでおくことはできない。
  2. 同行避難に必要な猫用品としては、最低3日分のフード、ペット用の水(人間用にはミネラルが多く適さない)、トイレ、トイレ砂、リード、ハーネス、大きな洗濯ネット、キャリー、ケージ。移動する時は、猫にハーネスとリードを付け、大型の洗濯ネットに一匹づつ入れる。車があればケージに入れる。なければキャリーで。
  3. 避難しないで自宅に残っても、家の中にぐちゃぐちゃで食べ物を取り出せないという話も聞いた。我が家では猫用の水と非常食を台所の収納棚だけでなく、ガラスの無い玄関や、風呂の脱衣所のリネン収納棚など複数個所に置いてある。
  4. 人間が避難せざるを得なくなる場合、避難所に連れていけない猫は、どの段階まで自宅に閉じ込めるのか、どの段階で外に逃がすのか、火事なのか、半壊なのか、事前に検討しておくべき。その場で迷っている暇はない。
  5. 避難したあとで自分が自宅に戻れることを想定して猫を自宅に残す場合、大量のカリカリフードを床にばらまき、揺れてもこぼれないような大型の容器複数個に水を大量に入れる。トイレは、シートの交換が必要なシステムトイレではなく、複数の大型の衣装ケースに猫砂を入れて置く。
  6. 猫を自宅に残して避難する場合、窓や網戸に施錠することは必須だが、揺れによって窓が開く、壁や壊れるなどの理由により、おとなしい猫でもパニックを起こして逃げてしまうこともある。その際確実にペットとのちに再開できるよう、迷子札のみならずマイクロチップも入れて置く。
  7. ペットは安全な場所に預けられるのがベスト。いざという時に預かってもらえるように、動物病院には時々通っておき、その他預けられる所も調べておく。
  8. 非常時にはSNSなどを通じ、ボランティアさんと繋がれるように日頃からネットワークを構築する。当然助けてもらうことだけを考えるのではなく、災害のない日常を送っている時は支援する立場に回ることも忘れてはならない。

一日も早く被災地に日常が戻りますように。

コラムニスト:Candy (キャンディ)

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