コラム

第48話 猫道の猫達 その14 真央とミク 里親会初参加

【これまでのストーリー】

2011年2月に里親として龍馬と凜子を迎えたものの(第1話第2話第3話)、その半年後に自分の不注意で龍馬を脱走させてしまう(第5話から第26話)。
龍馬の捜索中に出会った沢山の野良猫の避妊去勢手術に関わることになり、悲惨な野良猫生活の実態を知る。その半年後、猫道と呼ばれる場所にて偶然猫の大群を見かけ(第28話)、人馴れした子猫3匹保護し、知り合いに託したり(第29話)、手放せずうちの子にしてしまう。(第30話第31話)残りの約10匹の猫は避妊去勢手術をしてその場に戻す(=TNR)ことにした(第32話)。 
さらに先輩ボランティアの助けを借りて子猫2匹を捕まえ避妊手術をしようとしたところ、先輩に小さすぎて手術は出来ないと言われ、仕方なくうちで保護し人馴れさせた上で里親探しをすることに(第43話第44話第45話)。ネットでの募集への反応は上々でお見合いまでこぎつけたものの、真央はゴロスリ猫になれないと嫌だという理由で、ミクは自宅にケージを置けないという理由で破断になった第46話第47話)。

時は2014年5月。真央とミクを保護してから3か月近く経過。人馴れは進まない。ミクは気が向いたら近寄ってくるのでたまには触れる家庭内半野良。真央は全く人間への不信感が和らがない完全家庭内野良猫。自分の癒しを求めて猫を飼いたいという動機で里親申し込みをしてくる人には可愛気のない猫だろうが、この子達は好きでこうなったわけではない。外にいる時によほど人間に嫌な思いをさせられた為に人間不信なのだ。猫道の餌やりのメロンさんは(第29話)近隣には猫嫌いの意地悪が沢山いると言っていた。認識していない人は多いが、意地悪も猫を傷つけたり衰弱させたりする行為になると犯罪だ。野良猫でも飼い猫でも傷つけたり衰弱させたりする人を見かけたら警察に通報すべきである。たかが猫で通報できないと思う人もいるかもしれないが、弱い動物を虐待するような輩は必ずその後弱い人間、つまり子供に牙を向く。それを防止する意味でも、猫の虐待を見つけたら110番に通報し、警察を動かすべきだ。現場に警察官がかけつけるのを犯人が見るだけでも犯罪の抑止力になると思う。

話を真央とミクに戻す。
お見合いは猫達にも相当なストレスであった。毎日一緒に暮らしている私にすら心を許さないのに、突然現れた初めて会う里親希望者さんが来たら真央とミクはパニック状態だった。普段でも人が来るとうちの猫も含め全員隠れる。お見合いとなるとじっくり見てもらわねばならないので、猫をケージに閉じ込めなければならなかったが、約束の時間の数時間前からケージに入れると、真央は暴れケージをガンガンたたく。ミクは心臓がバクバクだ。そして里親希望者さんが到着すると、ケージの隅で固まっていた。恐怖心で一杯だったに違いない。
可哀想にとは思うが、うちで飼うことは出来ないので、里親探しを諦めるわけにはいかない。
ネットで里親募集を継続しながら、捕獲を手伝ってくれたベテランボランティアのパインさんの紹介で、区内の団体主催の里親会に参加することになった。

里親会は会場まで猫を連れて行かねばならず、場所が変わると猫は緊張して普段の様子は見られなくなるものの、一度に多くの希望者さんに会えるというメリットがある。

里親会にはその主催者が決めたそれぞれのルールがある。里親さんへの条件もあるが、譲渡をする側の保護主にも条件を課している。猫を保護したからと言って誰でも自由に参加できるわけではない。その主催者が決めた基準をクリアしているきちんとした保護主でなければならない。いい加減な譲渡をして結局は猫を不幸にしたり、里親さんと揉めたりするようなことを避けるためだ。

当時私が参加しようとしていた譲渡会からの譲渡主への条件は、すでに参加しているボランティアさんからの紹介であること、保護した経緯をきちんと説明できること(勝手に自家繁殖させて譲渡会へ連れてくることがあってはならない)、保護して3週間は経過している事(感染症がないことを確認するため)、保護した猫に必要な医療を施している事(ワクチン、避妊去勢手術、虫下し、エイズ検査、白血病検査、ノミトリ)、そして生まれたばかりの子猫を保護した場合、母猫も保護しないのであれば母猫にきちんと避妊手術をさせていること(活動の趣旨が不幸な猫を増やさない事なので、母猫を放置したらまたどんどん産んでしまい、どれだけ保護譲渡しても外猫は減らないから)などであった。
このようにきちんとしている里親会は譲渡主にも厳しい条件を課しているので、きちんとした譲渡が行われるはずである。このようなきちんとした譲渡会を選んで行ってみてほしいと思う。きちんとした譲渡主は、譲渡後も猫が生きている限りサポートをするものである。(私が里親になった龍馬の譲渡主のSさん(第1話)も脱走させた時に随分助けてくれたように。)

里親さんへの譲渡条件は猫によって違うので、それぞれの譲渡主が決めるのではあるが、里親会の主催者から決められている基本的な条件もある。終生飼育(途中で何があっても飼育放棄しない)、完全室内飼い(事故、感染、脱走を防ぐ為)、未手術の子猫は時期がきたら必ず避妊去勢手術を受けさせる(猫を増やさない為と病気予防の為)ことだった。
それ以外の細かい条件はそれぞれの保護主が決める。

私は真央とミクには、上記以外で、人馴れしていなくても長い目で馴らしてくれる人、脱走の防止対策としてケージを置いてもらうこと、うちから遠くないこと、できれば2匹一緒に迎えてほしい事を加えた。

果たして気に入ってくれる人はいるだろうかと緊張しながら会場で待った。猫達は緊張で固まり、愛想なく2匹でくっついていた。触ろうものなら威嚇激しい。
来場した里親希望者さんは、触れない子達よりも、人馴れしていてその場で抱っこできる猫に集中する。ネットではあんなに人気があった真央とミクなのに、誰も寄り付いてくれなかった。
里親会では人馴れがカギなのだと思い知った。
続く。

【里親会で固まる真央とミク】
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コラムニスト:Candy (キャンディ)
ネコジルシ:保護猫日記
猫の里親募集:大田区のメイちゃん

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