コラム

第41話 号外 猫ボランティアとは何か その4 ボランティアへの助けの求め方

【これまでのストーリー】
2011年2月に保護猫の龍馬と凛子の里親になったところから始まった私の猫ライフ(第1話第2話第3話)。その2年半後に龍馬を脱走させてしまい(第5話から第22話)、1か月間の地獄の捜索体験の中で、多くの野良猫に出会い避妊去勢手術に関わることに(第23話から第26話)。それがきっかけで野良猫の悲惨な実態を知り、近所で見かけた野良猫の避妊去勢手術、保護、里親探し活動をする事になる(第27話から第38話)。その活動日記を第38話で一旦中断し、号外として急いで紹介したいトピックができた。 
最近、ボランティアを誤解している人が多く、それによってボランティアは大変な苦労を背負い込んでいることに気付いた(第39話第40話)。また逆方向の誤解も実はあると思う。
ボランティアさんに助けてもらった経験も、ボランティアとして助けた経験もある私だからこそ見えてきた両者の間の大きなギャップ。それを埋め長期的に不幸な猫を減らすという目標につなげたい。

第39話、第40話では一般の人がボランティアに抱く悪意なき誤解、悪意ある押し付けの事例を私の体験から紹介した。
押し付けられたボランティアも人間だ。人としてどんな気持ちになるか是非理解してほしいので、最近ネットで見かけた他の人の悲痛な叫びも紹介したい。

ある保護団体の話。
「助けてあげてという依頼が沢山来て対応しきれない。仕方なく断っても心配で仕方ない。断るとボランティアのくせにと罵倒される。また引き受けても医療費がかかるというと、やはりボランティアのくせにお金をとるのかと罵倒される。」
    
ある保護猫カフェ経営者の話。
「行き場のない猫たちの出会いの場所でありたいと思って猫カフェという形をとっているのに、個人的な理由で猫を手放そうと思った時に、安易に私たちに託そうとしないでほしい。避妊去勢しないで連れてくる人もいる。お断りした後で、その後が心配で悲しく苦しく胸が張り裂けそうになる。猫カフェは飼えなくなった猫を引き取る場ではないことを理解してほしい。」
その胸が張り裂けそうな気持ちはよくわかる。

他の猫カフェの話。
「ある人から、『自分は個人で自腹で猫を助けていて生活が大変だ。人のお金で猫を助けているとはけしからん。もっと外の猫の手術をしろ』という趣旨の事を言われた。」
事業として猫カフェと立ち上げると言うことは、どんな責任が伴う大変なことか、全く理解せず、自分の無理解を棚に上げて人を責めるお門違いな人だ。

また、動物病院や保護活動ボランティアの自宅前に、子猫を置き去りにしていく人もいる。これは遺棄罪、犯罪である。
また、飼い猫でなくても、自宅前の野良猫が邪魔だからと、別の場所に移動させたいと言った猫嫌いもいた。これも同じ遺棄罪に当たると聞いた。猫には縄張りがあるので、いきなり別の場所に移動させたら生きていけない。生きていけないとわかっている場所に移動させるのは虐待に等しい。猫が可哀想なだけでなく、猫を持ってこられた場所に住む人のことも考えていない。自分の目の前から猫が消えれば、他の人はどうなってもいいと言う非常に身勝手な人が多い。(地域の野良猫はどうすればよいのかはまた後日)

嫌な事例をあげればきりがない。
猫ボラをしているとこんな身勝手な人間とどうしても遭遇してしまい、人間嫌いになってしまいそうで悲しい。
しかし、猫を助けるためにはどうしても人間の力が必要なので、心ある人に是非理解してもらい、共に猫を助けるためにすべきことを考えてもらいたい。
私もつい最近まで、ボランティアさんに助けを求める立場でもあったので、相談者の気持ちもくみ取りながら、自分の経験とセミナーに参加して学んだことも含めて提案したい。

まず、相談する人は、「助けてあげて」ではなく、「自分が助けたい。だから相談にのってほしい」でなくてはならない。そしてかかる費用も自分で負担しなければならない。
猫を助けるのは自分であり、その自分を助けてくれるのがボランテイアであると理解してほしい。

何も知らない人はボランティアというと、施設の慰問や海岸や道路の清掃、被災地での支援活動などのように、労働を無償で提供するものだと思っているので、猫ボラの場合、お金まで出すというと驚く。しかも、かかる費用の大半が医療費なので、金額が大きくなる。
個人でボランティアをしている人は寄付も集められず、自分で個人負担している人が大半だ。
寄付を集めている団体とて多数を救済しているので余裕はない。
もちろんボランティア価格を提供してくれる病院を探しているし、手術だけは行政からの助成金が出る地域もある。それでも手術以外にも病気やケガの治療、元気であってもワクチンやウイルス検査など、多数になると大きな金額になる。

ボランティアはすでに多数の猫を手術したり保護したりしているので、時間もお金も手一杯なので、新たな相談も本当は受けたくないが、聞いてしまったらほっておけないという気持ちで手を貸すのである。自分が助けたい猫の費用は自分で負担すべきた。多数で本当に払いきれない場合は、資金集めの方法を相談してみてほしい。

沢山の相談が寄せられるボランティアさんの中には、単に「助けてあげて」の依頼には返事をしないという人もいる。誰かに押し付けただけで、自分が救ったような勘違いをしているからと。
返事がない場合は相談の仕方を考え直してほしい。
そして、相談された方も、考え方はそれぞれあるだろうが、できるだけ返事はしてあげてほしいと私は思う。
単にどう相談したら良いか知らないだけで悪気のない相談者もいる。そういう人には啓蒙する機会にもなるし、うまくアドバイスできれば、その人が猫を助け、また一つ命が助かるのだから。
続く。

コラムニスト:Candy (キャンディ)
ネコジルシ:保護猫日記
猫の里親募集:大田区のメイちゃん

 

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