コラム

第36話 パンジー公園(仮称)の子猫達 その1

【これまでのストーリー】
2011年2月に里親として龍馬と凜子を迎えたものの(第1話第2話第3話)その後、自分の不注意で龍馬を脱走させてしまう(第5話から第26話)。 
その捜索中に出会った沢山の野良猫に避妊去勢させることに関わることになり、悲惨な野良猫生活の実態を知る。その半年後、猫道と呼ばれる場所にて偶然猫の大群を見かけ(第28話)、人馴れした子猫3匹を保護して、2匹を知り合いに託し(第29話)、ひ弱な1匹は手放せずうちの子にしてしまう。(第30話第31話)残りの猫は避妊去勢手術をしてその場に戻すことに。 本来は長年餌やりをしてきたメロンさんの責任だが、メロンさんは手術代を出せないと言うので仕方なく私が全て引き受けることに(第32話)。 
しかし、なかなか捕まらないサビ猫のデビが妊娠してしまったり(第33話第34話)、避妊去勢手術に反対するおじさんの妨害に遭ったりして苦労する(第35話)。捕獲を手伝ってくれた先輩ボランティアの助言により、デビの捕獲は出産後まで諦め先に他の猫を捕獲することになった(第36話)。

猫道の猫に最初に遭遇してから既に数カ月経過。デビの捕獲をとりあえず諦めたものの、まだ他にも避妊去勢手術が必要な猫が沢山いる。その子達のストーリーもまた山あり谷ありで、猫道の話はさらに長く続きそうなので、少し時間をもとに戻して、同時並行でかかわった別現場の話を先にすることにしよう。
そもそも私はこの時はまだ猫ボランティアを本格的にやるつもりはなく、猫道についてはたまたま通りかかって仕方なくやっていただけなのだが、その前に、近くの公園で餌やりをしていたシマコさんというお婆さんには捕獲の必要がある時は手伝うと言ってあった(第26話)。 

シマコさんは、私が龍馬を脱走させた時に、全く近所づきあいもしていなかったのに、捜索を手伝ってくれたり、私が多数の野良猫の避妊去勢手術をさせているのを見て、あとで寄付を持ってきてくれた親切な人だ。私は自慢じゃないが義理堅い。受けた恩は忘れない。それにシマコさんは、餌をやる限りは手術も同時にやらないといけないとわかっている所謂正しい餌やりさんだ。高齢で自分では捕獲器は使えず、餌やりの時間が朝4時なので他のボランティアには頼めないと困っていたので、私が手伝うと言わずにいられなかったのだ。
私はシマコさんから捕獲の依頼が来る前に先に猫道の猫の大群に遭遇してしまったのだが、猫道で格闘している間に、実はシマコさんからのパンジー公園の捕獲の依頼もあったのだった。

シマコさんから親猫が子猫4匹を連れてご飯食べに来るようになったと聞いたのは、2013年の12月ごろ。猫道の猫に最初に遭遇し、幸太、大輔、くるみを一気に保護した直後だった。猫道で他の10匹を捕獲しなければならないという時に、いきなり2か所の餌場の捕獲の掛け持ちとなった。

シマコさんは小さい子猫と言っていたので、手術してすぐ外に放せるのかわからなかった。保護して里親探しをするべきなのかもしれないが、うちには3匹の保護猫が一気に増えたのでもうそれ以上保護はできない。私はどうしたらよいものかわからなかった。

龍馬の捜索中に遭遇した子猫は、捜索を手伝ってくれていた龍馬の譲渡主でベテランボランティアのSさんが連れて帰ってくれ、里親探しも何でもやってくれていたのだが、もうその頃は手一杯で身動き取れないらしく、来てはもらえなかった。他のボランティアさんも連絡しても返事がなく、頼れる人は誰も思いつかなかった。
考えに考えて思いついたのが、スーパーに犬の里親募集の貼り紙を出している犬ボランティアの団体があったことだ。そのナッツさんという犬ボラの人に電話して相談すれば、誰か猫ボランティアを紹介してもらえるのではないかと思った。
電話をして事情を話すと、意外にも気軽に猫の保護も協力してくれるとのことだったので有難くお願いした。
捕獲器も2台貸してもらい、朝4時の捕獲は私が行き、捕まえたらナッツさんに電話し、そのまま病院へ搬送してくれ、そのままナッツさん宅で保護、里親探しまでしてくれるとのことだった。
何とありがたい、Sさんのように面倒見の良い有難いボランティアさんがいたんだ!と私は非常に喜んで早速シマコさんと共に公園へ。
朝4時。真っ暗な中にモコモコの子猫が4匹、ご飯の用意をしているシマコさんめがけて駆け寄ってくる。空腹で待ちきれない様子。不憫でたまらない。他にも常連も多数ご飯を待っている。総勢12~3匹はいたようだ。その中から捕獲対象の子猫を私が特上の匂いのする唐揚げやササミ、高級缶詰でおびき寄せ、捕獲器へ誘導しようとするが、誘導も何も、捕獲器の怖さも知らないので、疑うことなくどんどん捕獲器に入り簡単に捕まった。捕獲器は2つしかなかったので、慌ててケージを取りに帰り、3匹目も捕獲。手で捕まえられるほど慣れているわけではなかったので4匹目は捕まえられなかった。その子は翌日以降も姿を見せることはなかった。
気づいたら親猫は来ていなかった。聞いた話では、生後3か月くらいから子供を餌場に連れていくようになり、そしてその場所を子供に譲って親猫は他の餌場を探しにいくそうなのだ。
パンジー公園を子供たちに譲って自分は消えたらしい。本当は母猫を捕まえて手術することが最大の目的であったのだ。そうしないとまたすぐに産んでしまうから。しかし、それ以降その母猫を見かけることはなかった。外の生活は過酷なので、一度見た子が姿を見せなくなると心配でたまらない。

保護した子猫3匹は推定生後3か月、避妊去勢手術も可能とのことだったので、手術後ナッツさんの自宅へ。私から寄付を渡し、人慣れさせてもらい、里親探しをしてもらえることとなった。しかし、すんなりとはいかなかった。
続く。

コラムニスト:Candy (キャンディ)
ネコジルシ:保護猫日記
猫の里親募集:大田区のメイちゃん

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