コラム

第35話 猫道の猫達 その8 避妊去勢手術反対おじさんの妨害

【これまでのストーリー】
2011年2月に里親として龍馬と凜子を迎えたものの(第1話第2話第3話)、その後、自分の不注意で龍馬を脱走させてしまう(第5話から第26話)。
その捜索中に出会った沢山の野良猫に避妊去勢させることに関わることになり、悲惨な野良猫生活の実態を知る。その半年後、猫道と呼ばれる場所にて偶然猫の大群に出会い(第28話)、人馴れした子猫3匹を保護して、2匹を知り合いに託し(第29話)、ひ弱な1匹は手放せずうちの子にしてしまう。(第30話第31話)残りの猫は避妊去勢手術をしてその場に戻すことに。長年餌やりをしてきたメロンさんが手術代を出せないと言うので仕方なく私が全て引き受けることに(第32話)。最初の2匹は簡単に捕獲できたが、サビ猫のデビをなかなか捕まえることはできず数か月経過。そのうちデビが妊娠してしまっていた(第33話第34話)。

最初にこの猫道と呼ばれる猫スポットに毎日来ているおじさんについて書かねばならない。
11月に最初に猫の大群に遭遇した時から見かけていたおじさんだ。遠方からわざわざここの猫達に会いに毎日来ていた模様。周囲の猫嫌いからは「自分の家で飼え」と怒鳴られることもあったらしい。
私が最初に会った時も、警戒心の強い野良猫たちを抱っこしていた。
私が、「おじさんの猫?」と聞くと、「いや」と怪訝そうに答える。
「こんなに人馴れさせたら危ないから、飼ってやれないの?」言うと、「いや」と益々嫌な顔。
「それに手術させないと…」と言い始めた途端、「避妊去勢手術は虐待だ。」と怒りをあらわにした。
は?このおじさん何言ってるの?自分は飼ってやらないのに、遊びにだけ来て人馴れさせ、猫を危険にさらす。しかも避妊去勢手術に反対し、猫が増え続け、近隣に糞尿被害をもたらし、迷惑かけることをどう思うのだろう。また、せっかく生まれてもカラスにつつかれたり、猫嫌いの人間から虐待を受けたり、保健所に持ち込まれて殺処分されたりする猫たちの事をどう考えるのだろう。
聞いてみても、現実を理解していないと思えるような返事しか帰って来ず、猫の幸せを考えるより、自分の主義主張を通したいだけの人という印象だった。何度か説得しようと話しているうちに喧嘩になることもあった。人間とは普通に話ができない人のようにも思えた。

しかし、猫にはとてつもなく愛されているこのオヤジ。私がどれだけ頑張っても近寄れないサビ猫のデビも難なく抱っこできるのだ。デビも他の猫もこのオヤジのことは大好きだ。
この人なら捕獲器なんかなくても、難なく捕まえることができそうなものだが、協力などとても望めなかった。それどころか、私が猫道に捕獲に行くと、周囲にいた猫を追い払い、捕まらないように邪魔してきた。本来はこのオヤジにも餌を止めてもらわないと益々捕獲ができないのだが、捕獲されないようにわざと餌を置いて行っているようだ。

以前に遭遇したノミ屋敷おじさん(第23話第24話)にも捕獲の邪魔をされたが、あの時は単に猫が減ると自分が淋しいと言う自己愛派だったが、今回は自分の主義主張を通したいという面倒な人だ。

このオヤジがブログを書いていると噂に聞いたので覗いてみると、うわ、政治批判ネタばかり。
なるほど、好きなのね、そういう論争が。避妊去勢手術反対もそういうノリか。
論争している暇は私にはない。無視するに限る。
猫ネタもブログに。猫道の猫たちの事も詳しく書いてある。
そしてあったあった。捕獲されて手術された猫道の白猫2匹の話が。
それは龍馬が脱走した時に私がしかけた捕獲器に入ってきた猫だった。
猫狩りにやられた、子宮を切り取られた、耳をちょん切られた、などひどい表現だ。
捕まえたのは私などと知られると大変だ。
今回の大量捕獲のこともまた書かれるのであろう。

避妊去勢に反対の論理も書いてある。猫にも自由に恋愛して子供を産む権利がある、と。
デビの懐妊のことも喜び楽しみにしているようだ。
は?生まれた子猫たちがすべて幸せに育つわけではないし、自分は遠方に住んでいて、気まぐれに遊んでいくだけで、命を守ってやるわけでもないのに、無責任なことを言うんじゃない、と腹が立ったが、其々の猫の情報については、どの子がどれをいつ産んだのか、生まれた日付けと家系図まで書いてあり、有益だったので、怒りながら読み進んだ。

そして猫道の近隣の猫嫌いの人の事も書いてある。虐待と思えるようなこともあったようだ。だったらブログなんかでほざかないで直接抗議するなり、警察呼ぶなりしてほしいものだが、直接人間とは対峙できないようだ。
面倒な人なので私も関わりたくないが、このオヤジの妨害を突破しないと捕獲できない。
説得など無理なので、遭遇しない時間を推測し、こっそりやるしかない。
猫との戦いも大変なのに、このオヤジとの戦いにもほとほと疲れる。何度か現場に行ってもオヤジがいるので回れ右して帰ったこともある。

時間が経過し、デビがいつ出産するかわからないというタイミングになった。私にはわからないが、あのオヤジはよほど猫に詳しいのか、あとどのくらいかわかるようだ。そろそろだとブログに書いてあった。

ボランティアの捕獲に関する方針も色々ある。妊娠したら産ませて子猫の里親を探すという方針の人、それでも、生まれても悲惨なことになる場合も多く、ぎりぎりまで捕獲して堕胎する方針の人も。
妊婦猫を無理に捕獲したら、その捕まったショックでそのまま生まれてしまうこともあるという話も聞いた。そんな怖い話聞いたらとても経験のない私には決められない。 手伝ってくれていたベテランボランティアのパインさんの考えに従うしかなかったが、パインさんはもう産ませてから捕獲しようと言った。
続く。

コラムニスト:Candy (キャンディ)
ネコジルシ:保護猫日記
猫の里親募集:大田区のメイちゃん

■関連記事
犬・猫の去勢手術(ペットタウンの保険編集部)
第36話 パンジー公園(仮称)の子猫達 その1(Candy)
ペット保険を探そう!
  • Facebookでシェア
  • Twitterでシェア
  • Google+でシェア
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加