コラム

第30話 猫道の猫達 その3 初の里親探し

里親になって龍馬と凜子を引き取った2011年2月から始まったこのコラムのストーリー。
その1年半後に龍馬を脱走させてしまい(第5話から第22話)、龍馬の譲渡主でベテランボランティアSさんに捜索を手伝ってもらいながら、沢山の野良猫を避妊去勢させることに関わったことがきっかけで猫ボラ活動を少しだけ覗き、(第23話から第26話)、その半年後に通称猫道にて偶然猫の大群を見てしまう。(第28話)そのうち人馴れした子猫3匹をどうしてもほっておけず、自分で保護して里親探しをすることになった。(第29話

我が家は定員オーバーで飼ってやる事はできないが、猫達を見つけた瞬間に相談した猫好きな仕事の先輩の四つ森さんが、最悪売れ残ったら引き取るから里親探しをしたら、と言ってくれたので保護してやれた(第28話)。
人馴れ抜群の幸太、大輔兄弟と親戚のくるみ。オス2匹はやんちゃの食いしん坊。隔離していた個室のドアにガンガン突進。カーペットもカーテンもボロボロに。隙あらば個室からとびだし台所にダッシュ。人間の夕食を料理していると、流し台に上がり、包丁で肉や野菜を切っているそばから、口をつっこみ肉や野菜の切れ端を加えて逃げる。泥棒猫そのものだ。

人間の家に入るのは初めてのはずなのに、大輔は頭の良い子で、レバー式のドアノブに飛び乗れば、ドアが開くことをすぐに学習。閉じ込めてもダッシュで飛び出し、台所から人間の食事を盗み、リビングで先住猫のご飯を無遠慮に横取りする。
くるみは控えめでおとなしいはずだったが、ケージにいれたら鳴きやまなくなった。環境が変わって不安な様子。うるさくて寝られなくなった私は、耐えられずケージを開けると、とび出し私の布団に入ってきて私から離れない。
この3匹は、保護主さんに保護され家猫修行をしてからうちに来た龍馬や凜子とはえらい違い。野生児そのまま。トイレの失敗こそなかったが、一気に5匹になったのは超大変だった。

早速里親募集開始だが、やったことはなく、里親会なるものがあることは知っていても、行ったこともなければコネもない。ただ近隣のスーパーに張り紙をすることと、ネットの里親募集サイトに掲載することしか思いつかなかった。
とりあえず写真を撮ってネットに掲載。条件設定もあまりよくわからず、終生飼育、避妊去勢手術、完全室内飼いなど一般的な内容に。
私自身も龍馬を迎えたときはネットのサイトで見つけたが、掲載されている猫の数は非常に多い。目に留まるだけでも幸運だ。可愛い美猫や小さい子猫もいっぱい。この3匹はお世辞にも美しいとは言えないし、生後8か月は経っている模様。掲載も数日経っただけでどんどん下に埋もれていく。

私の気持ちも、早く里親さんが見つかってほしい反面、正直どんな人から応募がくるのか、私が決めた条件は十分なのか、条件を守ると言われても本当に信頼できるかどうかどうやって確信を得るのか、また、応募が来たところで私の気にいらなかったら、どうやって断っていいのか、全くわからずだんだん怖くなってきた。
そして、日に日に猫達にも情が湧き、手放すのがつらくもなってきた。
応募がない事は残念でもあり心配でもあり、しかし正直ほっとすることもあり、複雑な心境だった。
できたらこのまま誰も手を上げないでいてくれて、四つ森先輩に引き取ってもらいたい思いが強くなった。

そうこうしてるうちに、仕事の他の先輩(仮名 流星さん)が、自分の近所に、くるみのようなおとなしいメスを迎えたいと言う人がいると紹介してくれ、うちまで一緒にお見合いに来てくれた。
高校生の娘さんと息子さんがいる専業主婦の家庭。猫を飼うのは初だが優しそうな親子。
くるみは初対面もかかわらず、すぐに懐き、気にいってもらえた様子。
良さそうだが、その時はその方の条件をどう判断してよいかよくわかっていなかった。
幸太や大輔と仲が良いくるみを1匹で飼いたいと希望されていたこと、家が遠いことは心配だった。
今ならば、1匹飼いか否か、家がどのくらい離れているかは重要な判断材料にしているが、当時はそこまで具体的な条件は入れておらず、その場になって不安を覚えた。
そんなことより、どんな人であっても、知らない人に託すということができそうになかった。
とても良い人だったのに、私は何か断る理由はないかと探し始めていた。

これから私の方で検討して後日返事をするのかなと思っていたら、
流星先輩が、「御縁があったわね。自宅で用意をしてもらって、来週私が車で迎えに来るから」と。
え、そんなぁ、私、まだ決めたつもりもないし、いくら何でも、私がご自宅にも行かず、ご家族にも会わず、このままここで猫を引き渡して終わりということはないだろうと思ったら、この先輩、里親さんには今後自分が責任もって助言するし、もう何も心配いらないからと、どんどん話を進めている。
この人ボラさんなんだろか…?単なる紹介だけではなかったのか?どうしたいのだろう。不安が募った。

悶々と考えていると 後日この流星先輩から、メールが届く。
「ところで、ボランティアさんがよくやるところの、自宅まで見にきてどうのこうのというようなことはしないでね。私に免じて、どうかお願い。」と懇願された。
どういう意味だろう。どうのこうのってなんだろう、この時はわからず非常に不安に思った。
続く。

コラムニスト:Candy (キャンディ)
ネコジルシ:保護猫日記
猫の里親募集:大田区のメイちゃん

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