コラム

第29話 猫道の猫達 その2 3匹保護して里親探しへ

5年前に里親募集サイトで見つけた龍馬の里親になり(第1話第2話)、おまけでついてきた凛子(第3話)と共にしばらく平和に暮らしていた。それから1年半後に自分の不注意から龍馬を脱走させてしまい、地獄の捜索体験をすることになる(第5話から第22話)。その捜索を手伝ってくれた龍馬の譲渡主のベテランボランティアSさん(第1話)と行動を共にすることにより、野良猫の救済活動に期せずして関わることになった。(第23話から第26話
その後はまた多忙な日々を過ごすうち、野良猫を見ない生活となったが、半年後の2013年11月についに近所で野良猫のたまり場に遭遇し、人馴れした子猫3匹を保護することになってしまった。(第28話
ついに初めての野良猫保護である。これが私のボランティア活動の始まりであった。
しかし、もちろん本人はボランティアを始めるつもりなど毛頭なかった。Sさんを見ていて、あんな大変なこと、できる自信も時間もお金もないと思っていた。
ただ、見つけてしまった人馴れした子猫3匹は、保護して里親探しをしてみて、誰も見つからなかったら最悪引き取っても良いといってくれた知り合いがいたので、私は安心して保護し、里親探しを始めることになっただけだった。(第28話) その先があるとは想定していなかった。

まず最初に保護したオスには幸太と名付け、風邪をひいていたので自宅の一部屋に隔離。元気一杯のやんちゃ坊主らしく、閉じ込められて不満な様子。部屋の中から出せと騒いている。
もちろんうちの猫たちは穏やかではない。隔離した寝室の前でうろうろ、落ち着かない様子。
新入りは全く遠慮ない。ご飯にも大騒ぎでがっつく。外でひもじい思いをしていたのだろうと胸が痛む。

1匹保護したら残りの猫が心配になり、早速また数日後に猫道に2匹目を捕まえに行った。
その子もすぐに寄ってきた。人馴れしているので、捕獲器も必要なく手で捕まえ、自分でボランティア協力病院へ連れていき、ウイルス検査、検便、ノミ取り、駆虫をしてもらう。
この子も風邪が酷いので、抗生物質をもらい自宅へ。大輔と名付ける。
先日連れてきた幸太はすでに薬が効いて風邪が治り始めていたので、同じ部屋にするのはまずいかと、慎重に別の部屋に知り合いに借りたケージを広げて隔離する。

残るはあと1匹。白黒のおとなしめのメスが残っているはずだ。いつも一緒にいた2匹がいなくなってさぞかし寂しがっているだろう。早く保護してやらなければと思い、また数日後猫道に立ち寄り迎えに行った。

しかし、この猫道の猫達、総勢12~3匹はいるはずだが、誰かが餌をやっているはずだ。
突然3匹いなくなったらその人も心配するだろうから、保護することを話さなければと思っていた。
丁度その日、猫道に人がいたので話しかけてみると、やはり餌やりおばさんだった。
一人は、その猫道添いのアパートに住むおばさんで、20年前からずっとその場所で餌をやっているというメロンさんと、もう一人は餌やりの協力をしている近所に住むイチゴさんだった。(仮名)

まずは、先日、猫を2匹連れていき、里親探しをすることを話した。メロンさんはそのことには喜んでくれたが、私はそんなことより、避妊去勢手術をしないで放置している多くの猫のことが気になり、以前、ボランティアのSさんが近隣の無責任餌やりおじさんに言っていたのをまねて(第23話)、餌をやるのであれば手術するべきだ、と、言ってみた。
メロンさんは、20年前から野良猫の面倒を見ているというくらいなので、当然そんなことはわかっていると言った。でも手術代が出せないと。これまでも病気の子を保護した時、救急病院に運ぶことにまでなり、大金を支払い、そこからお金に困っているだの、餌代だけで精一杯だの、一度はボランティアの人に全頭手術をしてもらって数も減ったのに、またここに猫を捨てに来る人がいるだの、ああだ、こうだと手術をしない理由を述べていた。

あ、出た。これが噂に聞くタイプの困った餌やりさんだ。
でも、だからって放置したらどんどん増えますよと言ったが、
メロンさんの答えは、人馴れさせていれば、誰かがもらってくれるかと思って、馴れさせているとのことだった。
そんなぁ、慣れた子を外に放置したら、どんな悪い人に連れて行かれるかわからない。
とんでもない解決策だと思ったが、私は反論して説得できる理論をまだ持っていなかった。

病気の3匹の子猫の保護、里親探し、それと外に残っている10匹以上の手術。
初めて野良猫の保護に乗り出したのに、いきなり難易度が高い現場にぶちあたったものだ。
とにかく一つずつ取り組むしかない。

猫道に残っていた人馴れ子猫の3匹目のメスを保護し、病院へ直行。くるみと名付けたこのメス猫は特に風邪が酷く、片目が濁っていた。診察の結果、角膜が損傷しているようだった。
先に保護したオス2匹とは風邪の回復度合いが違ったので、また別の部屋に隔離。
狭い自宅の部屋にそれぞれケージを入れて1匹ずつ隔離。人間の居場所がなくなりそうだった。

保護した3匹、エイズと白血病の検査はみな陰性でホッとしたが、検便、駆虫、ノミダニ駆除に、風邪治療のための抗生物質に、くるみには目薬。それだけでもかなりの出費となった。
後には避妊去勢手術もしなければならない。気軽に何でも保護しますと言えるような安い金額ではないと思った。

お金もさることながら、この日から始まる里親探しも大変な作業であることを思い知ることになる。
続く。

コラムニスト:Candy (キャンディ)
ネコジルシ:保護猫日記
猫の里親募集:大田区のメイちゃん

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