コラム

第22話 脱走のお値段と教訓 まとめ

里親として迎えた龍馬(第1話第2話)を私の不注意で脱走させてから(経緯は第5話から第21話)、26日ぶりにボロボロになった龍馬をやっとの思いで発見。
生きていてくれただけで良しとはしているが、早朝から夜中までの捜索の物理的な大変さ、その過程で数々の事件に巻き込まれ、一言では言えない精神的苦痛、目が飛び出るほどの経済的負担、本当に地獄の捜索体験だった。

精神的、物理的な苦労については、これまでの経緯を長編連載で追って頂き、話がなかなか進まないなあと思って頂ければ、それが現実。来る日も来る日もちっとも進まない龍馬の捜索。苛立ちと命の危険が迫っているのではないかという恐怖に襲われる日々だった。

経済的な負担、つまり脱走のお値段だが、今計算してみて驚いた。
発見後に動物病院での検査、治療、点滴などで約3万円
ポスター、チラシ作成、カラーコピー代など制作物で約2万円
協力してくれた近所の人、ボランティア、苦情を言いに来た近隣の人への付け届けなど約3万円
出会った野良猫の不妊去勢手術代、病気の猫の治療代など、野良猫の医療費10万円以上。
その他 大工を呼んでつけて階段工事したり(第9話)、捜索の為の小道具購入や、龍馬捜索の為に仕事に遅刻しそうになって使ったタクシー代、駐車場代まで含めると、ざっと合計20万だ!!

また、捜索が難航し気持ちが仕事どころではなくなってしまい、引き受ける仕事を減らした収入の減少も含めると気絶しそうだ。
更に、危うく契約するところだった動物探偵(第11話)を雇っていて、実際26日後に見つかるまで依頼を打ち切ることはできなかったとしたならば、数十万円加算されただろうか。
あともう少しで見つかりそうだと言われ、永遠に依頼を続けていたらどうなったのだろう。

これだけお金がかかっても生きて帰ってくれたらまだ良い。脱走して事故に遭ったり、虐待されたり、殺処分になっていたりしたら、私が背負う十字架は一生消えなかっただろう。

これだけの代償を払った我が猫の脱走事件。 その教訓も再度まとめておきたい。

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  1. まずは脱走予防。完全室内飼いが基本。ベランダに出すことも旅行への同伴もしないこと。自宅の玄関、窓などに柵や網戸ロックの取り付け、破れないタイプの網戸に取り換えるなど。猫には飼い主の電話番号付きの迷子札とマイクロチップ挿入があれば安心。
    また、避妊去勢手術をすれば、外に出たがる事も減る。避妊去勢しないと発情期は特に外に出たがり、オスは遠くに行ってしまう傾向があるので、脱走防止の為にも、病気予防の為にも、脱走して外で望まない妊娠をしたりさせたりしない為にも、避妊去勢手術をお勧めする。
  2. 脱走させた場合、どんな猫でも暫くはすぐ近くにいる。遠くに行かないように、餌を自宅周辺に撒き、飼い主が名前を呼んで声を聞かせる。
  3. 目撃情報を収集する為、ポスター、チラシを作成する。顔写真のみならず、シッポの特徴、全体のシルエットが写っている写真を脱走前から用意する。特に首輪は目撃者の記憶に残る。ただし首吊りにならないように、力を加えたら自然に外れるタイプにすること。
    脱走後、すぐに近所の住宅の郵便受けにポスティング、脱走現場から半径700メートルの至る所にポスターを貼る。町内会の掲示板や店舗など。剥がされてもめげないでまた貼る。ただし、電信柱に貼り紙をすることは軽犯罪法違反なので、現行犯で捕まらないよう要注意。
  4. 龍馬のように臆病で他人に姿を見せないタイプの場合は、手で捕まえようとはせず、捕獲器を使用。下手に使うと猫が怪我をするので、ボランティアに相談して使い方を習うこと。
  5. 捕獲器に野良猫がしまった場合は、ボランティアに相談、地域行政からの助成金や野良猫割引をしてくれる動物病院を紹介してもらい避妊去勢手術させる。手術費用については、野良猫は地域全体の問題として、地域住民でお金を出し合うことが望ましいが、うまく調達できない時は、自分で出してでも自宅周辺をうろつくボス猫だけでも手術をした方が自分の猫が帰って来やすい。ボス猫も去勢するとおとなしくなる。うちの龍馬も結局近隣の民家の庭の捕獲器で捕まえたのだが、そこは例の無責任飼い主のボス猫が(第18話)うろついていた場所だ。私が野良猫だと思ってそのボス猫を手術させたら龍馬が見つかったのだ。
  6. 目撃情報もなく姿を確認できない時は監視カメラを餌場に設置し、自分の猫が餌場に来てないかをチェックするのも有効。(第14話)
  7. 沢山の人に相談すると様々な助言が来る。しかし、保護猫の場合は、その猫を良く知っている譲渡主の助言を優先することが大事だと思い知った。私の体験では、龍馬の姿も見ないのにあちこちに捕獲機を設置する方法には反対派が多かったし、私も体力的にきついのでやめたいと思った。しかし結局は、それを主張し続けた龍馬の譲渡主のSさんは正しかったということになる。(第19話
  8. そのうち帰ってくるなどと言わず、積極的に探しに行くこと、そして誰に何を言われようとも絶対にあきらめない事である。(第16話

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これだけ痛い思いをして私が学んだ教訓を是非多くの方に生かしてほしい。そして私自身は、それ以上に、悲惨な野良猫事情、ボランティア事情を知ってしまい、もう何もせずにいられなくなっていた。龍馬を発見してすぐ、以前龍馬に似ているという目撃情報をもらってかけつけた時に見つけた皮膚病らしい猫がどうしても気になり(第18話)救いに行った。これがボランティアの始まりだった。
続く。

コラムニスト:Candy (キャンディ)
ネコジルシ:保護猫日記
猫の里親募集:大田区のメイちゃん

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