コラム

【最終話】第161話 女王様猫 メイの波乱万丈 その11 遂に完結編!

このコラムは、2011年2月に私が里親として迎えた龍馬(第1話から第3話)を脱走させてしまい、地獄の捜索体験をした(第5話から第22話)ことから、野良猫の悲惨な実態を知り、期せずして始まってしまった野良猫救済活動の体験記である(第23話から第160話)。 

2016年の夏に保護したメイの波乱万丈の話は第150話から第160話を参考に。  
メイを保護してから既に1年半経過した2018年1月後半。遂に赤い糸の人かと思える人からの里親申し込みあり(第160話)。保護活動にも理解あり、厳しい私からの譲渡条件を全てクリア。御縁を感じる家族構成で、何より有難いのは、女王様メイのやりたい放題を物ともしない寛容なところだった。前の猫ちゃんもそうだったらしい。

期待膨らんでいたところが、応募者の里親募集サイトの利用履歴を見ると、半年ほど前に保護団体が里親募集している猫に応募し譲渡を受けていることが判明。一体その子はどこへ行ったのだろうとドキドキしながら質問してみた。

するときちんとした回答が返ってきた。福島の被災地で取り残された猫の保護活動している団体に話を聞き、共感したので里親として応募したと。その猫は長い間過酷な環境で生活していたので全く人馴れしておらず、ずっとベッドの下に隠れている状態でありながら、時間をかけて慣らしていく覚悟を決め正式に譲渡を受けたものの、その後1カ月位でギャン鳴きが始まり、譲渡主の団体の協力で色々試したものの、状況は悪化の一途。団体さんとも話し合った結果、その猫を団体さんにお返しすることにし、元のシェルターに戻ったその猫は他の猫仲間と楽しく過ごしており、鳴くこともなくなったとのことだった。里親になることの難しさを実感したと言われた。 
後日、どうやってその猫を捕まえたのか聞いてみたら、あるボランティアさんが捕獲器を持って来て自宅内で捕獲器で捕まえたとのこと。そこまでの猫だったということだ。そして、そのボランティアさんの名前を聞くと知っている人だった。その人が関わり、猫の返還に同意したと言うことは、よほどのケースであり、疑うことも何もなかろうと思った。

私はこれを聞いてすっかり感動した。そんな難しい猫に手を挙げ、生涯飼育することを誓うなどなかなか出来ることでない。確かに生涯飼育は里親応募の必須条件ではあるが、あくまで猫の福祉が前提である。私の里親条件には、終生飼育義務を課しており、終生飼育放棄はできないとしているが、それでもどうしても適切な環境で飼育ができなくなったら私に相談してもらい猫の返還も検討するとなっている。人間先のことはわからない。どんなに終生飼育を本気で誓っても、本人が亡くなったり、災害や事故などで自宅を失うこともあるだろう。それでも飼育しろとは言わない。あくまで猫の福祉が最優先なので、終生飼育義務はあるものの、どんなに悲惨な環境になっても絶対に飼育とは実は思っていない。しかし、それを逆手にとっていつでも返せるんだという軽い気持ちの人に譲渡しないような見極めはしていくことにしている。

さて、メイの希望者さんについては、これで何も心配事はないという状態になり、ご夫婦に自宅に来てもらいメイとお見合い。人間大好きメイはお客さんには愛想よい。メイは気に入ってもらった模様。ご夫婦ともに温厚でメール通りの好印象。 
お話の中で前の猫ちゃんの話を聞くと、高齢になり病気で亡くなるまできちんと看取られている。これまでのペット飼育歴、特に最期はどのように看取ったのかというのはとても大切な話なので、辛くても聞かせていただくことにしている。

 
一番心配だった台所漁り。メイはどんなに躾けても、飽くなき食欲だけはどうにもならない。台所をきれいに片付けてもらうしか方法はない。さらに流し台に飛び散った油や調味料を嘗め回すので、それも毎回きれいにふき取ってもらわねばならない。それがメイの譲渡条件であった。果たして台所は…見せていただくと、わ、きれい。すごい!何にも置いてない。綺麗に片付き、ピカピカの調理台。うちとは偉い違いだ。
唯一心配だったのは、玄関が猫が飛び出し易い構造であったこと、出てしまうと目の前は大きな幹線道路ということだったが、快く脱走対策をしてもらえることに。

もうこれで私の中では決まり!!であった。
脱走対策もほどなく準備完了。
161.1

そしていよいよメイのトライアル開始。メイを実際に里親さん宅にお届けし、私とはお別れになる日だ。トライアルというのはお試し期間のことである。2週間ほどのトライアル期間に何も問題がなければ正式譲渡となる。私はそれまでにトライアルに出してから猫を返されたこと、返してもらったことは一度もない。正式譲渡にならないかもしれないような譲渡をしたことがない。今回もトライアルが失敗に終わる要素は何も思い浮かばない。

お届けの日、新しい環境で若干緊張していたようだが、初日から問題なく里親さんに抱っこされたメイ。 
161.2

用意してもらったケージも多分必要なさそう。やっと「終わった」と思った。

直後にこんなリラックスした写真が送られてきて、
161.3

メイはもうすっかり新しい名前のムーちゃんになっていた。

トライアル終了日に様子を確認しに行ったら、たった2週間なのに、私を忘れていたメイ。呼んでもこないし、ベッドの下に隠れてしまった。

よく言われることだ。里子に行った猫に後に会いに行ってシャーシャー言われたら、それは里親さん宅の家族になりきっているということだから喜べと。
メイのずっとのおうちが決まるまでの長かった居候生活。苦節1年半。色んなことがあったが、またまた待っててよかったと思える里親さんに出会えた。
どの子を手放す時も嬉しさとさみしさ両方あるが、1年半も我が家にいたメイの旅立ちは特別にさみしい。 

泣きそうだったが、泣く暇もないほど次々と案件が押し寄せていた。

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第161話をもちまして、最終話となります。
この続きが気になる方は以下で引き続き掲載されますので、お楽しみください!
tales of tails しっぽたちのお話
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コラムニスト:Candy (キャンディ)
ネコジルシ:保護猫日記
猫の里親募集:
三兄弟の一匹だけ保護されたラッキー男子 仁
ビビリ..でも甘えたい好青年 隼人
工場で保護された兄弟① 黒猫 コウ君
工場で保護された兄弟① ② シャムMIX ジョー

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