コラム

第157話 号外!!コロナ禍での不気味なペット需要

新米猫ボラ奮闘記という副題のついたこのコラムは、2011年2月に私が里親として迎えた龍馬(第1話から第3話)を脱走させてしまい、地獄の捜索体験をした(第5話から第22話)ことから、野良猫の悲惨な実態を知り救済活動をするようになったその体験記ある(第23話から第156話)。3年以上かけて第156話まで書き進み、女王様猫メイのストーリーを書き進めてきましたが(第150話から第156話)、このところのコロナ騒ぎに絡めてどうしても書いておきたいことがあるので、メイの話は一旦中断し、号外を出させていただきます。 

コロナ騒動も想像以上に長期化し、ステイホームで、いきなりたっぷり時間ができたせいか、ペットを飼う人が増えているようだ。
それ自体悪いことではないが、本当に今だけではなく、コロナ後に元の生活スタイルに戻っても、十分にペットの世話をし、最期まで責任もって飼育できる人のみが飼い始めているのかどうかが危惧される。

レンタルペットなるビジネスも流行しているとか。これは言語道断。ペットは生き物だ。物ではない。生活環境がコロコロ変わることは動物にとっては大きなストレスだ。動物福祉の観点から絶対に許容できないビジネスだ。本当に動物を可愛いと思う人は、動物を苦しめるビジネスに加担しないでほしい。

レンタルではなく飼おうと思った人は、相変わらずペットショップやブリーダーなど命を売買するビジネスに向かう人も少なくない。 
そういうペットビジネスが、本当に最後まで責任をもって飼育できるのかを確認してから販売しているならば何も言えないが、ペットビジネスはビジネス、利益の為にお客の飼育環境や意識を確認せず、誰にでも販売してしまうところが少なくない。

実際にこれまでも、特定の犬種や猫種がブームになったら、その翌年はその種類が沢山捨てられるということもあった。または、身寄りのない高齢者に子猫や子犬を売り、結果、高齢の飼い主がペットよりも先に亡くなってしまったり、病気で入院したり施設に入ったりして、飼いきれなくなり、不本意ながら殺処分に持ち込むというケースが後を絶たない。

なので、わたしたちのように殺処分ゼロ、不幸な動物ゼロを目指すボランティアからすれば、コロナでペットショップでの売れ行きが上がっているというのは危惧するニュースなのである。私たちは命を物のように売買するビジネスには反対だ。ペットショップでペットグッズではなく生体販売を行っているのは先進国では日本だけだと聞いたことがある。規制の強化も進まない。消費者が賢くなって、買わないようにするしかない。そういう人達が、一人でも多く保護猫や保護犬に目を向けてくれるよう、啓蒙の意味を込めて私はこのコラムを書いている。

動物愛護活動がコロナでどのような影響を受けているかというと、譲渡会が中止になり、保護活動をしているボランティアは抱えている猫を減らせずに困っている。保護猫カフェも休業を余儀なくされ、入場料で賄っていた多数の猫たちの飼育費用に困窮していると聞く。景気も悪くなると寄付に支えられていたNPOなども運営が立ち行かない。
一方では、殺処分は継続されている。それどころか捨て犬、捨て猫、また脱走しても飼い主に探してもらえない犬猫の保護も後を絶たない。それに加え、コロナに感染して入院した飼い主からペットの預かり依頼も入ってくる。今後はもしかしたら収入が減り、ペット飼育費用の捻出が難しくなり手放す、あるいは医療費が払えなくなるということも、考えたくはないが起こり得るかもしれない。
そして今は猫の出産シーズン。あちこちで、子猫が捨てられている、野良猫が子猫を生んでいるという話が聞こえ、思うように活動できない私達は胸が潰れそうな思いである。

今この時期にペットを迎えたいと思う方は、自粛期間だけでなく、今後コロナが収束してまた忙しくなったとしても、またはコロナが収束せず経済的に厳しい状態になっても、または自分が感染して入院したとしても、何があっても最期まで責任もって飼育できるよう色々な場合の対策を講じられるのかをよくよく考えてほしい。そして終生飼育の覚悟が決まったら、どうかペットビジネスから買わないで、保護猫、保護犬を迎えることを検討してほしい。

譲渡会が開催できなくなっても、オンラインや、個別に予約制で一対一のお見合いを設定して何とか一匹でも多く譲渡を成立させようと奔走しているボランティアが沢山いる。ネットで里親募集と検索してみてほしい。譲渡の場合は厳しい条件が付けられているように見えるが、実は当たり前の「最後まで責任と愛情をもって家族として飼育する」ということを、具体的に書き並べているだけなのだ。厳しい条件を付けている譲渡主ほど、そののちの面倒見もよく、生涯その子のことを気にかけ里親さんをサポートしていくものだ。

さて、このようなコロナ禍での保護猫事情だが、このコラムのタイトルにあるように「不気味なペット需要」の実例を、譲渡主さんへの注意喚起として紹介したい。

なかなか人馴れもしないし、里親募集しても誰にも見向きもされなかったうちの保護猫。保護して8か月。そのうちコロナで譲渡会も中止になり、半年近く放置し、埋もれていた里親募集記事に突然申し込みが!それも3人立て続け。

何かの冗談か、だれかがどこかでうちの子のプロモーションをやってくれたのか
と思い、応募メールを開けてみる。
私は全ての応募者にきちんと返信し、飼育環境、家庭環境、猫への気持ちをアンケートにて確認することにしている。そしてどうなったのか、注意喚起の意味で敢えて内容を公表する。

▼応募者1
3世代のご家族からの丁寧な応募文で好印象。いつもの通りアンケートを送り、追加で、コロナが流行していますが、家族に感染者が出たとしても責任もって最期まで飼育できますかと質問しましたところ、
→ 返事なし → お返事いただけますかと丁寧に催促 → 家族と話し合った結果、今回はなかったことにと。

理由は書いてなかった。譲渡条件に記載してあった終生飼育は理解されているはずなのに、何故だろうか。最期まで飼育しようとする気持ちは漠然とはあったものの、細かい質問、コロナ対策についての質問をされ、そこで初めて具体的に終生飼育の意味に気づいたのかもしれない。悪意はなく、本当に猫を飼いたいと思われただろうとは思う。しかし、今はコロナ危機のさなかだ。自分の命も危険にさらされている中、本当に新たな命を迎え守れるのか、応募者は慎重に考えてほしいし、譲渡主はそこまできちんと確認してほしい。 

▼応募者2
若い一人暮らしのお嬢さんから。もともと2匹飼いが条件だったのに、1匹で希望だったので、そもそも条件に外れているが、一応念のためアンケートを送った。これまでにも若干の条件違反があっても、人物が素晴らしく譲渡に至り成功したことがあるからだ。結果は…嫌な予感はあったが、やはり
→ 返事なし →お返事いただけますかと丁寧に催促 →それでも返事なし 
辞退するにしても返事するくらいの常識を持たない人は論外だ。

▼応募者3
ご高齢のご夫婦。譲渡条件に書いてある55歳をはるかにオーバーする70代。猫を飼いたい気持ちと頑張ってネットで応募してくれたことは評価するが、細かい条件など読んでないのではと思った。子猫はあと20年以上生きる。確実に看取れる年齢の猫を探してほしいことと、高齢者であることもあり、猫を迎えるのはコロナ危機が収束するまで待った方が良いと思うことを伝え丁寧にお断りした。
→ わかりました。と返事はあったものの、応募履歴を見ると 他にも同じ柄の猫に沢山応募されている。判断はそれぞれの譲渡主がすることだが、同情せず、無理なことは無理ときちんと指摘してほしい。

という展開だった。どうぞご参考に。

コラムニスト:Candy (キャンディ)
ネコジルシ:保護猫日記
猫の里親募集:
三兄弟の一匹だけ保護されたラッキー男子 仁
ビビリ..でも甘えたい好青年 隼人

ペット保険を探そう!
  • Facebookでシェア
  • Twitterでシェア
  • Google+でシェア
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加