コラム

第147話 神社猫ジンジャーズ その9 預かりさんが愛までも放棄!

このコラムは、2011年に私が里親として迎えた龍馬(第1話から第3話)を脱走させてしまい、地獄の捜索体験をしているうちに(第5話から第22話)、悲惨な野良猫の現実を知り、すれがきっかけで始めることになった猫ボランティアの体験記である。(第23話から第146話)。

時は2016年。8月にY町神社にて子猫2匹(愛、礼)とその母猫(メイ)を保護し、近隣住民のルビーさん(第103話第139話)に預かってもらいながら、私が里親探しをすることに。 

猫を飼ったことがなかったルビーさんは、すぐに懐いた愛の方は可愛がってくれたようだが、警戒心の強い礼には苦労した模様。幸運なことに、以前ひかる(第126話から第132話)を迎えてくれた里親のOさんが2匹目としてまずは愛を迎えてくれることになったものの、ルビーさんがその翌日に突然の預かり放棄宣言。残った礼は行き場がなくなり、私は大パニックに。そこへOさんがさらに救いの手を差し伸べてくれ、礼と愛を交換してくれると。Oさんは、ルビーさんは、礼ではなく自分に懐いている愛ならば長く置いてくれるのではないかと思ってくれたのだ。詳しい経緯はこれまでの経緯をご覧あれ(第139話から第146話

礼についてはOさんの神対応により幸運な結末となったが、ルビーさん宅に戻った愛の里親募集もゆっくりはしていられない。もともと保護したのは8月中旬。預かりを買ってでてくれたルビーさんからは、年内には里親決めてくださいと言われた。当然里親が見つかるまで無期限で預かってくれると思って保護したのに、期限を付けられることに驚きはしたが、それまでに里親募集した猫はすべて3か月以内に譲渡できていたので、愛や礼のような見かけも可愛い子猫ならば年末までの4か月あれば十分だろうと思っていた。それに、当初は、ルビーさんのことを私達と同様に、ボランティア精神で猫への愛情から預かってくれたのだろうと思っていたので、年内と言われても、そんなに都合よいタイミングで里親が見つかるわけない事くらい理解されているだろうと思っていたし、私達と同じ位に猫愛がある人だろうから、若干期限過ぎても預かり継続してくれるだろうとタカをくくっていた。

ところが、実際には預かり初めて1か月半で突然の預かり放棄されてしまったが、その後は、懐かなかった礼がいなくなり、可愛がっていた愛だけが手元に戻ってきたので、ルビーさんももう少し慈悲の心をもって協力してくれるのではないかと私は期待していた。

しかし、残念ながら、それもまた裏切られることとなった。
礼をOさん宅にお届けしたのが10月12日頃。それからほんの数日のちに今後の話をしたいとルビーさんに言われ、仕事の都合でそれから10日ほど経過した10月23日に、私はUPさんと一緒にルビーさん宅へ向かった。UPさんとは礼、愛、メイ親子がいた神社の餌やり(第139話)で、大半の無責任餌やりと違って、餌やりだけでなく、糞尿掃除から猫の避妊去勢手術、怪我や病気の治療まできちんとしている人だ。だからこそ私がせめて里親募集くらいは手伝うと申し出たのだ。当然この子たちの里親募集についてUPさんも協力してくれており、ルビーさんとの話し合いにも関わってくれていた。

私達は、ルビーさんもさすがに自分のしたことを反省し、良い話をしてくれるものと期待をしていたのだが、ルビーさんの口からは、預かり放棄に対する謝罪や救ってくれたOさんへの感謝、その後礼はどうしているのかなどの言葉は一切なく、今後預かり期限を年末までではなく、11月末までに早めて欲しいと言ってきたのだった。私とUPさんは唖然として開いた口が塞がらなかった。

その理由はと聞いたら、どこかから自宅の撮影をしたいといわれたと。 
はあ?である。綺麗な注文住宅風の一戸建てであり、ご自慢のご自宅なのはわかる。しかし、そんな理由で行き場のない命をまた放り出すことを考える?しかも、迷惑かけたばかりである。しかも愛は、ルビーさんに懐き慕ってべったりの猫なのに。
 
当然私たちとて、引き取れと言われてすぐに引き取れるなら最初から預けたりはしない。里親も一方的に言い渡された期限までに見つかるものではない、など説得を重ね、せめて最初の約束通り12月末も守らないなら、せめて12月頭の具体的に決まっている譲渡会まではと懇願したところ、渋々12月中旬までで、それ以上には良い返事は来なかった。 

この時ルビーさんに、行き場のない子猫を放り出すような事をして可哀想だと思わないのか?と聞いてみると、「可哀想だとは思うが、自分も可哀想だ」と。
私はこのルビーさんという人の人間性を疑い怒り心頭で、爆発しかけたところでUPさんが私を止めたが、もう少しで私は大爆発を起こしていたところだった。

ルビーさんは結局、命を救うことに関わる意味を理解していなかったし、命に対して自ら責任感を持つのではなく、単に私達に対して「やってあげている」感がとても強い人だったのだろう。猫好きだとは言っていたが、猫との暮らしに対して何の覚悟もできておらず、ただ飼ってみたい、猫と暮らしてみたいという軽い気持ちで、苦労があるなど想定していなかったのだろう。飼うわけではなく、預かりボランティアだから、嫌になったらいつでも辞められると思っていたのだろう。

結局、私たちと同じように命を救うことに使命感と、行き場のない猫への慈悲の心をもって預かりを申し出てくれたのかと思った私が間違っていたし、信用して厳しい取り決めをせずに預けた私が悪かったと思うしかなかった。 

心破れそうな思いでその日は帰宅した。もう、私の中では、そんなルビーさんのところに愛を置いておきたくない気持ちが強くなった。UPさんも同感だった。
ではどうする?

脳の血管が破れる程悩んだ結果、ある人の顔が浮かんだ。
続く。

コラムニスト:Candy (キャンディ)
ネコジルシ:保護猫日記
猫の里親募集:
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