コラム

第144話 神社猫ジンジャーズ(礼、愛、メイ)との遭遇 その6 預かり突然放棄

里子に迎えた龍馬(第1話から第3話)を脱走させた(第22話)ことがきっかけで期せずして猫ボランティアを始めることになったのが2013年。その後は事実は小説より奇なりを地で行くような事件の連続で、このコラムはその体験記である(第23話から第143話)。

時は2016年。8月にふと足を踏み入れてしまったY町神社にて子猫2匹(愛、礼)と人馴れし過ぎていたその母猫(メイ)を保護(第138話)し、近隣住民のルビーさん(第103話第140話)に預かりをお願いし、私が里親探しをすることになった。

自分で猫を飼ったこともないのに、預りボランティアで買って出てくれたルビーさんはすぐに人なれした愛と違って、なかなか懐かない礼には苦労しているようだった(第141話)。
9月の中旬に、礼、愛、メイ3匹を連れて譲渡会に参加したところ、以前ひかる(第126話から)を迎えてくれた里親のOさんが来てくれ、愛を2匹目として迎えてくれることに(第142話第143話)!後は礼にも同様に素晴らしい家族を迎えてやらねばと張り切っていた。

愛は里親さんの都合で数週間後に引き渡しとなり、引き続き礼と共にルビーさん宅で預かってもらい、母猫のメイはうちで保護していた。しかし、先日の譲渡会の日に、べったり母親のメイにくっついていた礼の姿を見て、メイと一緒にしてやったらもっと落ち着いて人馴れしてくるのではないかと考え、その日にルビーさん宅にメイを連れていった。 

のちにまた説明するが、メイは保護してすぐに心臓に雑音があると診断され、心臓病の薬を毎日飲んでいた。いつ発作を起こすかわからない不安もあったのでうちに置いていたのだが、食いしん坊のメイは、いつもご飯をがっつくので、薬を飲ませるのも簡単だった。しかも、礼と違って、一切警戒心なく、うちでも初日から私にべったりくっついて一緒に寝ていたような子だった。
これなら猫初心者のルビーさんでも対応できるような気がして、ルビーさんの了解を得て、メイをルビーさん宅に連れて行き、礼が一人閉じ込められていた部屋にメイを放し、様子を見てもらう事に。

すると翌朝、ルビーさんからメールで、メイがテレビの後ろに隠れて出て来ず、ご飯も食べないし、薬も飲まないと。礼とメイとの関係についても、ルビーさんの見立ててでは、メイは礼のことを嫌がって接触しない、と。

えーっ?あのベタ慣れ甘えん坊のメイが隠れるなんて…そしてあの食いしん坊が食べないなんて有り得ない。母性は無さそうだが、我が娘の礼を寄せ付けないことはないだろう、譲渡会ど対面した時はべったりしてくる礼を受け入れてやっていたのに。。

まさかと思いながらすぐにルビーさん宅に駆けつけると、確かにメイはテレビの後ろに隠れていた。うちでは隠れるどころか、保護した初日から遠慮のカケラもなく、私の布団に入ってくる子だったのに…

猫様恐るべし、奥が深い。環境によっても飼い主によってもその人格ならぬニャン格がこんなにも変わってくるとは…

メイも暫く置いてもらえば落ち着いたかもしれないが、心臓病の薬を毎日飲まさなければならない。食べない子には投薬は無理だ。
仕方なくメイを連れ帰る。
のちにメイ編を書く時に詳しく述べるが、女王様気質のメイはうちの保護猫のどの子ともソリが合わない。帰宅すると留守中に暴力事件の形跡が見える事がある。メイを1匹だけで可愛がってくれるおうちが必要だった。

話を愛と礼に戻そう。
10月になり、愛を里親さん宅にお届けしたのが10月8日。そこからルビーさん宅には礼1匹となる。ルビーさんから、時々メールで猫の様子を知らせてきたり、困って相談が来る度、ルビーさんのメールのトーンが大きく異なるのが気になっていた。
感情の変化が激しく、行くところのない礼に対して、不憫に思ってくれているのかと思えば、懐かず可愛いと思ってくれてないのかとこちらが感じる事も正直あった。
懐かない礼を持て余している風もあったので、アドバイスしてはいたものの、当時の私は預かりボランティアさんを使いながら里親募集する事には慣れてなかった。里親さんには厳しい条件を課し、それで絶対安心な譲渡を実行し、成功してきた自負はあったが、対預かりさんには全く具体的な取り決めもないままに預けてしまったため、私もどこまで強く言ってよいのか暗中模索でもあった。

144しかし、それでもボランティアで預かりを買って出てくれたのだから、ルビーさんも善意で始めた事には変わりない。保護場所がないから預けている事を充分承知してくれているはずだと私は信じて疑わなかった。        1匹残った礼 

そこに事件が起こる。
残った礼とメイを次の譲渡会に連れて行く事になっていた前日、忘れもしない2016年10月9日のこと、それは、愛が里親さん宅に迎えられて行った翌日だ。
可愛がっていた愛が素晴らしい家族に迎えられ、礼にも同様に早く里親さんが見つかってほしいと優しい事を言ってくれていたのに、その翌日、礼1匹と向き合ってたった1日で、目を疑うようなメールがルビーさんから来たのだった。
「明日限りで礼ちゃんを引き取ってください!」と。
そして、その理由を聞いてもっと驚き、言葉を失ったのだった。
続く。

コラムニスト:Candy (キャンディ)
ネコジルシ:保護猫日記
猫の里親募集:骨折と頭蓋骨むき出しで餌場に現れた強者 くりちゃん

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