コラム

第143話 神社猫ジンジャーズ(礼、愛、メイ)との遭遇 その5 幸運な巡り合い

里子に迎えた龍馬(第1話から第3話)を脱走させた(第5話から第22話)ことがきっかけで期せずして猫ボランティアを始めることに。その後は小説は事実より奇なりを地で行くような事件に巻き込まれていく(第23話から第142話)。

時は2016年。第139話にあるように、8月にふと足を踏み入れてしまったY町神社にて子猫2匹(愛、礼)と人馴れし過ぎていたその母猫(メイ)を保護し、近隣住民のルビーさん(第103話第140話)に預かりをお願いし、私が里親探しをすることになった。

自分で猫を飼ったこともないのに、預りをボランティアで飼って出てくれたルビーさんはすぐに人なれした愛と違って、なかなか懐かない礼には苦労しているようだった(第141話)。見た目は可愛い子猫の2匹なので、すぐに里親さんも見つかるはずとの当初の目論見に反し、ネットでの里親募集への反応は乏しく、9月に譲渡会へ母親のメイも一緒に3匹で参加した。

譲渡会での反応は上々のように見えた。愛には申し込みをしたいと言って下さったご家族がいらした(第142話)が、残念かな、ペット可住宅という条件を満たしておらず、心苦しくもあったが、お断りとなった。

以前ひかる(第126話から)を迎えてくれた里親のOさんに2匹目の猫として、どちらかを迎えてもらえないか密かに目論んでおり、譲渡会に誘ったところ、まだ2匹目は時期尚早とのことだったので、諦めていたものの、何とご夫婦そろって来てくださった。ご主人は礼に、奥様は愛に会いたいと思って来てくださり、結果はお二人とも母猫のメイのファンになって帰りましたと後にメールが。が、実はメイには心臓病の疑いという診断が出ていたので、万一のことを考えると悲しくなるのでやはりメイは無理だとのことだった。メイの病気の話はまた後日詳しく。それに、そもそもOさん宅に先に行ったひかるはちょっとビビりで繊細な男の子。女王様気質のメイが後から行ったら、ひかるが可哀想な気がしていた。このように、譲渡主としても、自分が譲渡する猫だけが幸せになればよいのではない。先方の先住猫だって同じ猫。猫ボランティアというのはどこの誰のどの猫にも幸せになってもらいたいものなのだ。

結局、その日の譲渡会では収穫無く、がっかりした様子を猫ジルシの日記に掲載したところ(保護猫日記)、何とOさんから、2匹目として愛を迎えたいと、でも愛と礼のどちらでもよいとの有難いお申し出が!!本当は2匹目はもう少し待ちたいと思っておられたのに、私の困っている様子を察し、申し出てくださったに違いない。

私は、この時正直言って礼の方を迎えて欲しかった。既に預かりさん宅ですっかり懐いている愛よりも、預かりさんが手をやいている礼のことが心配だったので、Oさんに託せたら私も安心できると思った。しかし、礼はルビーさんによると粗相をするらしい。愛の方が飼いやすいのは容易に想像できる。それでもどちらでも良いと下さるとは、本当に猫本意な方だ。しかし、さすがに私も、では礼にしてくださいとは言えなかった。

そこで私は妙案を思いついた。2匹とも連れて行って、ひかると相性の良い方を見極めて選んでもらおうと思ったのだ。題して三角お見合い決定。

ちなみにひかるに関しては第126話から第132話にあるように、のちに実は白血病陽性だったということが判明する不幸に見舞われるのではあるが、その時は無論、そのことは私もOさんも知らず。知っていたら勿論感染のリスクを考え2匹目はお勧めしないし、Oさんとて2匹目を迎えることはなかったであろう。詳しい話は白血病検査についての注意事項を記載した第122話からをご参考に。

話を戻そう。私は早速礼と愛を2匹つれてOさん宅へ。ご主人とひかるとで迎えて下さる。早速ひかるは隠れて出てこない。3か月前までうちにいたのに、すっかり私のことを忘れている。猫というのはそういうものだ。もと飼い主の譲渡主に久しぶりに会ってシャーシャー言う子さえいる。その時は、今の飼い主さんにとても可愛がられているということなので、悲しむより喜ぶべきだと私は先輩から教わった。

愛と礼の様子はというと、知らない家に来て若干 緊張してはいたものの、用意して頂いたケージの中で割と落ち着いている。驚いたのは礼の方で、ひかるを見た途端、可愛い声で鳴いてすり寄っていったのだ。ルビーさんのお宅では、人馴れできていないので、礼一人寝室に閉じ込めとなっていたので、寂しかったに違いないと思った。しかし、私がいるため、ひかるはビビって自由にふるまえない。これでは猫同志の相性を見極めることはできない。

143.12

そこで私は子猫2匹を置いてしばらく外に出ていることにした。1時間くらい近所のカフェで時間をつぶしてくるので、その間Oさんに見極めてほしいとお願いした。

1時間後Oさん宅に戻る。ひかるは私が居なくなると、出て来たものの、どうしていいやら困惑気味だったよう。優しいOさんの奥様は選べずお困りだったよう。「どっちかが(明らかにひかると相性悪いとわかるよう)シャーシャー言ってくれたらなぁ」と。そう、本当に優しい人は選べないのだ。かと言って両方迎えるのは難しいと。3匹並べ困っておられた。そこで私は一旦2匹をつれて帰宅し、ご夫婦でゆっくり話し合って頂くことにした。

その後、Oさんからメールで「愛ちゃんにします」とのご連絡。私はどちらでも、このOさんに迎えてもらえるなら有難い限り。ご都合でお届けは10月に入ってからということになり、又しばらく愛も礼と共に預かり先のルビーさん宅へ。

2016年10月の初旬に愛を連れてお届けに行く。愛は人馴れもしていたし、飼いやすい子なので、ひかるさえ慣れてくれたら何の問題もなかろうと思っていた。その後の報告では愛はしばらく夜鳴きしたものの、すぐに慣れ、ひかるのご飯まで食べてしまうほどだと。一方ひかるは、困惑し余計甘えん坊になったと。2匹目を迎えたときは、人間の子供と同様に、とにかく先住猫がいじけないよう、先住を可愛がれと先輩から教わった通り、里親さんにもアドバイスし、私はOさんのことは信頼しきっていたので、何も心配していなかった。143.3

あとは礼にも同じ位素晴らしい里親さんを見つけてやらねばと思いながら、とりあえずホッとしていた。その少し後に 礼を巡って開いた口が塞がらない事件があるとは思ってもみなかった。
続く。

コラムニスト:Candy (キャンディ)
ネコジルシ:保護猫日記
猫の里親募集:骨折と頭蓋骨むき出しで餌場に現れた強者 くりちゃん

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