コラム

第141話 神社猫ジンジャーズ(礼、愛、メイ)との遭遇 その3

このコラムは、2011年に里親になって迎えたネコ龍馬(第1話から第3話)を自分の不注意から脱走させた時に、地獄の捜索体験(第5話から第22話)をし、野良猫の不妊去勢手術にかかわったことや、可哀想な猫を沢山見てしまったことがきっかけで始めた猫救済ボランティアの体験記である(第23話から第140話)。

時は2016年8月。前第139話にあるように、ふと足を踏み入れてしまったY町神社にて大量の猫に昔から餌をやり、避妊去勢手術もきちんとしているUPさんという人に遭遇し、子猫と人馴れした大人猫の里親募集は手伝うことに。

子猫2匹(愛、礼)と人馴れし過ぎていたその母猫(メイ)をまずは保護し、近隣住民のルビーさん(第103話第140話)に預かりをお願いし、私が里親探しをすることになった。ルビーさんに預かってもらうにあたり、簡単な決め事(第140話)を口頭で行う。その際、もともと里親が決まるまで無期限で預かってもらえると思っていたが、年末までにしてほしいとルビーさんに言われる。里親募集はそう簡単でないと思ったが、これまでと違って今回は可愛い子猫だし、私も比較的楽観的に考えてしまっていた。

まずは礼、愛の子猫2匹をルビーさん宅に連れて行き、私は早速ネットやポスターでの里親募集、および譲渡会参加のための準備を始めた。

また、大昔に実家で猫を飼って以来、自分の自宅で猫と暮らすのは初めてというルビーさんに、飼育方法について事細かくアドバイスをした。2匹とも病院に預かってもらっている間に人馴れさせてもらえ、看護師さんには抱っこされていたのだが、猫は環境の変化に弱いので、ルビーさんの自宅に行くと、また緊張してしまう。毎日少しづつルビーさんとの信頼関係を築いて行かねばならない。毎日ご飯をあげ、猫に信頼してもらい、毎日ケージの中で撫でて触って、この匂いの手の人は信頼できると猫に思ってもらう。慣れてきたら、ケージのそばで抱っこし、またすぐにケージ戻すを繰り返す。抱っこできるようになったら、一部屋に限ってケージから出してみる。最初はリードを付けて家中を探検させる。そして確実に慣れたら、家中をフリーにする。というプロセスを通常踏むのだが、ルビーさんもアドバイスに従い頑張ってはくれた。

愛の方は順調に慣れ、早めにフリーにしてもらい、リビングでルビーさんの膝の上でくつろいだりできるようになった。懐いてくれる愛のことをルビーさんも可愛いがってくれたようだった。

しかし、一方で礼の方は警戒を解かず、一旦ケージから出るとなかなか捕まらない状態が続いていた。おまけに、残念かな、礼はルビーさんのベッドで粗相をするとの報告が来た。粗相は本当に嫌だ。布団にされたらたまらない、それもわかる。しかし、猫が粗相をするには理由があるのだ。猫トイレが気に入らないなどの理由もあるが、礼の場合、ストレスだったに違いない、と後から思った。

ルビーさんはケージを寝室に置いており、礼は寝室からは出してもらえなかった。ケージから出ても自由に歩けるのは寝室だけ。昼間はルビーさんはリビングにいる。愛はリビングでルビーさんにべったり甘えている。そこにずっと一人でいる礼は寂しかったのだろう、閉じ込められた寝室の中で、ドアをカリカリしたりするようになったようだった。出たかったのだろう。自分もリビングで愛と一緒に遊びたかったのだろう。その報告を受けた私は、ルビーさんに礼をフリーにしてみてほしいとお願いしてみたが、リビングで暴れられたら困る、と聞き入れてもらえなかった。

数週間が経過したころ、ルビーさんから、礼が変な鳴き方をすると報告が来た。発情したのではないかと。推定月齢4か月であったので、少し早いが、ありえないことではない。お世話になっている動物病院に相談してみたが、発情らしかった。正直言って、猫歴長くない私は、猫の発情を身近で経験したことがない。経験者に聞くと、その鳴き声では寝られないとのことだった。私はルビーさんを気の毒に思って、早く避妊手術をしなくてはと思ったものの、間の悪いことに、丁度病院が夏休みに入っていた。病院が休み明けするまで1週間、ルビーさんは耐えてくれた。幸いにも大きなおうちに一人暮らしのルビーさんは部屋が沢山ある。3階の猫から遠い部屋で寝てくれていた。そんなことも礼を可愛く思えなかった原因の一つなのかもしれないとあとで思った。

頻繁に2匹の様子を報告してくれていたルビーさんのメールも、時として、ストレスを抱えていそうな口調になっていることもあり、心配であったが、私としても引き取れるわけでもないのでどうしようもなかった。

粗相は相変わらず続いていたが、何とか洗える防水布団カバーを購入して対応してくれていた。ルビーさんには気の毒に思う気持ちはあったが、まだ経験知の低かった私は、どうしたら礼が懐くのか、時間をかけて慣らしてくださいという以外思いつかなかった。

141.2そうこうしているうちに9月になり、譲渡会に初参加する日が来た。礼と愛、そして病院からうちに来ていたその母親のメイの3匹での参加となった。母猫メイの話はまた後日詳しく書くが、病院に預かってもらっている間に、心臓に雑音あり、心臓病の疑いありと診断されてしまったのだ。そうするといつ発作が起きるかわからないし、毎日薬を飲まなければならない。本来は母親のメイもルビーさんに預かってもらうつもりでいたが、猫初心者で、しかも礼に苦労しているルビーさんに心臓病のメイまで託すわけにはいかず、うちで保護することにしたのだった。

譲渡会の結果はまた次号にて詳しく書く予定。

141そして、譲渡会での礼の様子については、右の写真のように、譲渡会で久しぶりにママに会い、甘えん坊全開でメイにべったり。ついうるうる来てしまいそうなほど、猫を恋しがっていたことがわかった。一人で寝室に閉じ込められた形になっている礼を愛と一緒にしてやってほしいとお願いしたところ、ルビーさんの見立てでは、愛は礼のことをいやがっているとのことだった。そんなはずはないだろうと思ったが私は自宅で保護していないので何とも言えない。ではこんなにべったりできる母親のメイならよかろうと、メイも預かってメイと礼と一緒にしてやってほしいとお願いしてみた。

その結果、全く想定外な展開となった。
続く。

コラムニスト:Candy (キャンディ)
ネコジルシ:保護猫日記
猫の里親募集:骨折と頭蓋骨むき出しで餌場に現れた強者 くりちゃん

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