コラム

第129話 幸運なシンデレラボーイひかる不運との闘い④ まさかまさかの白血病陽性

このコラムは、私が里親として迎えた龍馬(第1話から第3話)を脱走させてしまい、地獄の捜索体験(第5話から第22話)をした際に、野良猫の不妊去勢手術にかかわったことや、可哀想な猫を沢山見てしまったことがきっかけで始めることになった猫救済ボランティアの体験記である。これまでの記録はこちら→(第23話から第128話)。
一人でも多くの方に不幸な猫達の実情を知ってもらい、多くの猫が救われることを願って書き続けている。

時は2016年6月、迷った末に保護した推定3歳のオス猫ひかる(第126話)。保護当初は病院で預かってもらっていたが、ビビりなひかるは病院が苦手だったようなので(第127話)、うちに来ることに。間もなく参加した譲渡会にて、ビビビッとくる理想的なご夫婦との出会いがあったものの、もう少し検討したいと言われたので、保護日記を綴っているブログのURLを伝え、絶対戻ってきてほしいと念じていたら、それから1週間後の別の譲渡会で御縁がなかったことをブログに書いた翌日、ネットからお問い合わせが!!(第128話

頂いたメールのお名前だけでは最初わからなかったが、プロフィールを聞いてすぐにわかった、私が待っていたあのご夫婦だと。読んで欲しいとお伝えしておいた保護日記は、そのご夫婦に戻ってきてほしくて、そのご夫婦向けに書いていた部分もあったのだ。やったあ!思いが通じた!と一人でパソコンの前で小躍りした。
そのメールは、あれ以来ずっとひかるのことが気になって夫婦でひかるの話をしている、しかし、将来的には2匹飼いたい、ひかるの譲渡条件が1匹飼いだったので迷っている、ひかるが先住になれば2匹でも大丈夫なのか、保護主としての私の考えを聞きたいという内容だった。

そうだったのか、それで悩まれていたのか。私がひかるを1匹飼いの条件にしたのは、ひかるがうちで他の保護猫と遊ぶことは無く、外にいる時も他の猫と群れたりつるんだりすることもなくずっと一人でいたこと、そして、ずっと私のそばを離れない甘ったれだったので、1匹でたっぷり可愛がってやってほしいと思ったからであった。 

当時はまだ譲渡経験も少なかった私は、条件設定も交渉の仕方も先輩のやり方を参考にするのみだった。先輩が設定した条件を見ていると、「甘えん坊なので1匹でたっぷり可愛がってやって欲しい」と書いてあったことが多かったので、甘えん坊ってのは1匹飼いの方がいいのかと思い、それに倣っただけだった。
ちなみに今の私は、その猫が他の猫と一緒にいるとストレスを感じたり、喧嘩をして危険だったりする以外では、基本的に2~3匹での飼育をお願いしている。猫には猫の世界があり、どんなに甘えん坊で人間が好きな猫であっても、猫同志のかかわりも必要だろうと思うからだ。どれだけ人間が遊んでやると意気込んでも、猫同志がするように、追いかけっこしたり、グルーミングし合ったりはさすがにできないだろう。猫同志にしかできないこともあるのだ。ここれまで譲渡した猫の中で、1匹飼い必須と言う条件で出したのはメイという女王様猫のみ。その子は文字通り女王様で、何より自分が一番。ほかの猫とはしょっちゅう喧嘩して鼻に傷を作っていたので、万一それが目を傷つけたりしたら危険だからだ。メイの話は後日また詳しく。

第129話 幸せから不運に見舞われたひかる その4 まさかまさかの白血病陽性ひかるについてその質問を受け、先の事まで慎重に考えられるそのご夫婦に対して、私はさらに印象を良くした。ひかるは何が何でも1匹必須でないといけないと思える現象はまだ現れていないし、他の猫に喧嘩を仕掛けることもない。ビビりで甘ったれなので、周囲の空気を読まず、僕が一番!と常に私のそばにくっついていることに先住猫達がムカついているだけだろう。KYな転校生と言う感じである。うちでは1匹になったこともないし、ひかるが本当に1匹飼いに向いているのかどうかはうちの環境ではわからない。ひかるがこれから猫のいないおうちに行き、暫く1匹で可愛がってもらい、その後、里親さんの判断でひかるが2匹目を迎えても大丈夫だと思われたら、迎えてもらえたら良いことである。そして万が一、ひかるは1匹飼いがふさわしいと思えたとしたら、それでも自分たちの思いを優先して2匹目を迎えて、ひかるにストレスを与えるようなことはこのご夫婦にあるはずがない。ひかるの幸せを一番に考えてくださるだろうと思えたので、その条件は外すことにした。

その後いつものようにメールで飼育環境やご家族について追加で質問させて頂いたところ、想像通り全く申し分なし。そしていつものように次のステップとして、ご自宅を訪問し、飼育環境を確認させていただいた。ご自宅も想像通り、広さもありきちんと片付いたきれいなマンションだった。

それからケージなど飼育グッズの準備をして頂き、ひかるのお届けに。これまでの保護猫は、預かりさん宅や預かってもらっていた病院からそのまま里親さん宅へ行ったので、うちにいたのはひかるが初めてだった。うちにいた期間は3週間だったが、私は可愛い愛娘を嫁に出す花嫁の父の気分だった。ひかるはゴルフ好きの旦那さんにパットと命名されて、お二人の王子様としてそれはそれは可愛がっていただいた。

理想通りの里親さんに、保護して1カ月と言うスピード譲渡ができて、私は本当に嬉しく有難く感極まっていた。猫も3歳になっていれば保護されないことが多いのに、私に出会い保護され、預かり先の病院ではあわやリリース(元いた場所に戻すこと)の危機を乗り越えて理想的な里親さんに迎えられるとは、幸運中の幸運な3歳猫である。

譲渡から3か月ほど経過したころ、後から詳しく書くが、神社猫ジンジャーズ事件が起こった。この事件は、私の猫ボラ史上3本の指に入るような大事件だったが、それはそれでまた後日ゆっくり書くとして、まずはひかるの話に集中すると、この事件の紆余曲折を経て、このご夫婦に礼ちゃんと言うメスの子猫を2匹目として迎えて頂くことになったのだ。その救いがなければ、礼ちゃんは本当に可哀想なことになっていたはずだ。私はこのご夫婦に足を向けて寝られないと思うほど感謝し、ひたすらひかる改めパットと礼ちゃん改めリリちゃんとの4人家族の幸せが永遠に続くことを願ってやまなかった。

ところが、2匹が落ち着いた頃の2016年11月、この里親さんから、「ひかるを気軽な気持ちで健康診断に連れて行ったところ、白血病陽性との検査結果が出たと」のメールが来た。え?そんな馬鹿な!というのが私の第一声だった。
とにかくメールではらちが明かないので、仕事から帰宅したら電話しますと返事をしたが、当然、検査をすませ陰性と判定が出た上で譲渡しているのだから、そんな馬鹿な、何かの間違いとしか思えなかった。
私はとにかく里親さんに詳しく事情を聞かなければと、パニックする自分の心を落ち着かせ、里親さんと電話で話せる時間が来るまで待った。
続く。

コラムニスト:Candy (キャンディ)
ネコジルシ:保護猫日記
猫の里親募集:
大田区のW字の髪型が可愛い11ヵ月 蓮くん

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