コラム

第121話 ジャニーズ系 ジュノン その6 知り合いであるが故のネック

このコラムは、里親として2匹の猫を迎えたものの(第1話第2話第3話)、その一年半後に自分の不注意で龍馬を脱走させてしまい(第5話から第22話)その捜索中に沢山の野良猫に出会い、悲惨な現実を知ってしまったことから始まった猫救済のボランティア活動記録である(第23話から第120話)。

時は2016年6月。人馴れした美猫ジュノンを保護し、里親探しすることに(第117話)。私が出会う猫は訳アリの猫が多いのに、珍しくジュノンはハイスペックの猫だったので、さぞかし簡単に里親さんが決まるかと思いきや、意外と苦戦する(第118話から第120話)。

何人かの希望者さんとの話が流れた直後、私の仕事の取引先の会社の社員のオパールさん(仮名)から手が挙がる。私も昔から良く知っている人で、しかも猫歴長く、丁度ジュノンに便が緩く体重が増えない懸念が浮上しても過去に対応経験があるので問題ないと言ってくれた(第120話)。

こんな人はなかなかいない。ペットショップで買うのではなく、保護猫を迎えようと思ってくれる人ですら、まだ大半の人は、猫を救う為というより、自分の癒しの為に猫を飼いたいと思うらしく、病気、怪我など、手がかかりそうな猫だと誰も迎えてくれない。元気であっても、やっぱり子猫が良いと言って、一歳過ぎたら俄然申し込みが減る。1歳どころか、3ヶ月と4ヶ月では人気にえらく差が出る。子猫は病気しやすく手がかかると言っても、決めるまでの過程ではそんな忠告耳に入らず、子猫の愛らしさに舞い上がって申し込みをする。そしてそのあとでよく考えたら、自分は仕事している、頻繁に病院通いなど出来ない、と猫お届け直前にドタキャンされる事も何度かあった。里親として申し込みされるなら、そこまでよく考えてからにしてほしい。申し込みされたら、こちらは里親募集のプロセスをストップし、譲渡会への参加を取りやめねばならない。そのあとのドタキャンは猫にとっては大きな機会ロスになる。

それでも、お届けしてからキャンセルで戻されるよりまだマシだ。環境を何度も変えられると猫はストレスになる。私はそれが嫌なので、猫を届ける前に、色々な側面からしつこく詳しく覚悟のほどを確認するので、猫を届けてトライアルスタートしてからのキャンセル、つまり、猫を渡してから、返されたこと、返してもらった事は一度もない。信頼して里親さん託した猫は全て幸せになっていると確信している。 私の選んだ人に間違いは無いと、自負している。

オパールさんの話に戻ろう。病気かもしれないというジュノンを、多分フードアレルギーだろうから大丈夫、対応する、と大らかな姿勢。平均的な日本人と比べたらかなり意識の高い人だ。保護猫を迎えた事はないものの、条件や譲渡プロセスは事前に説明してあり、理解してもらえたようだったので、私にとっては願ったりかなったりで本当にありがたく、待ってて良かった、と喜び勇んで詳細を詰める。
その後は、猫とのお見合いをし、ジュノンを気に入ってもらい、次はご自宅の飼育環境確認とご家族との面談となる。ご家族の賛成を確認し、ご自宅で脱走対策が必要なところを指摘、対応してもらい、飼育用品を揃えてもらい、準備が出来たら猫をお届け、譲渡契約書にサイン、トライアルがスタートする。2週間のトライアル期間に問題なければ、正式譲渡となる。

知り合いでもそこまでする必要あるのか、と考えたことはある。しかし、このような活動していると、悪意は無くても、色々な事件や事故を見聞きする。実際私自身が龍馬を脱走させた実例もある。どんなに気をつけるから大丈夫と言われても、この私が脱走させた経験がある(第5話から)のだから、対策はどうしてもしてもらわねばならない。そして、以前知り合いに託したハナコ(第51話から)も、託した友人からやむを得ない事情により飼えなくなったと言われた事があった。
その時、当時は知り合いに託す場合は、譲渡というより、こちらからお願いしてもらってもらう、というスタンスだったので、条件も契約書もなく、事前に何も決めていなかったので、飼えなくなったと言われて、新しい里親さんを私が探したくとも、もう私の猫ではなく、私は関わる事も出来ず、ただ心配して結果を待つしか出来なかったのだ。飼えなくなってしまった場合の対応も予め決めておかねばならない。
何かあれば勿論譲渡主として相談には乗るが、出来るだけ「何かある」リスクの少ない人にしたいのは、私の為でもあるが、何より途中で飼い主が変わることによる猫のストレスを考えても当然至極の事である。

オパールさんには、そのような経緯を話し、例え誰であっても例外なく、同じプロセスを踏んで頂きたい旨を説明し理解してもらえたようだった。

そしてオパールさんにはジュノンに会ってもらい、めでたく気に入ってもらえたので、次の段階で先方のご自宅環境確認と、ご家族との面談になるのだが、そこでご自宅訪問には難色を示されたのだった。

知り合い、しかも仕事上の知り合いだからこそ、プライベートな生活は見られたくないという気持ち、実はよくわかる。私だって、猫関連で自宅に人が来る時、それが仕事繋がりの人だったら、やはり私生活は見られたくない。よくよくわかる。
しかし、命を託す里親募集なのだ、私は絶対に例外なしで条件とプロセスに妥協しない事に決めてしまっていた。
決して相手を信用していない訳ではない、してなかったら絶対に猫を渡したりしない。が、信頼している人でも、先の事は何が起こるか誰にもわからない。その時になって対応を協議するでは間に合わない事もあるし、そこで意見が異なったら関係にヒビが入る。
オパールさんは特に私の仕事の上でも大切な人だ。絶対に揉め事になってはならないのだ。とにかく、猫を譲渡した後で心配になるようなリスク要因がどこにも無い事を事前に確認する為には、事前のご自宅とご家族の確認は必須なのだ。

121私はオパールさんに再度私の考えを説明し、説得を試みた。
オパールさんも、周囲の保護活動に詳しい人にも相談されたらしく、意外や意外、それからすぐにオパールさんから、保護活動をする私達の気持ちを理解して下さったのだった。

晴れてご自宅に伺いご家族にお会いし、安心して正式譲渡になったのであった。そして、それから2年ジュノンは心配されたフードアレルギーも克服したようで、ぷくぷく幸せ太りしている。

コラムニスト:Candy (キャンディ)
ネコジルシ:保護猫日記
猫の里親募集:
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