コラム

第116話 ジャニーズ系 ジュノン その1 野良猫とは思えない美猫現る

単なる猫好きだった私がボランティア活動までするようになったきっかけは、2011年2月に里親として龍馬と凜子を迎えたものの(第1話第2話第3話)、その一年半後に自分の不注意で龍馬を脱走させてしまったことだった(第5話から第22話)。その龍馬の捜索中に沢山の野良猫に出会い、悲惨な現実を知ってしまい、それ以降は不幸な猫を見かけると救いの手を差し出さずにはいられなくなった。主な活動内容としては、飼い主のいない猫の不妊去勢手術、子猫や人馴れした猫の保護、譲渡、怪我や病気の猫の保護、治療、および人間への啓蒙活動など(第23話から第114話)。その活動の中で遭遇した様々な事件をコラムに書き綴っている。

時は2016年6月。この時期は何故か保護すべき猫に多く遭遇した。しまじろう(第106話から)の落ち着き先がやっと決まったと思ったら、骨肉腫の珠子(第110話から)を保護し入院させたタイミングと同じ頃だ。パンジー公園でいつも餌やりをしているシマコさん(第26話)から、新しい猫が餌を食べに来るようになったと連絡があった。シマコさんは昔からパンジー公園で多くの猫に餌をやっているが、近隣でも不妊去勢手術までする必要をわかっている数少ないきちんとした餌やりだ。しかし、シマコさんは高齢で捕獲器を扱えないので、捕獲して手術する必要のある猫が現れた時には私に連絡が来ることになっていた。

シマコさんは、その新しい猫はとてもきれいな子で飼い猫ではないかというのだ。人馴れもしていると。そして耳カットもしてあるというのだ。何度かこのコラムでも説明したが、飼い主のいない野良猫の不妊去勢手術をした証として、耳を少しV字または水平にカットして元いた場所に戻すのだ。何のしるしもなかったら、何度でも捕まって手術されてしまったら大変だからである。耳カットされた猫はもうそれ以上繁殖しないので、一代限りの命として、その地域で人間に見守られながら共存していくものとされている。

シマコさんが遭遇した耳カット済みの猫はすでに去勢手術されているので、本来は私が出動して捕獲する必要はないのだが、人馴れしているきれいな猫だと聞くと、2つの理由でほって置けない。まず1つ目は、人馴れしているとなると、悪い人間に捕まり虐待されてしまう恐れがあること。2つ目は、人馴れしてれば里親を見つけて家猫になれる可能性があるからだ。何度もコラムにも書いたように、外の生活は過酷だ。病気、事故、災害、虐待、など猫にとって常に命の危険と隣り合わせなのだ。
できる限り、野良猫はいない方がいい。私も目標は単なる殺処分ゼロではない。野良猫ゼロにしたいと思っている。そうすればこんなつらい猫ボランティアも止められるからだ。
どうしても人間不信で飼い猫になれない野良猫は多いが、人馴れさえしていれば、安全な人間の家の中で暮らしてくことができるのだ。飼い猫になれる可能性がある猫を見捨てることはできない。

シマコさんが餌をやるのは朝4時。まだ真っ暗な早朝にパンジー公園にシマコさんと一緒に行ってみると、いるいる、ひときわ目立つ美しい茶とらが。どこから見ても野良猫には見えない。人馴れもしていて、警戒することもなくすり寄ってきた。これはもう保護するしかない。絶対に里親さんがみつかるであろうという自信を一瞬にして持った。捕獲器を使う必要もなく、もっていたキャリーケースにすんなりと入った。

いつものように、外猫を保護したら絶対に自宅に直接連れて帰らない。いつもお世話になっている病院にまた預かってもらうことをお願いした。その理由は3つ。まず、どんな病気に感染しているかわからないし、ノミダニ駆除や駆虫をしてからでないとうちの猫達に感染してしまう。感染症がないことを確認しないと連れて帰れない。理由その2、たとえ感染症がなかったとしても、そもそもうちにはもう保護スペースは余っていない。その3、たとえスペースが余っていたとしても、これまでの経験から自宅に3日でも入れようものなら、私は一旦うちに来た子を追い出すようなことができなくなってしまうからだ。

病院に連れて行くと先生もその美しい茶虎を見て、これは飼い猫だったのでしょう、里親さん見つかりますよと。見立ては生後8~9か月程度のオス。耳カットされているということは、飼い猫が捨てられたばかりではなく、外にいたところを誰かボラティアが捕獲し、去勢手術をして元の場所に戻したのであろう。まだ子猫のように見えるこんなきれいな子をなぜ保護せず、外に戻したのか、私には理解できないが、既に沢山の保護猫をかかえているボランティアは、生後3か月過ぎていたら、里親を見つけるのが簡単ではないため、保護しないという方針の人もいると聞いた。生後8か月などすでに子猫とは言えないので、保護しない人も多いだろう。しかし私は上記で書いたように、人馴れしている猫は、どんなに大きくなっていようとも見捨てることはできないので保護することにしている。

すでに私の猫として珠子(第110話から)が病院に入院させてもらっている。さらに私の保護猫としてまたもう1匹が貴重な病院のケージを占領してしまう。先生には申し訳ないが、その好意に甘えせてもらうしか、私は保護活動をすることはできないのだ。有難く預かっていただき、その猫に最高の里親さんを見つけてやろうと誓った。

116余りに美しい茶虎。ジャニーズ系かジュノンボーイかの風貌から、ジュノンと名付けた。 
それまでの私の保護猫は、エイズの爺さんだったり、不細工な大人猫だったり、珠子のように不治の病だったりの訳アリばかりだったが、今回初めてハイスペックの美しい猫に遭遇した。今度ばかりは、里親希望者が殺到し、苦労なく里親探しが出来るだろうと思った。が、実際には想像以上の苦労をするのだった。
続く。

コラムニスト:Candy (キャンディ)
ネコジルシ:保護猫日記
猫の里親募集:
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大田区の半長毛 貴公子 5ヶ月 ルイ君

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