フェレットの2大困り事!噛み癖対策&におい等のお手入れ方法
フェレットは、人懐っこく賢く大人しくて他の動物とも仲良くできるなど、たくさんの魅力にあふれたペットです。一度飼うとトリコになってしまう飼い主さんも多いことと思います。
けれど、中には噛み癖が治らなくて悩んでいる飼い主さんもいるのではないでしょうか?また、フェレットのにおいが悩みの種という飼い主さんも多いと思います。
そこで今回は、そうしたフェレットのお悩みとして多い“2つの困り事”について、お話ししたいと思います。
1 フェレットの噛み癖の原因と対策とは?
恐怖心や不安感がある
ストレスが原因
空腹が原因
病気やケガが原因
歯の生え変わり時期
2 噛み癖を治すにはどうすればよいの?
3 フェレットのにおいの種類とは?
4 におい対策のためのお手入れとは?
5 おわりに
フェレットの噛み癖の原因と対策とは?
フェレットは、本能として噛むという行動をとる動物です。けれど、辺り構わず噛む訳ではなく、何らかの原因があるはずなのです。では、どんな時に噛みたい衝動にかられてしまうのでしょうか?噛み癖に多い原因と対策を見てみましょう。
恐怖心や不安感がある
例えば、新しい家に迎え入れた時には「初めての環境に不安を覚える」ということがあります。「無理に抱っこしたり、隠れているのに引っ張り出したりすると、恐怖心に駆られる」こともあるでしょう。また、「急に大きな声や音を出されることにも恐怖を感じる」動物です。
噛み癖対策
慣れるまでは「抱っこ」等の、フェレットが“体を拘束されている”と感じてしまうような行動は我慢して、早く環境に慣れて、飼い主さんにも安心感を持ってもらえるようにすることが大切です。
お子さんのいる場合には、好奇心等からケージを叩いたり、大きな声や音を近くで出したり、無理にケージから出すなどの行動を取ることもありますので、注意するようにしましょう。
けれど、フェレットとのコミュ二ケーションもまた大切です。少しずつ、フェレットの性格を見つつ、触れ合える時間を増やしていくようにしてください。毎日やさしく声をかけたり、褒めてあげたりすることも効果的です。
ストレスが原因
フェレットのストレスの原因は多様ですが、その中の大きな原因に運動不足もあります。「運動不足」=(イコール)「コミュニケーション不足」とも言えます。ストレスが溜まると、凶暴と思える行動に走ることがあるのもフェレットです。寝ている時間の長いフェレットですが、起きている時間は、意外と好奇心旺盛で活動的だということも覚えておきましょう。
噛み癖対策
毎日の習慣として、一日に1時間~2時間、遊ぶ時間を作ってあげましょう。トンネル状のおもちゃや、ぬいぐるみ、ボール、猫じゃらしなど、猫が好むおもちゃにフェレットも反応することが多いです。また、慣れてきたら、音のするおもちゃも大好きな子が多いので試してみてください。
ただし、遊びに夢中になって興奮してしまうと、その延長で噛んでしまう子もいます。その場合には、興奮が収まるまで構わずに、少し様子を見るようにしましょう。
なお、フェレットがやっと入れるような細いチューブのおもちゃは、中で動けなくなってしまう可能性があります。その他のおもちゃも誤飲などの可能性がありますので、必ず飼い主さんが見ている所で遊ばせるようにしましょう。
空腹が原因
これも、ストレスのひとつかもしれませんが、空腹から噛む行為をしてしまう場合もあります。
噛み癖対策
フェレットは、こまめに少しずつフードを食べる習慣があります。こまめにフードを与えられる環境にない場合には、いつでも食べられるようにフードを置いてあげると良いでしょう。ただし、ウエットフードの場合には傷みやすいので、特に湿気の多い季節や夏場などは注意しましょう。
病気やケガが原因
病気やケガにより、触られると不快感や痛みを感じることがあります。その部分を触ってしまうと、抗議のために噛まれることがあるのです。
噛み癖対策
若い世代で多いのは骨折、高齢になるにつれて、皮膚病などによる炎症も見られるようになります。また、癌(がん)や腫瘍もできやすい動物です。体の特定部分を触ると、嫌がるような素振りを見せたり噛まれたりするような場合には、病院で診てもらう事をおすすめします。
歯の生え変わり時期
歯の生え変わり時期には、歯が浮いたような感覚になりムズムズするので、何かを噛みたくなるようです。
噛み癖対策
フェレットが、安心して噛めるようなおもちゃ等を与えてあげると良いでしょう。生え変わりについては生理現象ですので、抑えることは出来ません。生え変わるまでの間、噛まれることに注意しつつ、見守ってあげましょう。
噛み癖を治すにはどうすればよいの?
フェレットの噛み癖を治す方法には、色々なものがあります。
中には体罰系の「鼻ピン」と呼ばれる方法(噛まれたら間髪置かずに鼻を指で軽く弾く方法)を推奨している記事もあります。しかし、一部で効果的であると言われる一方、鼻ピンで鼻の粘膜を傷つけてしまうこともあります。
また、フェレットの中には、鼻ピンされることで飼い主に恐怖心を持ってしまったり、逆にさらに噛むようになったりする子もいます。そのため、「鼻ピン」はここでは推奨していません。
効果的なしつけとは?
- 大声でしつけ
「ダメ!」「嫌!」など、フェレットの名前以外でしたら何でも良いです。噛まれたらすぐに、それら“短い言葉”を“フェレットの目を見ながら大声で”言います。そして、ケージに戻し、しばらくは構ってあげないようにします。
これを繰り返すと、“噛むと嫌な大きな声を出されるし、構ってもらえなくなる”と学習していきます。その時に名前を呼んでしまうと、名前を呼ばれると嫌なことがあると学習してしまうことがあるので、呼ばないようにしましょう。
- 苦い味でしつけ
フェレットが苦手にする苦味で、しつけをする方法です。もともとは犬の噛み癖用に作られた「ビターアップル」というリンゴの皮から作られたスプレーで、電気のコードや手指などの、噛むことの多い部分にプッシュしておくことで効果を発揮します。
噛んだ時に苦い味がすることで、そこは噛まなくなるという訳です。
フェレットのにおいの種類とは?
フェレットは、排泄物が臭いと言われることがあります。実際に、とても臭いのですが、それはどのペットでも一緒です。こまめなトイレ掃除が鍵になります。
けれどそれだけでなく、ほとんど体臭を感じない猫とは違い、フェレットは縄張りを主張するために、特有のにおいを持っています。これが、ソファーやカーペットに付いてしまうと、室内中が獣臭で満ちてしまうのです。
けれど、心配はいりません。無臭にすることはできませんが、飼い主さんが不快に感じるにおいは無くすことは出来ます。
におい対策のためのお手入れとは?
3つのお手入れで、劇的ににおいが軽減されます。
1つ目:シャンプー(入浴)
汚れが目立つことがない限り、一ヶ月に一度ほどの入浴がおすすめです(回数が多すぎると逆ににおうことがあります)。手順は以下を参考にしてください。
- フェレットが入れる大きさの桶に38℃くらいのお湯(ぬるま湯と感じる位)を入れます。
- フェレットを桶の中に入れ、顔を除く全体を湿らせます。
- 手でフェレット専用シャンプーを泡立てて、背中からやさしく撫でるように洗います。
- お尻周りや手足先などもしっかり(けれどやさしく)洗います。
- 顔は、濡れタオルなどでそっと拭く程度にしましょう。
- 洗い終わったら、シャワーでしっかり洗い落とします。このとき、シャワーの音に慣れないようでしたら、桶のお湯を何度か取り替え、そのお湯で洗うようにします。
- お風呂後は、バスタオルなどでやさしく撫でるように拭きます。
2つ目:耳掃除
耳垢が溜まると臭くなるだけではなく、耳ダニや外耳炎などの病気等にかかることもあります。一ヶ月に2度ほどのお手入れがおすすめです。しかし、フェレットは耳掃除が大嫌いです。難しいようなら無理にせず、獣医師に相談するようにしましょう。
- フェレット用のイヤークリーナーと綿棒2種(普通タイプとベビータイプ)数本を用意し、綿棒はイヤークリーナーで綿部分を濡らして置きます。
- フェレットが寝ている間にするのが1番楽です(一人の場合)。
2人でするなら、起きていても大丈夫。耳掃除係と保定係に分かれ、フェレットを台の上に乗せて、保定係が首の皮と、背中の下方を押さるように持つことで大人しくなります(個体差あり)。 - フェレットを押さえたら(2人体制の場合)、イヤークリーナーを耳の中に数滴垂らして耳をやさしく揉みます(汚れを浮かせるため)。
- 普通の綿棒で見える部分の汚れを落とします。次に、ベビー綿棒で耳のヒダなどの細かい部分の汚れを落とします。
注意点
・乾いた綿棒はデリケートな皮膚にとって危険です。必ずイヤークリーナー(なければ水)等で湿らせましょう。
・必ず見える部分だけにして、奥まで綿棒を入れないようにしましょう。
・皮膚が弱いので、強くこするのは厳禁です。
・人の耳かき棒などは危険ですので、使用しないでください。
・その他、不安に感じたら耳掃除をやめて病院に相談してください。
3つ目: ケージ内などの掃除
フェレットをきれいにしても、ケージ内に残ったにおいをそのままにしておくと、すぐに臭ってきてしまいます。毎日の掃除がにおいの軽減に役立ちます。お掃除のポイントは以下の通りです。
・ケージ全体の拭き掃除(毎日)、丸洗い(においが取れなくなってきたら)をする。
・トイレの掃除をする(毎日数回~排泄ごと)。
・布製の器具(ハンモック等)を交換する(においが気になってきたら)。
・食器を毎日洗う(熱湯消毒、もしくはペット用の洗剤で洗う)
おわりに
ペットと共に生活するには、しつけもお手入れも大切なことです。毎日をペットと共に、楽しく生活するためにも、噛み癖のしつけや日々のお手入れも厭わずにできるようにしていきたいものですね。
それでも、壁に当たった時には一人で悩まずに、ペット仲間や獣医師さんに相談することも視野にいれましょう。そして、「この家に迎え入れられて良かった」と思って貰えるような、暮らしを提供してあげましょうね。