コラム

ペットの安楽死を考える~検討から費用まで~

この記事は2017年4月19日の記事を再編集しました。

ペットが病気で苦しんでいる時、安楽死という選択があります。しかし、ペットの安楽死を考えるということは、飼い主さんにとってはとてもつらいことです。楽にしてあげたいと考える反面、後悔するかもしれないという不安もあるでしょう。
また、安楽死については賛否が分かれる問題でもあります。

今回は、ペットの安楽死に関する実情を紹介していきます。

ペットの安楽死を考える~検討から費用まで~

安楽死を検討するときとは

どのような状況であれ、安楽死を検討することは、飼い主さんにとってはつらい選択であることは間違いありません。それでも安楽死を検討する例として、次のようなことがあります。

  • 治る見込みのない怪我や病気で苦しんでいる
  • 人に怪我をさせたり、凶暴に豹変したり、手に負えない
  • 引っ越しや人間の介護等、人間側の諸事情でこれ以上飼育することができない
  • その他

上記の中で、ペット自身も安楽死を望んでいるかもしれない状況というのは「1」の苦しみから逃れたい場合のみだと思われます。その他は、全て人間側の都合と言わざるを得ません。

人間側の都合の場合には、安楽死を検討する以前にできることがあります。

  • ペットのしつけをプロに依頼する
  • 病院で治療する
  • 老犬・老猫ホーム等に終生飼育を依頼する
  • 里親を探す

一人で結論を出すことは難しいこともあります。そういった時には動物保護団体へ相談するなど、考えられる限りのことを全てし尽くす必要があります。飼い主として、ペットを迎えるときには終生飼育を前提とした義務があり、また、ペットロスから自分自身を守ることもできます。

ペットが治る見込みのない怪我や病気で苦しんでいたり、手を尽くしても安楽死しか選択肢がないと結論が出た場合、どうしたら良いのでしょうか。まず、安楽死というのはどういった手続きを踏むものなのかを見てみましょう。

決断は信頼のおける病院で!

安楽死を決断した際、どの病院でもその処置をしてくれるわけではありません。まず、安楽死の処置が可能な病院を探さなければなりません。

しかし、安楽死に対しての考えは賛否あるように、病院によって考え方が様々です。なかなか了承してくれない病院もあるのです。
これは安楽死を考えた理由にもよります。動物病院の第一の目的は、動物たちの命を助けることであり、死なせることではないということを念頭に置く必要があります。

逆に、安楽死を容認してくれた場合に、その後の流れを丁寧に説明してくれない場合には注意が必要です。
最後のお別れをしている最中に「もうよろしいですか?」等と心ない声を掛けられ、飼い主さん自身の忘れられない傷となってしまった例もあります。

安楽死までのプロセス

安楽死までのプロセスは次のような形が一般的です。(※一例です。)

  1. 考え直すための判断基準の提供
  2. 安楽死の手順の説明と資料の提供
  3. 処置時の動物の反応等についての説明
  4. 実施の日時等の計画
  5. 書類作成
  6. (→安楽死の実行)

ハートこのようなプロセスを「インフォーム」と言います。
はじめの話し合いの段階で、疑問に思うことは全て解決しておくことが大切です。言いにくいと考え、そのままにしてしまうことは後悔に繋がります。後悔してからでは遅いのです。

実際の安楽死の手順

一般的な安楽死の手順として多いのは、次のような形です。

  1. 処置室に入る(立ち会いを希望した場合には、飼い主さんも一緒に入ります。)
  2. 一部の被毛を剃る
  3. カテーテルを整脈に挿入する
  4. カテーテルに生理食塩水を入れ、状態の確認をする
  5. ペットがリラックスできるようにするための薬剤を注入する
  6. 飼い主さんがペットを抱いたり、触ったりできるように配置(※立ち会い希望の場合)
  7. 安楽死のための薬剤を注入する
  8. (→数秒で永眠に至る)

手順を知るだけでもつらいですが、このような手順が一般的です。その後、引き取った亡骸をどのようにするかも同時に考えておく必要があります。

ペットの安楽死とペットロス

とぼとぼ歩いている人のイラスト安楽死の手順を見て、つらい気持ちになられた飼い主さんも多いと思います。いくら自分自身で決断したことであったとしても、安楽死が実行された場合、ペットロスの症状が出てしまうことがあります。

特に安楽死という選択をした場合、飼い主さんは自責の念を感じてしまうためです。しかし、決断するまでには様々な葛藤を繰り返し、その上で出した結論ですから、そのことを思い出しましょう。

怪我や病気によって苦しむだけの延命処置は、小さな体の動物にとっては負担でしかないでしょう。もし飼い主さんに出会っていなければ、病院で治療を受けることもなく、もっと早く亡くなっていたかもしれません。

ペットを愛するからこそ出した結論であれば、それは飼い主さんがペットにしてあげられた最後の善行なのです。

ペットロスにならないためには、普段からペット仲間と交流を深めたり、お別れの前にペットと一緒の写真を撮ったり、被毛をストックしたり等、一人で悲しみを背負うのではなく、ペットとの思い出作りをしていくことも一つの方法です。

ペットが安らかな気持ちで虹の橋へ辿り着けるように、ポジティブな気持ちで送り出してあげましょう。

安楽死の費用はどのくらい?

安楽死の処置費用は、病院によって異なりますが、約5,000円~数万円程となります。
病院へ連れて行くことができない場合の往診料や、大型犬等の体の大きさによっては少々高額になることがあります。

おわりに

安楽死というものが良いのか、悪いのか…。こうしてみると、それは当事者になってみなければ分からない問題かもしれません。実際に目の前でペットが苦しんでいる場合、家族やその当事者でさえ、明確な答えを出すことは困難でしょう。

しかし、一つ言えることは、苦しんでいるペットが最期の時を安らかに迎えられるのかは、飼い主さんの決断に委ねられていることなのです。今すぐにはその決断の良し悪しは答えを出すことができないかもしれませんが、一度安楽死について考えて頂けたら幸いです。

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