コラム

犬を飼っている家庭の引っ越しとご近所付き合い

この記事は2017年6月30日の記事を再編集しました。

犬にとって引っ越しは、家族が想像する以上のストレスがかかり、新しい生活に馴染むまでにも時間がかかります。環境の変化というのは、動物にも一時的でも生活リズムが崩れる原因となることをしっかりと理解してあげましょう。

犬を飼っている家庭の引っ越しとご近所付き合い

引っ越しをすることが犬のストレスになる

犬にとっての引っ越しは、どのような良い環境になるとはいえ、ストレスになります。これまでよりも広いスペースがある生活は環境が改善され過ごしやすいと考えがちですが、それ以前に環境の変化が犬にとってはストレスなのです。引っ越し後、犬が新しい環境に慣れるまでにはある程度の時間を要します。

犬にとっての引っ越しは、人間で例えると、言語が通じない、知り合いもいない、全く土地勘のない場所で生活を始めることに似ています。その上、犬は人間と違い、引っ越しの日程等を事前に把握することができないため、ある日突然環境の変化が起こることになります。

事前に日程を把握し、心の準備ができる人間でさえも、生活環境が大きく変わることは相当なストレスになります。このように考えてみると、犬の心の状態を理解することができると思います。

ただし、犬は必ず環境に順応します。環境に慣れるまでには時間がかかり、一時的にトイレを失敗したり、食欲不振、いたずらなどの変化が見られることもありますが、厳しく叱るのではなくやさしくフォローしてあげましょう。

引越しをスムーズに進める為の準備

犬を飼っている家庭の引っ越しは、事前の準備と現地での段取りを考えておくとスムーズに進みます。引っ越しの際の準備を以下にまとめました。

  • ハウスやキャリーケースで過ごす練習をする
  • 食事は引っ越しの前後1~2ヵ月は切り替えることなく同じ物を与える
  • 食器やベッド等、愛犬の日用品の買い替えは引っ越し後、環境に慣れてから行う
  • 引っ越し先の最寄り動物病院を事前に調べておく
  • トリミングや動物病院の受信は引っ越し前に、行きつけの店舗・病院で済ませておく

新しい環境に慣れるまでは、極力これまでと変わらない生活をさせ、自宅でのんびり過ごせるようにしてあげましょう。

引っ越し後のストレスでトイレができなくなるトラブル

引っ越しをして環境が変わることで、これまで完璧にできていたトイレを失敗してしまうことがあります。失敗の理由は以下のようなことが考えられます。

  • 環境が変わり、トイレの場所を正しく認識できていない
  • 家族の関心を引きたい
  • 屋外トイレに不安があり、仕方なく室内で済ませてしまう

新居にてトイレの失敗があった場合、極力叱らずにやさしく、根気強くトイレのしつけをやり直すつもりで接しましょう。

引っ越し後のトイレトラブルの対処方法

トイレを失敗してしまう

使い慣れているはずのトイレトレーを設置したのに、トイレを失敗してしまうことがあると思います。このような場合は犬の行動範囲を制限し、トイレの場所をきちんと認識できるように工夫をしてみましょう。
犬が自由に行動できる範囲を一部屋だけに限定し、その部屋の中で寝たり、トイレをしたり、食事をすることができるようにしましょう。トイレトレーは犬から見える場所に設置します。

正しい場所でトイレをすることができた場合は、大いに褒めてあげましょう。限られた部屋の中でトイレが完璧にできるようになったら、少しずつ行動範囲を広げていき、別の部屋にも自由に出入りをさせてあげましょう。

食糞行動や寝具への排泄が見られる

引っ越しをすると、片付けのために家族が慌ただしく動きまわるようになります。こういったことも犬にとってはリラックスすることができない原因となり、不安を感じて家族の関心を引きたいと考えるようになります。
家族にとっては今後長く生活をする新しい家ですが、犬にはそういった考えはわかりません。「次はいつ引っ越しをするのだろうか」「この場所は安全なのだろうか」と不安を感じてしまいます。

この時期、それまでしなかった食糞行動を見せる犬も少なくありません。犬が不安を感じると、少量ずつ何ヵ所もオシッコをしたり、飼い主の寝具に排泄をしたりという行動を見せることもあります。
この行動に対して厳しく叱ったり、叩いたり、犬を驚かせる行為はかえって犬の不安を煽ってしまうため逆効果です。

犬がこのような行動をとった場合は、あえて何も声をかけずにさっと片付けを済ませ、上手にできているときは大いに褒めてあげるのが望ましいです。

屋外トイレを失敗する

屋外トイレを徹底している犬でも、引っ越し直後は環境の変化からトイレを失敗してしまうことがあります。いつもはしないはずの室内で排泄をしてしまったり、飼い主の寝具に排泄をしてしまったり、トイレ自体を何日間も我慢してしまうこともあります。

これは新しい環境で、屋外へ出ても知らない犬のニオイばかりである環境に戸惑っているサインです。
犬小屋
犬にとって屋外トイレというのは、縄張りの主張であり、自分の存在を周りに知らせるという意味があります。そのため、むやみに屋外でトイレをすることは、敵を刺激し、攻撃を受けるかもしれない、自分より強い犬の縄張りに進級してしまうことになるかもしれないと考えます。

このような場合、犬の散歩時間を工夫し、他犬の行き来が少ない早朝などの時間帯に散歩へ連れ出してあげることで、安心してトイレをすることができるようになることがあります。
また、芝生や草が生い茂る場所は、比較的犬がトイレを催しやすい場所でもあります。近隣にそのような場所がある場合には、散歩の際に真っ先に立ち寄ってあげるのが良いでしょう。

犬は屋外トイレを身に付けると、生涯に渡って継続します。引っ越しを機に室内トイレにしつけ直すことは難しいです。犬の習性を理解した上で、安心してトイレができる場所を見つけてあげるようにしましょう。

引っ越し後、ご近所への挨拶は大切

引っ越しをすると新しい環境でのご近所付き合いが始まります。犬を飼っている場合には、以下の事柄を心掛けておきたいところです。

  • 挨拶時に犬を飼っていることを伝えておく
  • 犬は玄関、門扉付近には近寄らせない
  • 無駄吠えの癖がある場合は、騒音に十分配慮する
  • 散歩ルートは事前に下調べをしてから決める

特に中大型犬を飼っている場合は、近隣へ事前に伝えるようにしましょう。しっかりとしつけができている場合でも、外見とイメージだけで誤解や恐怖心を抱かれることもあります。また、犬が苦手な方には散歩中にすれ違うだけでも恐怖を感じさせてしまうものです。良好な人間関係の構築のためには、犬を好きでない方への配慮も忘れないようにしましょう。

引っ越し直後は、犬もとてもナーバスになっており、些細な物音でも無駄吠えをしてしまったり、訪問客に対して吠えたててしまうこともあります。宅配業者などの出入りや近隣の方の訪問もないとは限らないので、不快な印象を与えてしまわないように配慮をしましょう。

犬が新しい環境に慣れるまでは、室内用サークルをリビングなどの訪問客が利用する部屋以外に設置しましょう。庭での遊びも飼い主が立ち会える時のみにし、通行人や業者、訪問客に無暗に吠えたててしまわぬことがないよう、十分注意をしましょう。

散歩のルールもご近所付き合いの要

犬に関するご近所トラブルで騒音に並んで多いのが、トイレマナーについてです。ウンチをした後のゴミを持ち帰ることを心掛けている方は非常に多いですが、トラブルの原因となっているのはオシッコです。

電信柱や標識、マンションの外壁や植栽など、個人の所有物ではないようなものでも、何頭もの犬が毎日代わる代わるオシッコを掛けていくことで変色し、悪臭を放つようになってしまいます。

こういった行為が近隣トラブルの原因となるため、オシッコをした後は必ず水で洗い流すよう心掛けましょう。散歩へ出るときは、洗い流し用にペットボトル等で水を持参するようにしましょう。

引っ越し先の環境に犬も早く馴染めるように、散歩へ出るときは積極的に近隣の他犬とも触れ合いを持つようにしましょう。

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