コラム

犬の事故に関する様々なこと

この記事は2017年6月30日の記事を再編集しました。

犬が事故に巻き込まれることを「ごく稀なケース」として認識している方が非常に多くみられます。散歩の際はリードを付けている、室内にはゲートや柵を設置しているから、我が家の犬が事故に遭うことはないと考えてしまうのだと思います。

しかし、実際は思わぬ事故によって命を落としてしまうことも少なくないことをご存じでしょうか?

犬の事故に関する様々なこと

よくある犬の事故

事故犬が車両事故に巻き込まれる場面というと、野良犬であったり、犬が脱走してしまったことによって巻き込まれるケースを想像すると思います。しかし、実際には飼い主と散歩中に車両事故に巻き込まれるケースもあります。

比較的多い事故のケースは以下です。

  • 歩道がない、道幅が狭い場所を歩いている最中にバイクや自転車と衝突する
  • 曲がり角で、出会い頭に衝突する
  • 夜間散歩中の見落とし事故

犬の散歩時、リードがピンを張り詰めた状態で歩いていませんか?
市販のリードは1.2mの長さが一般的です。つまり、飼い主の立ち位置を軸にして、半径1.2mが犬の可動域となります。飼い主が安全な歩道を歩いているとしても、半径1.2m先を車両が走行していることも十分あり得るのです。

道幅が狭い場所で犬が不意に道路側へ飛び出してしまった時、道路を走行している車両が後ろから追い越そうとした時等、犬の可動域が広いことから思わぬ事故が起こります。

曲がり角や交差点、信号待ちも同じです。飼い主から1.2mの範囲内で犬は自由に動けることは、衝突事故がいつ起きても不思議ではないことと同じ状態です。
自分の愛犬はおとなしく従順だから、自由に動きまわるような心配はないと思っていても、何らかの拍子に突発的に走り出すことがあれば、飼い主も不意をつかれて思わずリードを放してしまうこともあるでしょう。

このようなケースは稀であるため、まだまだしつけの必要性を周知するまでに至っていません。しかし、事故に巻き込まれるリスクを考えた時、子犬のうちから歩行訓練が必要であること、散歩中はリードを強く引っ張ってしまわないことが予防対策になることが分かります。

事故によって起こるケガ

交通事故は犬に対して想像以上のダメージを与えます。車両と衝突する事故の場合、小型犬であれば死に至るケースが大半です。中大型犬でも死に至ることもあります。また、体の一部を切除せざるを得ない程大きなダメージを負うこともあります。

自転車が相手の場合、死亡事故とならずとも、骨折や手術、術後リハビリや後遺症と、何かしらの負担が残るでしょう。

犬が交通事故に遭った際、救急車という制度がありません。たとえ散歩中や旅行中等、自宅以外の場所であったとしても、飼い主が自ら動物病院まで搬送をしなければなりません。
重症の場合や犬のサイズが大きい場合、抱きかかえることも難しくなると思います。また、事故の相手が負傷したり、車両破損となった場合には、愛犬が怪我を負ってしまっていても、すぐいその場を離れることができないこともあります。

怪我をした犬愛犬が事故で大きな負傷をしてしまった際の治療は、救急対応となり、手術等も通常よりも高額になることがあります。急な治療だとはいえ、数十万円もの治療費が突然生じることになるので、経済的な備えについても考えておかなければなりません。

思いもよらぬ時に起こるのが「事故」です。だからこそ、万が一の備えが大切であることを日頃から重々承知しておきましょう。

犬の事故で発生する賠償等の責任

日本では犬がたとえ家族同然の存在であるとしても、高額な血統証付であっても、法律上は「物」として扱われます。

相手の不注意が原因の交通事故で愛犬を失うことになっても、賠償は「犬の購入代金相当の弁償」に留まってしまうのが現実です。つまり、ハンドバッグや自転車等、「物」を弁償することと同等の扱いで終わってしまうのです。

事故によって高額な治療費が生じた際にも同様です。全額を自己責任者に請求することは難しいと言えます。
もし相手側に過失があり、事故による精神的な損害賠償を請求する場合には、弁護士へ依頼して対応することが必要になります。しかし、こういったケースは現状少なく、裁判で判例が出るたびに注目を集めています。
事故
逆に、愛犬が原因で事故を起こすケースもあります。
犬が突然飛び出したことが原因で、バイクや自転車が転倒してしまったり、車が蛇行運転となり事故を起こしてしまう等のケースです。

この時、法律上は「物」として扱われる犬であっても責任が生じます。事故責任は飼い主が負うことになり、犬が起こした行動であっても飼い主へ多額の損害賠償責任が生じることになります。

犬に関する事故の事例

日本ではここ数十年で、犬は「家畜や番犬」という存在から「家族や子ども同然」の存在へ急激に変化しました。しかし、法的な定めと家族の感情が合致していない面が多くあり、事故や裁判の度に社会的な注目を集めることがあります。

具体的な例を2つピックアップしました。

人を巻き込んだ事故のケース

飼い主が不在の時、犬が逃走して近隣を走り回ったことで、自転車やバイクを含む通行人が混乱し、怪我をさせてしまいました。この時、犬によって起こった事故であること、飼い主が不在であったことから、責任の所在が注目を集めました。

しかし、犬は法的には「物」である以上、所有者である飼い主が賠償責任を負うことが最終的に決まりました。

事故の当時、犬に関する保険は話題になっていましたが、医療費を補償する保険が多数あるものの、犬が起こした事故を補償するための保険がほぼ無い状態だったので、保険が適用されない中で、全ての損害賠償をすることは相当な経済負担になったと言えるでしょう。

交通事故で犬が半身付随になってしまったケース

飼い主と犬が散歩中、後方から走ってきた自転車が飼い主のことは認識していたものの、犬の存在に気付かず、小型犬が跳ね飛ばされて大怪我を負いました。

自転車の相手はそのまま逃げてしまい、飼い主が犬を病院へ運び込み緊急手術を受けました。結果、一命を取り留めたものの、治療費の総額は70万円にも及び、後遺症が残ってしまい車椅子をオーダーメイドで作らなければならない状態となりました。

まだ若かったために病気とは無縁だろうと考えていた飼い主は、保険加入をしていなかったため、この治療費を全額負担しなければなりませんでした。このような事故の時、治療費の負担が厳しいという理由から治療をせずに愛犬の命を諦めるケースもあるのが実情です。

犬と暮らす以上、決して事故が無縁なものではないということを理解しておく必要があります。事故というのは「いつ」「どこで」起きてしまうか想像ができないことが何よりのリスクなのです。

犬の事故は保険で補償される?

犬の医療費の備えとして保険加入する際には、「事故による治療」の適用対象となるのかどうか、加入前に予め確認を済ませておく必要があります。

ペット保険は種類が豊富になってきています。あらゆる治療を補償するもの、特定疾病に限定し補償するもの、事故に関する補償等、その種類は様々です。

保険は補償内容に応じて保険料が異なります。十分に幅広く補償を希望する場合には、保険料が高額になります。しかし、事故という事前予測が不可能な事態に備えるという意味では、保険が最も効果的であると言えるのではないでしょうか。

病気に伴う費用は、愛犬の年齢や体質を理解して貯金する方法で治療費の準備ができますが、事故はそうはいきません。いつ、どこで起こるか分からないからこそ保険で備えておきたいところです。

万が一の時に、出来る限り慌てることなく、十分な医療治療を受けることができるように「備え」についてぜひ考えてみてください。

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