コラム

保険請求が多い、猫の病気と症状5つ

この記事は2016年12月14日の記事を再編集しました。

ペット保険の大切さが周知されはじめ、加入検討をする方が増えています。しかし、動物病院へ行く機会が多いとされる病気や症状についてはなかなか想像しずらいかと思います。
今回は、保険請求が多いとされる猫の病気と症状について紹介します。

保険請求が多い、猫の病気と症状5つ

膀胱炎

膀胱炎とは、主に尿道から細菌が入り、その細菌が尿管を伝って逆行し、膀胱に達して炎症を起こす状態です。

犬の膀胱炎はオスよりもメスの発症が多くみられますが、猫の場合は性別での差は犬程顕著でないようです。
また、細菌感染による「細菌性膀胱炎」と、原因が特定できない「特発性膀胱炎」で見比べてみると、犬は細菌性膀胱炎が多い一方、猫は特発性膀胱炎が多くみられるとされています。
※原因が特定できないものは一括して「特発性膀胱炎」とされています。

膀胱炎は発症の仕方によって「急性」と「慢性」があります。急性症状を放置してしまい慢性化した場合、腎盂腎炎(じんうじんえん)や結石症等の合併症を引き起こすことがあるため注意が必要です。

猫の膀胱炎、主症状

  • ぐったりして元気がない
  • 食欲不振
  • 発熱
  • 水をたくさん飲む
  • おしっこの回数が増える
  • 尿の色が濃い
  • 尿がにごっている
  • 血尿
  • 尿のにおいが強い

猫の膀胱炎、主な原因

猫に見られる膀胱炎の原因は、主に以下のものが考えられます。
細菌感染が確認できない特発性膀胱炎が猫に多くみられるのは、デリケートでストレスの影響を受けやすいことが関連しているのかもしれません。

  • 細菌感染
  • ストレス
  • 結石
  • 寒冷

結膜炎

結膜炎とは、眼球の白眼からまぶたの裏側を覆っている結膜と呼ばれる膜が炎症した状態です。
結膜には、まぶたの内側を壁のように覆う「眼瞼結膜(がんけんけつまく)」と、眼球の前方部分を覆う「眼球結膜(がんきゅうけつまく)」があり、そのどちらでも発症する可能性があるとされています。

猫の黒目(虹彩)は大きいので、普通に目を開けている状態では結膜の状態を確認することができません。結膜に炎症が出ているかどうかは、上瞼を強引に押し上げるか、「あっかんべー」の要領で下瞼を強引に押し下げる必要があります。

結膜炎の種類

結膜炎の代表的な種類は以下となります。

「カタル性」とは、粘膜の表面で炎症が起こったために粘膜上皮が剥がれ落ち、粘液の分泌が異常に増えてしまった状態です。この状態が長引くことで免疫細胞の死骸が徐々に溜まって生じるのが「化膿性」です。

急性カタル性結膜炎

涙が多く出るようになり、最初は水のようにさらさらしたものが次第に粘土を増してジュース状の漿液となっていきます。多くの場合、チェリーアイを伴います。

慢性カタル性結膜炎

急性カタル性結膜炎と比べると症状が軽く、結膜が多少厚くなり、ねばっこい分泌物を出します。

急性化膿性結膜炎

カタル性結膜炎の症状が発展することで発症します。二次感染により症状が重くなり、黄緑色の膿が出るようになります。この時、結膜が真っ赤に変色し、ひだ状に変形します。
多くの場合、角膜炎を伴います。子猫や若齢猫に多い症状です。

なお、目が開く前の新生子に結膜炎が生じた場合、「新生子性結膜炎」と呼び分けられることがあります。細菌とウイルスが入り混じった状態になり、瞼が接着剤でくっついたように見えるのが特徴です。

慢性化膿性結膜炎

眼から膿のような分泌物が出て、上下のまぶたがくっついてしまいます。結膜は充血し、腫れあがり、凸凹状に変形します。
角膜の表面がひどく変性し、新生血管を生じることもあります。

結膜炎の主症状

猫の結膜炎症状には以下のようなものがあります。重症化すると腫れた眼瞼結膜が眼球の周辺からせり出るように見えます。

  • 前足で目をこすろうとする
  • 床や壁に目をこすりつける
  • 白目が充血する
  • まばたきが多くなる
  • 涙が多くなる
  • 眼球が腫れてやや大きくなる

結膜炎の原因

結膜炎は症状によって考えられる原因が異なります。片目に症状がある場合は物理的な刺激、両目の場合はアレルギーや感染症等が疑われます。

主な原因を以下にまとめました。予防できそうなものは予め原因を取り除いておきましょう。

異物の侵入

眼の中に異物が入ることによって炎症反応が起こり、結膜にまで波及することがあります。具体的には、ゴミ・シャンプー・花粉・粉じん・揮発性有機化合物等です。

感染症

ウイルスや細菌に感染することによって結膜炎を発症することがあります。具体的には、猫ウイルス性鼻気管炎や猫カリシウイルス感染症等です。

基礎疾患

予め抱えていた病気が影響し、結膜炎が引き起こされることがあります。具体的には、角膜炎・ドライアイ・流涙症・ブドウ膜炎・緑内障・副鼻腔炎等です。

また、結膜炎は瞼の裏にある眼瞼結膜や白眼の部位の球角膜という粘膜に炎症が起こっている状態を言いますが、結膜が浮腫みを起こし、水が溜まっているように膨らんだ状態になることを「結膜浮腫(けつまくふしゅ)」と言います。結膜浮腫も猫には多くみられる病気の一つです。

外耳炎

猫の外耳炎は、音の通り道でもある「外耳道(がいじどう)」に炎症が発生した状態です。外耳道炎とも呼ばれます。

猫の外耳道は、耳のひらひら部分から垂直に降りる縦穴のような「垂直耳道」と、垂直耳道の突き当りから水平方向に延びる横穴のような「水平耳道」があります。外耳道の炎症とは、垂直化水平のどちらか、もしくは両方の耳道に炎症が出ている状態を指します。

外耳道の表面を構成しているのは、皮膚の最上部に当たる「表皮」、表皮の下で皮膚の形状を維持している「真皮」、そして「アポクリン腺」と呼ばれる分泌腺等があります。
外耳道の表面を構成しているこれらの組織に炎症が起こった時、外耳炎としての症状がみられるようになります。

猫の外耳炎、主症状

  • においのある耳垢が溜まる
  • 耳をしきりに触ろうとする
  • 頭を振る
  • 外耳道の皮膚が厚くなる
  • 耳道が狭くなる
  • 鼓膜が破れる

外耳炎の主な原因

外耳炎の主な原因には以下のようなものが考えられます。

寄生虫

ミミヒゼンダニによる耳疥癬(みみかいせん)がある場合、ダニが付けた傷や排泄物が引き金となって炎症が起こります。その他、頻度が低いですが、ニキビダニ・ヒゼンダニ・ネコショウセンコウヒゼンダニが原因となることもあるとされています。

耳疥癬とは「耳の中でダニが繁殖した状態」を指し、通称「耳ダニ症」とも呼ばれています。感染率は品種や性別に左右されませんが、成猫よりも子猫で発症する傾向が多いと言われています。

アレルギー

アトピー性皮膚炎や接触性アレルギー等が耳に現れることがあります。

異物

腫瘍・ポリープ・過剰な耳垢・被毛・植物の種等の異物によって炎症を引き起こされることがあります。

菌の感染

ブドウ球菌・シュードモナス属・プロテウス属・コリネバクテリウム属・大腸菌といった細菌や真菌によって炎症が引き起こされることが多いです。
特に、ブドウ球菌は耳の奥にある水平耳道でよく発見されています。

折れ耳

スコティッシュ・フォールドのような折れ耳の猫は、湿気が耳にこもりやすく、外耳炎を発症しやすい傾向にあります。

耳掃除不足

飼い主が適切な耳ケアをしてあげれていないと、外耳炎に気づかずに症状を悪化させてしまうことがあります。

耳疥癬や外耳炎は、耳の手入れ不足から引き起こされることが少なくありません。愛猫のためにも、日頃から適切な耳のお手入れをしてあげましょう。
日々のお手入れは、病気の早期発見にも繋がりますし、スキンシップにもなります。

皮膚炎

皮膚炎にはたくさんの種類があります。有名なものを挙げるだけでも、アトピー・蕁麻疹・水虫・ニキビ・わきが…等。人間と同じように猫にもたくさんの症状や原因があります。多くの皮膚炎から、特に猫がかかりやすい皮膚炎を3つ紹介します。

猫の皮膚炎で特に多い原因BEST3

  • ノミやダニなど皮膚につく虫が原因
  • アレルギーが原因
  • 細菌やカビが原因

※他にもホルモン異常や腫瘍、自己免疫疾患が原因で起こるものもありますが、今回は割愛します。

虫が原因の症状について

ノミやダニが原因である場合、最初にみられる症状が「かゆみ」です。
耳の後ろや尻尾の付け根のあたりを異様に噛んだりしている場合には、毛をかき分けて見てあげましょう。赤く点々とした発疹のようなものがあれば、ノミやダニが原因で出ている症状です。虫が一匹でも見つかれば、相当な数がいると思ってください。

筆者の猫は拾い子だったため、子猫時代は相当ノミに悩まされました。
ノミ対策には市販薬もありますが、動物病院で駆除をするのが一番効果的です。先の症状が見られる場合には、動物病院へ直行しましょう。

アレルギーが原因の症状について

猫自身が持っているアレルゲンに反応し、免疫が過剰に反応してしまうことで発症します。どこで症状が発症するかによって症状の出方も変化します。
ひどくなると炎症を起こす可能性もあるので、市販薬に頼るのではなく、アレルゲンを突き止めるためにも動物病院を受診しましょう。

細菌やカビが原因の症状について

細菌やカビが毛穴等から侵入し、ニキビのような症状が出たりします。膿皮症とも呼ばれ、ひどくなるとかゆみが出るために、掻きむしってしまいフケが出ることがあります。かゆいことから猫も必死に舐めたり噛んだりして何とかしようとしますが、これが原因となってハゲてしまうこともあります。

病院で薬を処方してもらうことで、回復できますので、早めに病院へ連れていきましょう。

異変があったらチェックをしてみましょう

皮膚炎は猫にとってとても身近な病気です。健康な猫は毛艶が良いので異常には気づきやすいはずです。少しでも異変を感じた場合には、以下のことをチェックしてみてください。

チェックリスト

□ 体をしきりに舐めている・かいている・噛んでいる
□ 皮膚の色がいつもと違う(赤みを帯びている、など)
□ 毛をかき分けると、炎症やただれがある
□ 体臭がする
□ フケが出てきた
□ 毛づやがない
□ ノミやダニを発見した

特に、必死に体を舐めたり、掻いたり、噛んでいるような様子がある場合には、皮膚の状態を見てあげましょう。日頃からのスキンシップの時間に見てあげることですぐに気づけると思います。
何にせよ、異常に気づいたらすぐに動物病院へ連れていきましょう。

猫から人に感染する皮膚炎について

猫から人に感染する皮膚炎についても増えておきます。猫の排泄物から感染することがあるため、「妊婦にトキソプラズマに感染している猫を近づけてはならない」とも言われています。これは胎児を感染の危険に晒してしまう危険があるためのようです。

トキソプラズマは寄生虫ですが、他にも真菌が原因で起こる真菌症やダニが原因で起こる疥癬等もあります。

真菌症

猫には円形脱毛やかさぶたといった症状が出ますが、人に感染するとかゆみを伴う赤い湿疹が出ます。これがリング状に広がるため「ゼニたむし」と呼ばれたりもします。

疥癬

疥癬はヒゼンダニが原因で起こります。猫には脱毛や発疹、かさぶたやかゆみが症状として出ます。人に感染すると手や腕、お腹といった皮膚のやわらかいところ等に赤斑が出ます。

真菌症も疥癬も接触することで感染します。猫と人では症状の現れ方が異なり、違う病気だと思いがちですが、飼い主にも何かしらの症状が出ており、猫とそれが重なるようであれば動物病院を受診した際にそのことも話すようにしましょう。

飼い主側での管理

皮膚病の感染を防ぐためには清潔を保ち、手洗いうがいも徹底することが大切です。また、飼い主側である人間の免疫を高めておくことも予防対策になります。

普段から猫の皮膚を清潔にしておくことも予防に繋がります。しかし、一ヶ月に何度もシャンプーをしてしまうのはNGです。そしてシャンプーの刺激は皮膚に負担を与えてしまうので、使用するシャンプーは低刺激なものを使い、洗いすぎには注意しましょう。

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