コラム

家庭でも簡単に出来る!猫の点眼方法3パターン

猫は目の病気になりやすい動物です。そのため、長く飼っていると一度は点眼薬を使用した経験があることと思います。その時、多くの飼い主さんは悪戦苦闘したのではないでしょうか?

そこで今回は、家庭でも簡単に出来る点眼方法と、点眼時の注意点、点眼薬の取り扱い上の注意点などについてレクチャーしたいと思います。

家庭でも簡単に出来る!猫の点眼方法3パターン

猫の点眼方法の基本とは?

猫に点眼をするときの基本は以下の3つです。これを念頭に置いて、点眼するようにしましょう。

  • 1.後ろからホールドする … 暴れないようにする措置です
  • 2.猫の正面から点眼しない … 点眼容器を見せないためです
  • 3.素早く点眼する … 猫が察知する前に点眼終了が理想です

では、実際にはどのような方法で点眼するのが良いのでしょうか?お伝えする前に、点眼の注意点を先に次章でお伝えしますので、参考してみてください。

点眼する時の注意点

点眼は、ただすれば良いというのではありません。実は、きちんとした方法で点眼しないと、逆効果になる場合もあるのです。以下の注意点を守って、正しい点眼をしてあげてくださいね。

涙や目ヤニは拭いてから点眼する

涙があふれていては、点眼してもすぐに薬が流れてしまいます。また、目ヤニ(眼脂)は菌の宝庫です。そのままにして点眼しても薬が行きわたらないばかりか、薬の効果も半減してしまいます。

瞼やその周囲についている目ヤニは、湿らせた清潔なガーゼやコットン等を置いてふやかす等して、やさしくふき取ってから点眼するようにしましょう。ただし、眼球部分にある目ヤニを無理に取ると、逆に目を傷つけてしまうこともありますので、必ず目の周囲に流れ出てきてからふき取るようにしましょう。

点眼薬が複数ある場合は使用順序を必ず守る

点眼薬が、数種類処方されることもあります。その場合、もし使用順序を指定されているならば、必ず守るようにしてください。たとえば、「油性の点眼薬のあとに水溶性の点眼薬を点眼しても効果が得られない」等が考えられるからです。

点眼薬が2種類以上ある場合には間隔をあける

点眼薬が2種類以上処方されていて、同じ時間帯に点眼するように書かれていた場合には、少なくとも前の点眼から5分以上の時間を空けてから点眼するようにしましょう。点眼薬が浸透していない時に新しい点眼薬を入れても、流れ出てしまうだけで十分な効果が得られないからです。

点眼容器を眼に触れさせないようにする

人間でも、たまに目尻部分に点眼容器の先を付けて点眼している方を見かけます。これは非常に危険なことですので、もししていたらすぐにやめてください。目や目の周囲に容器が触れると、そこに付いていた菌も点眼容器の中に侵入し、繁殖してしまうからです。

もちろん被毛に触れることもNGです。触れないように注意して点眼しましょう。

上手くできる!猫の点眼方法

今回は、3つの方法をレクチャーしたいと思います。
猫のおやつ※各方法で点眼した直後に、褒めてあげたり、猫の好きなおやつをあげたりすると、「嫌なことをされた」という気持ちから、「良いことがあった」という気持ちにシフトしますので、ぜひお試しください。

獣医師も実践!簡単点眼方法

      1.テーブル等の上に猫を乗せる
      2.猫の背後から胸部分に利き手の反対の手を回してやさしく包み込む(押さえ込む)
      3.2の手をそのまま猫の顎に持っていき、持ち上げて顔を上に向かせる
      4.3の手の親指を猫の目の下あたりに移動させる(人差し指以下は顎をホールド)
      5.目薬を利き手の親指と人差し指で持ち、猫の額上に置き、小指で猫の額をやさしく上に引き上げる
      6.5の動作と同時に、3の手の親指で眼の下の皮膚をやさしく引き下げ目を開かせる
      7.6と同時に点眼する
      8.目を開閉して目薬を眼全体にいきわたらせる
      9.必要な場合はもう片方の目も同様に点眼し、開閉して目薬をいきわたらせる
      10.流れ出た目薬は清潔なガーゼやコットン等で拭く

点眼薬は、特に指定がない限りは1滴でも十分に効果があります。目の端に点眼されても開閉することでいきわたりますので、あまり気にせずに素早く点眼するようにしましょう。
とにかくスピードが大切です。また、やさしく声を掛けながらするのもおすすめです。

男の人など手が大きい人、もしくは小さな猫なら、3までは一緒で、4で目の下に持っていった親指を額にまで持っていき、親指を引き上げることで眼を開かせる方法も取れます。その場合、点眼薬を持っている利き手は自由に動かせるメリットがあります。

なお、点眼薬が軟膏だった場合は、目頭から目尻に向かって1本線を引くように薬を出すのが正しい方法です。量は少な目にすると猫の目に対する不快感も少なくて済みます。また、液体の目薬よりも目の開閉を多くすると早く馴染ませることができます。

暴れる猫ちゃんに包み込み点眼方法

暴れる猫ちゃんの場合は、タオルでホールドしたり、洗濯ネットに入れたりすることで大人しくなってもらいましょう。点眼の際の手の位置等は上記の方法と同じです。

タオルでの包み込み方は以下の通りです。

      1.バスタオルを広げて中央に猫を乗せる
      2.タオルの片方全体を猫の上に被せ、端を猫の下に入れて包み込む
      3.タオルの顔側の端部分は、ひっぱりながら猫の体形に合わせて首に巻くようにする
      4.反対側のタオルも猫に巻き、端を猫の下に入れて包み込む

タオルでホールドするときには、猫が暴れて足が変な向きになったり、首が絞まったりすることの無いように注意しながら行いましょう。あくまで“やさしく”が基本です。

洗濯ネットの場合は、首より上(頭)だけ出す形にして、ネットに余った部分があれば、猫を包み込むように折りたたみます。それだけでは心配な場合には、その上からさらにタオルで包み込むようにしてみましょう。

2人でする点眼方法

この方法が一番楽に出来る方法です。

      1.猫をテーブルの上等に乗せる
      2.押さえる担当は猫の後ろに行き、両脇から猫の両前足肘をしっかり押さえる
      3.点眼担当は、利き手でない手の人差し指を猫の目の上、親指を眼の下に置き目を開ける
      4.3と同時に点眼容器を猫の後ろ側から目に近づけ点眼する
      5.目を開閉させて目薬をいきわたらせる
      6.必要な場合はもう片方の目も同様に点眼し、開閉して目薬をいきわたらせる
      7.流れ出た目薬は清潔なガーゼやコットン等で拭く

脇からしっかり肘部分を押さえることで、爪で引っかかれるといった被害にあわずに済みます。また、なるべく猫に上を向いてもらうようにすると楽に点眼出来ます。

点眼薬の取り扱い上の注意点

点眼薬の有効期限

点眼薬には使用期限が印字されていますが、これは未開封の場合です。開封後は、通常2週間程度で使い切るような設定で製造されています。しかし、中にはさらに期限の短いものもあります。医師の判断のもと使用するのが安全です。

なお、有効期限の過ぎたものや開封後時間が経ったものは、菌の繁殖する可能性や、薬の効果自体が無くなっている可能性もありますので、使用しないようにしましょう。

点眼薬の保存

通常、「遮光室温保存」のものが多く、直射日光の当たらない室内に保存すればOKなのですが、中には冷蔵庫で保存しなければならない点眼薬もあります。処方される時に注意があるはずですので、指示に従うようにしましょう。

なお、室温保存のものを冷蔵庫で保存すると、逆に良くない場合(薬が結晶化してしまう等)もありますので、安易な冷蔵庫保存は止めましょう。

点眼薬の副作用

pet_doctor点眼薬にも副作用が現れることがあります。目が赤く充血したり、腫れたりといった症状から、ふらつきがみられる等、その症状も様々です。点眼薬を使うようになってから何らかの異変を感じた場合には、副作用の可能性もありますので、主治医に相談するようにしましょう。

おわりに

猫を飼っていると、爪切りやシャンプーなど、猫の嫌がる行為をしなければならないシチュエーションがあると思います。その中でも高度な技術を要するのが点眼ではないかと思います。

今回は、多くの猫が嫌がる点眼を上手にこなす方法と点眼薬の注意点をお伝えしました。ぜひ、点眼のコツをマスターして頂き、猫ちゃんのストレス軽減、また、飼い主さん自身も、少しでも楽に看病出来るようになって頂けましたら幸いです。

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