去勢・避妊手術はペット保険の対象になる?
ペットの手術として、思い浮かぶのは去勢・避妊手術じゃないでしょうか?
ペット保険に加入している場合、対象になれば負担も軽くなるし有難いのですが、実際はどうなのでしょう。
そこで、今回は去勢・避妊手術に対するペット保険に関してご紹介いたします!
1 去勢・避妊手術はペット保険の対象になるのか
2 去勢・避妊にかかる費用は?
3 手術しなかった場合に起こる病気にかかる費用
4 事前に調べよう!自治体からの助成金
5 手術後であればペット保険も割引きに!?
去勢・避妊手術はペット保険の対象になるのか
下記に調べた12社の詳細を記載しておりますが、結論から言うと対象にはなりません。
去勢や避妊は健康体に施す手術。してもしなくてもその手術が生死を左右するものではない、という見解より補償の対象外となっています。
各社の見解 | |
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イーペット少額短期保険株式会社 | 傷病にあたらないもの |
日本ペットプラス少額短期保険株式会社 | 対象とならない |
株式会社FPC | 対象とならない |
もっとぎゅっと少額短期保険株式会社 | 傷病にあたらないもの |
アイペット損害保険株式会社 | 傷病にあたらないもの |
ペット&ファミリー少額短期保険株式会社 | この保険制度上、治療に該当しないもの |
au損害保険株式会社 | 対象とならない |
日本アニマル倶楽部株式会社 | 対象とならない ※1 |
ペットメディカルサポート株式会社 | 怪我・病気にあたらないもの |
アニコム損害保険株式会社 | 対象とならない |
アクサダイレクトのペット保険 | 対象とならない |
ペッツベスト | 病気・ケガにあたらないもの |
※1
去勢・避妊の文言の記載はなく、『妊娠、出産、早産、流産、帝王切開の症例処置または予防措置費用』と明言
となると、次に気になるところは、実際去勢・避妊にかかる費用はいったいどれくらいになるか、というところだと思います。そこで次は費用についてまとめてみました。
去勢・避妊にかかる費用は?
基本的に動物病院の診療は自由診療となっているので、費用に関しては動物病院毎に異なっております。
そのため、安いところもあれば高額なところもある、ということを踏まえて、平成27年度、日本獣医師会が小動物臨床獣医師と一般飼育者による調査を行った結果をみると、
不妊手術 | |
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猫 去勢 | 平均 約13,000円 |
犬 去勢 | 平均 約18,000円 |
猫 去勢(卵巣切除) | 平均 約20,000円 |
犬 去勢(卵巣切除) | 平均 約27,000円 |
猫 去勢(卵巣子宮切除) | 平均 約21,000円 |
犬 去勢(卵巣子宮切除) | 平均 約27,000円 |
となっております。
ここで、一つ気をつけたいのは、犬の場合、体重によって別料金が設定されている病院があるということです。
実に約85%の動物病院でこの別料金を設けており、どのくらい料金が上乗せされているかの調査は出ていないので、手術を受けようと決めた場合は動物病院に確認することをおすすめします。
手術しなかった場合に起こる病気の費用
では、今度は去勢・避妊手術をしなかった場合についてお話しましょう。手術しなかった場合、生殖器の病気になる可能性があります。
主な生殖器の病気になった時の費用についても、27年度の調査結果にて記載がありましたので、ご紹介します。
病気ごとの平均費用 | |
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子宮蓄膿症 | 平均 41,000円 |
子宮腫瘍 | 平均 41,000円 |
卵巣腫瘍 | 平均 40,000円 |
前立腺腫瘍 | 平均 45,000円 |
潜在精巣(皮下) | 平均 20,000円 |
潜在精巣(腹腔内) | 平均 29,000円 |
精巣腫瘍 | 平均 27,000円 |
もちろん、これは平均的な金額ですので、病院によっては30万を越えると回答している病院もあるので、通っている動物病院ではどのくらいの費用がかかるか、事前に聞いておいた方がいいでしょう。
また、入院・通院になった場合は、上記に加えてさらに費用がかかるということを頭に入れておきましょう。
事前に調べよう!自治体からの助成金
もし、これから去勢・避妊手術を行おうと思っている方は、是非お住まいの自治体で制度があるか事前に調べてみましょう。自治体によっては飼い主のいない猫だけでなく、飼い猫にも助成の対象になってる場合があります。
例えば、東京都世田谷区の場合
捨てられる猫(子猫)の原因の一つに飼い主の責任をあげ、飼い主のいない猫を増やさないために飼い猫に対して手術費用の助成を実施しています。
助成額はオスの場合6000円、メスの場合で3000円、手術料金から減額されます。
世田谷の助成に関してはこちら
飼い猫の不妊・去勢手術費用の一部助成
こういった、制度を利用しない手はないので、必ず調べてみましょう!
手術後であればペット保険も割引きに!?
あまり多くはありませんが、去勢・避妊手術が済んだ後にペット保険へ加入しようとした場合、掛金が割引きになるペット保険も存在しています。
その場合、発行の診療明細書、領収書等を提示するよう求められる場合がありますので、保管して置くようにしましょう。
去勢・避妊手術に関して、下記関連記事「犬や猫の去勢・避妊手術」にも記載しておりますので、併せて読んで頂ければと思います。