コラム

小型犬が注意したい病気「僧帽弁閉鎖不全症」

この記事は2016年4月20日の記事を再編集しました。

愛犬との積極的なコミュニケーションは、お互いの信頼関係を築くだけでなく、愛犬の様々な健康状態の異変を感じ取る大切な時間でもあります。

コミュニケーションが少ないと、病気やケガによる異変を見落としてしまうことがあります。コミュニケーション不足が全ての原因でなくても、とても重い病気にかかり、闘病生活を送っているワンちゃんがいるのも事実です。

今回は、多くの家庭で飼育されている小型犬が注意したい病気について紹介します。

小型犬が注意したい病気「僧帽弁閉鎖不全症」

心臓病「僧帽弁閉鎖不全症」

心臓病といっても、以下のように様々な病状と病名があります。(一部を紹介)

  • 心筋症
  • 心筋と呼ばれる筋肉に異常が起こり、心臓の活動が弱くなってしまう病気

  • 心臓弁膜症
  • 心臓にある弁に異常が現れ、血流が滞ったり、逆流したりする病気

  • 心房中隔欠損症
  • 心臓の一部分である心室中隔に、生まれつき穴が空いてしまっている病気

小型犬が特になりやすい心臓病は、弁膜症の一種である「僧帽弁閉鎖不全症(僧帽弁逆流症)」(そうぼうべんへいさふぜん)です。

何かしらが原因で、左心房と左心室の間にある「血液の逆流を防ぐために機能している弁」がきちんと閉じなくなってしまう病気です。弁がきちんと閉じなくなることが影響し、体が必要としている血液循環を維持することができなくなり、様々な症状が出てきます。

重症化すると、少し激しい運動をしたり、興奮したりするだけでも倒れてしまうような症状が出ることがあります。また、心臓が肥大化し、気管支が圧迫されたり、肺に血液が溜まる肺水腫になることから、呼吸困難に陥り、チアノーゼ(舌が紫色に変色する)を起こすこともあります。最悪の場合は、死に至ることもある病気です。

僧帽弁閉鎖不全症の治療方法

僧帽弁閉鎖不全の治療は、症状により異なりますが、まずは薬の投与を行い、症状を緩和する治療をすることがほとんどです。投与の際には、症状に合わせて組み合わせて処方されます。

薬の種類は様々です。

  • 心臓の負担を減らすための血管拡張薬
  • 体のむくみや肺水腫の症状を軽減させるための利尿剤
  • 心臓の動きを強化するための強心薬
  • ひどい咳を緩和させる気管支拡張薬
  • その他、抗生物質

薬の投与以外にも治療法はあります。呼吸が難しい際には、酸素吸入をさせたり、限られた病院でしか行われていませんが、外科治療(手術)を行うこともあります。
病気の犬
しかし、心臓病の根治(完全に病気を治すこと)は、現段階ではできないと言われているので、心臓病は早期発見し、できる限り早く治療を開始することがとても大切になります。

心臓病の早期発見方法

小型犬に多い僧帽弁閉鎖不全症は、なぜ弁が正常に機能しなくなるのか、その原因は未だに特定されていません。

また、加齢によっても引き起こされる確率が高まると言われている病気なので、毎日しっかり運動をさせ、総合栄養食等の栄養バランスの良いフードを与えていることを前提にお話しすると、予防を気にするということよりも、早期発見を心掛けるほうが現実的と言えます。

段階的な症状を知り早期発見に心掛けよう

僧帽弁閉鎖不全症を早期発見するためには、段階別の症状を知ることが大切です。

  • 1段階
  • 聴診器を当てると心臓の雑音が聞けるレベル。無症状のため、飼い主さんが見つけることは困難です。

  • 2段階
  • レントゲンで心臓肥大が確認できるレベル。しかし、無症状のため、飼い主さんが見つけることは難しいです。

  • 3段階
  • ゼーゼーした変な咳が出たり、運動や興奮することで倒れたりする症状が出てきます。散歩好きな犬が散歩を嫌がったり、その場を動かなくなったりすることもあります。

こうしてみると、3段階目に入ってようやく飼い主さんでも普通ではない状態であることに気づくことができるようになります。しかし、3段階目の状態は、犬にとっては相当苦しい状態となっているので、その前に変異を見つけてあげたいものです。

早い段階で変異を見つけるためには、定期的に健康診断を受けることが一番です。また、飼い主さんでも市販されている聴診器を日頃から使用することで、犬の心臓音に普段とは違う雑音が入っていることに気づけることもあると思います。

予防と治療のための食事

心臓病において気をつけたい食事はあるのでしょうか?また、一般的にナトリウム(塩分)を過度に摂取することは心臓病に良くないと言われるのはなぜなのでしょうか?

塩分摂取をすると、塩分濃度を薄めるために体は水分を必要として蓄えます。そのため、塩分を過剰摂取した場合、水分が余分に蓄積されることになり、体液でもある血液も増量することに繋がります。

そして、心臓は血液を循環させるために運動するので、塩分を過剰摂取することは、心臓により負担をかけてしまうことになるのです。
しかし、心臓病ではない犬が塩分控えめな食事をすれば、心臓病の予防になるのかというと、現状答えは明確にされていません。

最近ではナトリウム控え目のフードも販売されています。心臓病の治療をしている場合には、獣医師さんから特別指示がない場合、相談してみると良いでしょう。

予防という面で考えると、塩分量よりも肥満の方が心配になります。肥満も心臓へ負担をかけてしまうので、食事量やおやつの頻度、運動量を調節して、肥満にさせない努力をすることで、心臓病だけでなく、その他の病気を予防することにも繋がります。

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